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殺し屋ロボットHNΩ、襲来です!!

一瞬、何が起きたのか把握できませんでした。


爆発音がして、その直後にムースさんに顔をテーブルに叩き付けられたことは確かです。

なぜ、ムースさんはそんなことをしたのでしょう。


直前の言葉から察するにわたしの身に危険が迫っていたことだけは間違いないようです。


彼女が手を頭から離しましたので、顔を起こして見店内を見渡して状況を確かめます。


すると、わたし達を除いてお店には誰一人としておらず、カウンターには大穴が空き無残にも破壊されていることがわかりました。


きっとカウンターの被害は先ほどの爆発によるものなのでしょうが、一体誰がこのようなことをしたのでしょう。


何の予告もなく攻撃を仕掛けるというのは卑怯ですし、罪もない一般人を巻き込む可能性だってあるのですから、決して許しておけない行為です。


砕け散った窓の外を見てみますと、道路に誰か立っています。


道の真ん中に堂々と立っていては車の邪魔ですから、どういう意図かは知りませんが、どいてもらわなければなりません。


いくら破壊されているからとはいえ、窓から出るのはあまり良くないので、扉から外へ飛び出しました。


もちろんムースさんも一緒です。


近づいて道路にいる人物をよく見たわたしは、驚きのあまり小さく息を飲みました。


何と、人間ではないのです。スポーツカーのようなド派手な赤い細身のボディを輝かせ、目と鼻のないつるりとした顔の中心には緑色の光を放つ一つ目があります。


相手は特撮番組にでも登場しそうな近未来風のロボットだったのです。


機械ですし言葉が通じるかわかりませんが、わたしは彼(?)に近づき口を開きました。


「あなたがお店を爆発させたのですか」


「そうだ。お前達二人の始末を依頼されたからな。だが、こうして生き伸びるとは手間がかかる。先ほどの一撃で消えていれば良かったものを。面倒臭ぇ」


感情の無い機械合成音のような声で、謎のロボットは告げました。


目的はわたしたちを殺めることにあることはわかりました。


被害を顧みることなく淡々と任務を遂行しそうな言動からは機械特有の冷徹さを覚えます。


「冥土の土産に教えてやろう。俺はハント=ニュートライザー=オメガ。略称はHNΩだ」


「HNΩ……あなたが!?」


ロボットの名前を聞いた途端、ムースさんの顔が一気に青ざめました。


わたしの手を握る力が強くなり、微かに震えているのがわかります。


「ムースさん、知っているのですか」


「ええ。嘗てスター流のメンバーを次々に殺害し、壊滅状態に追い込んだ殺し屋機械人形がいるという話は、地獄監獄で散々耳にしましたわ。

まさか、彼がHNΩとは、初めてその姿を見ましたわ」


ムースさんの反応にHNΩさんは目玉を不気味に点滅させて。


「せめてロボットと言ってほしいところだが、お前達と会話するのも面倒臭ぇ。

さっさとこの世から消えてくれ」


彼が右腕を上空に掲げますと、瞬時に彼の右手には銀色のバズーカ砲が握られていました。


「カッコいいだろ?

俺の愛用武器、シグマ=ミキサー=ドライブ=キャノン。通称ΣMDC。

これでお前達を塵にしてやる!」


彼は標準をわたしたちに合わせ、無慈悲に引き金を引きました。


銃口から放たれる深緑色のエネルギー弾は、ボウリングの玉ほどの大きさを誇っています。


弾くことは可能でしょうが、弾く方向によっては街に被害を及ぼすこともありますし、何より隣にいるムースさんに危険が及ぶでしょう。


ここで取るべき策は一つしかありません。


わたしはムースさんを掌底で後方に吹き飛ばし、手と足を精一杯延ばしてエネルギー弾を待ち構えます。


わたしは攻撃を反射できるのですから、人を守れるはずです!

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