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蠅の王(ベルゼブブ)

次の日の朝、典子は目が覚めた。


典子は昨日泣きつかれて、そのままお母さんに抱きついたまま眠ってしまったのを思い出した。


家は昨日何事も無かったかのように静まり返っていた。


典子も暫く布団でぼっ~としていた。


すると、ほんのりパンの臭いがするのに気がついた。


よく見ると、典子のほっぺと首回りに、パン粉がびっしりついていたのだ。


『そっ、そうだ!お母さん!』

典子はお母さんがいないことに気がついた。

典子は急いでお母さんを探した。


典子がお母さんを探し出して直ぐ、お母さんは見つかった。


隣の部屋で首を吊っていたのだ。


典子は愕然とした。

体が震えだした。


お母さんは縄に揺られてブラブラしていた。


典子はそれを暫く黙って見ていた。


暫くすると典子の股から血が滴り落ちてきた。


生理が初まったのだ。


典子はそのままお母さんをいつまでも眺めていた。


それから5日ほどが経っていた。


典子の体に異変が起きていた。


典子が生理を迎えて暫くすると、典子の知能指数が急激に上がり初めたのだ。


長い髪の毛に艶が出始め、目付きもキツく変わっていた。

唇も濃厚で艶が出ていた。


ズングリむっくりな体つきも、少し色気が出始めていた。


典子と典子のお母さんには、蠅が大量に集っていた。


学校関係者が心配で見に来たときには、二人を取り巻くように蠅が渦を巻いて飛んでいた。


蠅のベルゼブブの誕生である。


それから典子は施設に預けられるようになり、施設の図書館で一日中本を読んでいた。


典子が施設を出て実家に帰ったときには、典子は既にダークマターカードの所持者になっていた。


典子が実家に戻ってから、不可解な出来事が町内会や学校に起こった。


典子のお母さんを自殺へ追い込んだ総ての関係者が、お風呂に入れないくらいの貧乏暮らしになっていた。


いつしか町内は汚いスラムと化し、蠅が沢山集るようになっていた。



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