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8:最終話 中盤

「・・・・。」


「誰だ?・・・あの痛い娘連れてきたのは・・・。」

「どうせ、瞬だろう。」

「ええ~、僕誘ってないからぁ~。」


あたしは、現在、夜8時50分にイケメン男達3人と一緒に、廃墟になった裏野ドリームランドという遊園地に来ていた。トレイットペーパーにあたしの念力を込め、式神として光臨させ、瞬君を監視し、尾行までしました。その結果、イケメングループから5m離れた場所にあたしは、立っていた。


イケメン達は、あたしに聞こえないようにコソコソっと悪口を言っている。

まあ式神がその周辺で飛んでいるので、丸聞こえなんですが。


あたしは、仕返しとばかりに、瞬君の傍に近寄って、服の裾をそっと掴む。

ええぇ~何してるのぉ~っと驚く瞬君に、あたしは。


「此処に連れて来て、あたしをどうするつもりですか?瞬君。」

「ほらぁ~やっぱり、瞬が連れて来たんじゃないか。」

「え、えっ。ちょ、ちょっと君、困るよぉ~。そんな嘘いっちゃあ。」

「嘘なんて付いてません。」


ウルウルっと悲しそうな表情と声を出し、あたしは、瞬君に返答する。

フフフフ、まあ憑かれていた瞬君に頼まれたんだけど、あれも一応瞬君だから、あたしは嘘は言ってない。


「じゃあ、羽賀先輩来たら、瞬とその娘で仲良くやってくれ。」

「ああ。二つに別れよう。」

「そ、そんなぁ~。僕も羽賀先輩といきたいですぅ~。」

「ひ、ひどい~。あんなに熱心にアピールしてきたのにぃ~。あたしの事は遊びだったのぉ?」

「いやいや、今の時代にそんな事言う人いないから。」


あたしは演技で泣いた真似をするが、どうもセリフが古かったみたいで、瞬君にツッコミをもらう。


「あら?何か見知らぬ方がいるようだけどぉ~・・・瞬君が連れてきたの?」


羽賀先輩と呼ばれる女が、遅れる事 9時10分にあたし達と合流する。先輩から時間指定して送れるって・・・。


「そうなんですよぉ~、羽賀先輩。だから、瞬だけ別行動になりました。」

「そうなのぉ~。楽しみにしてたんだけど。」

「まあ、俺達2人でも大丈夫ですから。」

「いや、いや~僕も一緒に。」


京子先輩は、裏野ドリームランドの入口にある門を、ギィ~っと開け、中に入る。

男達も京子先輩の後を追うように、三人でワイワイいいながら入っていく。

あたしは、裏野ドリームランドを外から1睨みする。


「へぇ~、これは中々ねぇ。霊媒師になってからの大仕事になりそうねぇ。」


裏野ドリームランドの禍々しい気を感じて、あたしは冷や汗をかきながら、入口の門をくぐる。

あたしは、あたしを置いてどんどん先に入っていく京子先輩と男三名の後姿を見る。


「そろそろ出てきたらどう?」

「・・・さすがだな。」

「あたしを誰と思っているの? 霊媒師あずにゃんよぉ。」

「・・・それは知らないが、強い霊力を感じる。」


あたしの斜め左前に、身長180cmの前髪が目元近くまで伸びている男が現れる。


「俺の名は、鳥取 修治。・・・察しの通り、昼にお前に話しかけたものだ。」

「へぇ~、・・・・なかなかのイケメンじゃないの。その貴方があたしに何の用かしら?」


あたしは横目でチラっと現れた修治を見て、すぐに視線を京子先輩とイケメン三人の後姿へと戻す。

残念ながらこの幽霊さんは、あたしの好みじゃないなぁ。

というか・・・、この修治・・・どうも幽霊幽霊してないなぁ~。

どっちかと言うと、生命力をもった幽霊? 生霊みたいなぁ・・・。


「お前達を連れてきた京子を倒して欲しい。」

「うん? 京子ってあのイケメン三人と一緒に歩いている京子先輩の事?」

「・・・ああ。俺では京子を止めることができない。」

「それで、この超スーパー霊媒師でありながら、美少女のあずにゃんに依頼してきたのね。」

「・・・・いや、そこまでは思ってないが・・・。」

「わかったわ。依頼内容は、ボコボコに殴ってあの美人な顔をブサイク顔にしたらいいのね。貴方、きっとあの京子先輩に振られた腹いせに、あたしに頼んできたのね。まあいいわ。任せて!貴方の責任できっちりと顔が変形するくらい叩きこんであげるから。」


ちょっと美人でちょっとグラマーな京子先輩をしばいてくれと依頼された私は、即受理した。そう。これは、あたしの私念じゃなくて、幽霊さんのご依頼。そう、霊媒師として仕事をこなすだけ。


ええっと、メリケンサックどこにあったけぇ。


「・・・依頼内容が伝わっているかどうか不安になるが、とりあえずお願いする。」

「それで、貴方はあたしに何をしてくれるの?依頼達成した報酬は?」

「・・・お前、幽体になった俺から物を取るのか。」

「あたしはプロの霊媒師よ。仕事の依頼は、幽霊でもなんでも貰うわぁ。貰える物はなんでも貰うわ。スーパーの食品売り場の試食も何回でも並んでやるわぁ。」

「・・・わかった。 ここに来た時に、俺が持っていた財布がある。その中の金でどうだ?」


あたしは、幽霊の依頼を受け、幽霊の修治と共に、四人の後を走って追う。

四人はミラーハウスの前で立ち止まっていた。


京子先輩が笑顔でミラーハウスの中へとどうぞっと言った感じで中へと誘っていた。

お前は、エレベーターガールか!


「ちょ、ちょっと待ったぁ!!」

「え?」

「・・・痛い子、どうした?」


誰が痛い子じゃぁ!っと思っていると、イケメン三人の上空を飛んでいたあたしの式神が姿を消していた。

さっきまでは確かに・・・。


「おいおい、痛い子が男を連れているぞ。」

「瞬・・・振られたなぁ。」

「振られるも何も好きでもないからぁ~。」


「・・・・修治・・・・君。」

「京子。」

「・・・この子達にも見えるって事は・・・また念の力強くなった見たいねぇ~。」

「・・・そのようだな。」


あたしの横にいた幽霊さんが、京子先輩と話し合っていた。幽霊のはずが、霊力を持っていない三人に見えているみたい。・・・それより、念の力ってなに? 一体何の話してるんですか?


「京子先輩・・・お知り合いですか?」

「気になるぅ~? フフフ、・・・元彼ってとこかなぁ~。」


京子先輩は幽霊と向き合って話していたのに、イケメン男の質問で体の向きを変えてぶりっ娘のように手を後ろに組んで、スカートをなびかせながら、笑顔で答える。あ~あ、男受けするやつですねぇ~。依頼無くてもあたしの拳が飛んでたわ。


「おいおい、振られた男がこんなとこまで何しに来たんだ?」

「とっとと帰ってくんない?邪魔なんだけど。」

「・・・ついでに痛い子も。」


瞬君ひどいよぉ。ボソッと小さい声であたしも帰れって!!あんなに教室で話し合った仲じゃない。まあ、話したのは横にいる幽霊ですが。


「・・・おい、あ、あずにゃんだったかぁ。ミラーハウスに入られると厄介だ。此処で決めるぞ。」

「わかったわ。」

「では、俺が先制する。・・・・後は任せたぞ。」


そういうと修治は、走って京子先輩に近付いて、右ストレートを放つ。


「なぁ、お前!!何、京子先輩を殴ろうとぉ・・・ぐおっ!」


京子先輩はそれをバク転で躱し、修治のパンチがイケメンの男、あたしを痛い子連呼していた男にクリンヒットし、その元イケメンは、地面を転がっていた。

あれ?なんで幽霊の拳が、生身の人間に当たるの?


その後、色んな攻撃を放つ修治。それを紙一重で交わしていく京子先輩。ある程度攻防が終われば、次は京子先輩の攻撃が始まり、それを回避する修治。


あたし、この光景をどっかで見たことある。あ、アニメでビシビシバシバシっと闘う光景ですな。


京子先輩のハイキックと修治の右ストレートが交わり、2人は距離を取る。


とても人間離れした動きをする修治と京子先輩。それをボゥ~っと見つめるあたしと他2名。

一名は地面で転がってまくってますから。


ええっと・・・あたし、この人の顔を殴るんだったけ?

なんちゅう依頼受けてしまったんだ、あたしはぁ!!! 霊媒師の仕事じゃないだろう!!








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