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5.魔術士のエルフ

浅黒い肌で少し耳が尖った長身の男は、魔術士を生業とするエルフで、名をブラエフと言った。


ブラエフは世界各地を転々して一人で旅をしており、たまたま立ち寄ったこの宿で俺という天才児を見つけた

とのこと。

「ようやく!ようやく!見つけました。あなたなら私が今まで習得した魔術を受け継ぐことができます。」

興奮しながら喋り続けるブラエフの話を要約すると、ブラエフは魔術を極めることを目標に旅をし続けてきたが、行き詰まり一人での活動に限界を感じていた。そこで魔術の才能がある人物を育てあげ、自身とは違うアプローチで魔術の本質を紐解いてもらえば良い、と考えたのだ。要は一人でやるより大勢でやる方が、答えに辿り着くのが早いだろ、という考えらしい。


よりによって面倒な奴に見つかったなぁ。魔術の本質とか興味ねぇ〜。俺が明らかに嫌な顔をしていることもお構いなしで、ブラエフは早速ファザとマァムに俺を教育させて欲しいと懇願していた。

「お願いします。この子しかいないんです。この子以外考えられないです!」


ファザとマァムは黙り込み顔を見合わせていた。

言ってやれ!言ってやれ!どこの馬の骨かも分からん奴に息子を任せられない!ってガツンと言ってやれぃ。俺は心で叫んだ。


「せっかくだから、このブラエフさんに魔術教育をしてもらおうか、マァム」

「そうね、せっかくだし、お願いしますかね。」


あっ・・あっさり受け入れやがった、こいつら。

「アリィガァトーゴザァイィィマァァス!!」

ブラエフが大声で叫びながら小躍りを始めた。

「ユーリくん。今日から君に魔術を教えるブラエフ先生だよ、よろしくね」と言いながら右手を差し出された。ファザとマァム、ブラエフのニコニコ顔の圧力に抗うことができず、俺はその右手を握り返した。

「さぁこの良き日に一緒に踊ろうではないかぁ」ブラエフは俺の手を握り返すとそのまま踊りだした。

うぉおおい。俺は踊りたくなんてねぇ〜。


『エルフの舞 〜喜〜 を習得しました。』


おいっ

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