永遠の忠誠を
君が好きだ。
なんて、君に言ったら笑われてしまうかな?
私は君のことをずっと見てきた。
笑い顔も泣き顔も、照れた顔だって全て私のモノ。
私の目の前で、私だけの為に笑ってくれる君が好き。
ーだから、殺しました。
数日前、私は両親に君の事を紹介しようと思って家に呼んだ。
話は順調に進むものだと思っていたが、すぐに両親は「別れなさい」と、君と共にいることを否定した。
私、何か悪いことでもした?
その日から両親の態度がよそよそしくなった気がする。
それは、日に日に悪化していき、母親はヒステリックを起こすようになった。
その母親を見てか、父親はすぐに私たちを見捨て出ていく。
君の親が昔、母親に何かしたらしいけど、本当かな?
そんな事、どうでもいい話。
私の家族は直しようもないほどに壊れた。
けれど、私は君がいるからいいの。
家族よりも君が大切だったの。
・・・でも、君もなんだか私に対してよそよそしくなったね?
君の親が原因かな。
君が振り向いてくれなくなるなら誰を殺したっていい。もちろん、君の親だって。
そんな顔しないで。君が私を見ていてくれる限り何もしないよ。
どんどん君が君じゃなくなっていく。
私を見ていた君は?私が好きな君は?
もういないのかな、それならいっそ。
今日は私の家にあの人が遊びに来てくれました。
あの人は洗脳されていたようです。
助けて欲しいと、君は私に言ってきた。
世界が、私たちを認めてくれなかったとしても、二人の関係は壊れないと、そう二人で約束する。
約束は破れてしまうなんて、そんな事ありはしない。
貴方は私に永遠の忠誠を誓う。
私は貴方に永遠の忠誠を誓う。
私は君を、殺しました。
君と同じに死に方で、今いくよ。
首に縄をかけ、台を蹴る。
ああ、今、私は、君が感じたものを、同じものを感じている。
素晴らしく幸福に思える時間は、長い時のようで短い。
さよなら。私たちを認めなかった世界。
こんにちは、二人だけの世界。
永遠の忠誠を貴方に。
貴方を私の世界の中心へ。
相思相愛の男女は、心中をーー