第一話
お久しぶりです、UMA(旧すやすやおじさん)です。
初めての方は初めまして、覚えてらっしゃる方はまた見てくださりありがとうございます。
前は変に気負いすぎてエタってしまいましたので今回は気楽にやっていこうと思います( ´ω` )
俺の名前は南條解。
福井県という北陸地方の田舎に住む、特に何の取り柄もない大学1年生だ。
今日も今日とて学校が終わり、家に帰る途中である。
部活やサークル活動はやっていない、かと言って何か夢の為に頑張っているわけでもない、中途半端な大学生活を送っていた。
(めちゃくちゃ寝不足だし買い物して帰るのも面倒だなぁ。晩御飯はサラダ油と塩のパスタにするかぁ……)
5年前に両親を事故で亡くし、当時建て替えたばかりであった新居と両親の多額の保険金が残った。
そのおかげでお金に困る生活はしていないものの、日常生活の質は散々なものとなっていた。
ただ時折、腐れ縁の幼馴染がご飯を作りに家に来てくれるのがとても助かっている。
今日の晩ご飯の事を考えながらカエルの鳴き声が煩い田んぼ道をてくてく歩いていると、俺は突然強い目眩に襲われた。
「っ! なんだ……? めちゃくちゃ気持ち悪……」
『南條解に天啓が降りました』
それと同時に頭の中で機械音声のようなアナウンスが流れる。
「な、なんだこれ……フラフラするし、頭の中で変な声聞こえるし、やっぱ寝不足良くない………」
1分程してふらつきが無くなった事を確認すると、もう目と鼻の先である自宅に急ぎ足で向かう。
「今日は早く寝て体調を整えよう、ん……?」
俺は違和感を覚えた。
カエルの鳴き声が全くしないのだ、あの煩い鳴き声が消え、辺りには静寂が広がっている。
「え……なになにいきなり静けさが……」
その時、ドンッと言う音と衝撃と共に大きく地面が揺れ始める。
ゴゴゴゴゴゴゴゴッ…………
とても立っていられない、大きな地震が襲う。
「ヤバイヤバイヤバイヤバイ!」
俺は地面にしゃがみこみ地震がおさまるのを待つ。
遠くの方で悲鳴やら叫び声が聞こえる……
2分程たった頃、ようやく揺れがおさまり辺りを確認すると、かなり遠くの方で何か塔のようなものが見えた。
(ん? あんな所に塔なんてあるはず……)
「あれ俺のスマホ……あああああああ!!!!!」
大きな地震のせいでスマホがポケットから落ち、あろう事か道の脇にある農業用の用水路にダイブしてしまっていたのだ。
「これはへこむ……」
スマホが逝った事により、遠くに塔が見えた事など頭の中から消え去り、落ち込みながら自宅へ戻った。
「泣きっ面に蜂とはこの事か…」
家に帰ってきてみればテレビが台の上から落ち、大学のレポートで使う程度だったノートPCもテレビが落ちた時に巻き込まれてモニターがぐしゃぐしゃになり、外の情報が全くと言っていい程分からなかった。
(うう……スマホもPCも壊れちゃったし、こりゃ明日大学で今日の事を聞くしかないな……)
そう考えると家の中を軽く掃除し、塩パスタを食べて早めに就寝する。
……
…………………
……………………………
“………れ、早く出してくれ………また失敗してしまう…………解、今度こそ儂は…………”
……………………………
…………………
……
「またこの夢か……」
最近良く見る夢で寝不足気味な体を起こし俺は大学へ向かった。
ここまで読んで頂きありがとうございます<(*_ _)>
■次回の更新は【7月15日21時】の予定です。
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