第1話「黒い光」
初めまして、ONEと申します。
小説を書くのは初めてで、拙い文が目立ちますが、暖かい目で見てくださると幸いです。
勢いで書いてます。
黒い光。
それが、私の最後に見たものだった。
昼放課。
教室では弁当を広げ、友達と喋りながら最近あったことや趣味の話などを話す、個人的に学校で1番楽しい時間。
一応クラスメイトとは広く深く付き合っているので、陽キャグループに誘われた私は一緒に駄弁っている。
スクールカーストの頂点とも言える人達と話すのは背筋が伸びるけど、この3人は唯一気軽に話せる友達だ。
「放課後、カラオケでもどう?」
「おっ、いいじゃん」
「俺今日バイトだから、途中で抜けるけど行けるぜ」
机を挟んで正面にいる美香がスマホに片手に言うと、周りにいた海斗と誠也が賛成する。
「柊奈は? 来れる?」
美香がこちらを向いて、笑顔を見せる。
まあ、大した用事もない事だし。
「行けるよ」
「やった! じゃあ駅前のカラオケね!」
「何時間にする?」なんて、楽しそうにしている美香を見ていると、周りの目も少しは気にならなくなる。
やっぱ可愛いな〜。
学年で1番モテる美香を見ながら思っているのは私だけではないはず。
横にいる海斗と誠也も同じことを思っているだろう。
よく2人がこちらを見ているのは、やっぱりそういうことで、美香も罪な女だなぁと思わされる。
まあ可愛い美香を隣で見れる特権は当分私が貰うんだけど!
「おいっ! なんだこれ!」
いきなり海斗が叫んだ。
美香の胸……プリティフェイスを見ていた私は、見えた光景に思わず笑う。
「ブハッ! なんかのドッキリ? 後光さしてるよ」
声の方を向くと、海斗が白い光に包まれていた。
暫く笑い転げていると、異変に気付く。
海斗の漏れ光かと思っていたら、誠也と、隣にいた美香、クラスメイトまでも白い光に覆われているのだ。
しかも、私まで光に覆われている。
「ふぁっ!?」
思わず変な声が出た。
いやいや、落ち着け私。
「柊奈……っ!」
すると、右腕にあった暖かいものが消えた。
美香が、消えたのだ。
「美香!?」
思わず叫ぶと、視界が真っ暗になった。
意識が朦朧とする。
そういえば、皆は白の光なのに私だけ黒だったなぁ。
どうでもいいことを考えながら重くなった瞼を落とす。
その色は、これからの私たちを写すようなものだということを、私はまだ知らない。