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スポーツ用品店はワクワクする。

 何かに襲われるとかそんな事なく無事に美咲と心実が待つスポーツ用品店に到着した。最近は結構どこのモールにでも入っている印象だけどまさか携帯ショップも併設しているとは思わなかった。

 そこに果たして需要はあるのだろうか。家電量販店にメーカーがブースを設けるのはわかる。量販店側も新規で購入したスマホ等のアクセサリを買ってもらえる利点があるから。だけど…んー、僕には見当もつかないような理由があるのかもしれない。今度会社で誰かに聞いてみよう。


「美咲はランニングって言っていたから…こっちだな。」

 店の中に入りランニング用品が置いてありそうな場所へと向かう。その道中ラグビー関連のコーナーを見かけ懐かしい気持ちになる。昔は用品店に行ってもラグビーのコーナーなんかなかったのに。今は少しとはいえ独立したコーナーがある。そこにはヘッドキャップや肩パッドまで置いてある。専門店以外でも買えるのは素晴らしい事だ。それだけラグビーが普及してきている証拠なのだから。


「…あ!パパ!、こっち、こっち!。」

 などと感慨に耽っていると心実の声がする。声のした方向を向くと心実と美咲が揃っていた。どうやらランニング用のパンツとロングスパッツを見ていたようだ。


「…ねぇ、心実、本当にズボンだけじゃ駄目なの?。この長いのにそんなに意味があるのかしら?。」

 どうやら美咲はロンスパの効果に懐疑的なようだ。多分これまで文化部にしか入ってこなかったからスポーツ用のウェアの効果を知らないのだろう。


「ママ、こういう運動するときに履くズボンはパンツって言うんだよ。それにパンツだけで走ってる人なんて今いないよ?。みんなロンスパ履いてるよ。」


「ふーん、…そうなのねぇ、…善一さんはどう思う?。」

 心実の説明を聞いて一応は納得したようだが僕にも聞いてくる。この家族の中で一番スポーツに詳しいのが僕だからだろう。


「心実の言う通り、ロンスパは履いた方が良いよ。こういうスポーツスパッツは履くだけで疲労を和らげてくれる効果があるんだ。あと膝の辺りを少し締め付けているのがわかるだろ?。それによって膝の皿が安定して痛めにくくなるんだよ。何より筋肉があったまるのが早くなるから大事だと思うよ。」


「…そうなのね。…うん、分かった。このスパッツと…えーとパンツを買うことにするわ。」

 僕の解説で美咲がロンスパの購入を決めてくれた。ただまだズボンの事をパンツと呼ぶことに抵抗があるようだが…可愛いな。下着のパンツはパンツ↓でスポーツ用のパンツはパンツ→or↑なんだけどまだ気付いていないようだ。それと実はもう一つ言っていない理由がある。…多分買わないと美咲はかなり緩い格好でランニングに行くと思うんだ。それだと少し…無防備に肌を晒す可能性があったから。まぁ、僕の独占欲だ。


「決まった?ならお店を一周見て回ろうよ!。」

 心実が言う。心実も普段友達とは中々こんな店には来ないだろうから興味が惹かれるようだ。確かにキャンプ用品とか筋トレ器具とかはいつ見ても心躍る。…そうだ、今度会社でキャンプを提案してみても良いかもしれない。家族も参加可能にして。…最近では家族に職場を見せて理解を求めるみたいな取り組みもあると聞くし。道中では美咲がダイエット器具のコーナーに釘付けになってきたが買う決意は出来なかったようだ。心実もその隣にあるダイエット食品を食い入るようにみている。


(…全然太ったようには見えないけど。女性の理想と男の理想は違うってことだな。)

 僕が思うに男の理想の体型は女性が思うより膨よかだと思う。あまり痩せすぎてても、綺麗と感じるかもしれないが可愛いとはならない。それに食事を我慢している気がして一緒にご飯を食べ辛くなりそうだ。女性が美味しそうにご飯を食べる瞬間が一番可愛いと思っている僕としては食事ダイエットはあまりして欲しくない。


「…買うのは辞めとく。もしヤバくなったら運動するもん。」

 心実もダイエット食品の購入を見送るようだ。一安心である。その後一周し終わった後お会計を済ませる。さてこの後どうするか。


「…そろそろお昼にちょうど良い時間だ。何か食べたい物はあるかい?。」

 僕は家族揃っての外出の際のご飯は2人の食べたいものにする。何故なら僕は日頃から外食する事が出来るが2人は中々機会がないだろうから。


「…そうねぇ、…心実はどう?。」


「…うーん、…あ!串揚げ!。の食べ放題がいい!。」

 悩んでいた心実だが思い出したようにそう言う。串揚げ食べ放題か。確かこのモールの系列には入っていたな。材料を自分であげるから結構楽しいやつだ。


「…え、揚げ物…。…ううん、明日から頑張るから大丈夫よ。…ママも賛成よ。」

 心実の串揚げに宣言美咲が一瞬不安そうな表情を浮かべたが賛成してくれた。なんだったんだろうか。


「それじゃあ行こうか。並んでいるかもしれないし。」

 昼ごはんは串揚げに決定した。そういえば関東と関西では串揚げに関する認識が違うらしい。


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