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5:あれから10年後

「ハァ~、何か面白いこと無いかなぁ~。」


私、霧川 彩は、今年高校2年生になりました。

顔はよく友達から童顔と言われます。胸も自慢じゃありませんが、Eカップあります。


学校の自分の席に座って、机の上に身を任せるように上半身を乗せていた。

胸も重いので、この格好が一番お気に入りです。


「よぉ~、彩~。また机に乗せてるのかぁ?」

「・・・謙一。それ、セクハラよ。」

「おはよう、彩。そんな格好、毎日やってたら謙一じゃなくても、聞いてしまうわよ。」

「綾子~おはよぉ。 だってぇ~これが一番楽なんだもん。」


私の席に3人の男子と1人の女子が集まってくる。

高校1年の時から、よくつるんでいるメンバーだ。

3人の内の1人は、学級一のイケメンと噂されている竜君。毎日のように下駄箱に手紙が入っているとか。

他2人の男は、幼馴染で腐れ縁の謙一と、チャラ男の光雄君。

そして、光雄君の彼女の綾子。この2人はつい先月付き合い始めたばかりだけど。


「そういや、彩が待ち望んでいる面白いこと起きそうだぞ。」

「うん?」


机でくてぇ~っとしている私の顔を見下ろすように、竜君が笑いながらそう呟く。


「何かやるの?」

「いや、これから起きる。」

「起きるの?」

「ああ。」


チャイムと同時に先生が教室に入ってくる。そして、先生の後ろには、茶髪のお姫様カットのお姫様かと連想してしまいそうな女子が入ってくる。


「あ~、お前等、転校生を紹介する。ほら、自己紹介。」

「はい。私、羽賀 京子といいます。好きな事は、体を動かすこと全般かな? 勉強はそんなに好きじゃありません。地方から出てきたので、少しこっち(都会)が怖いです。 宜しく ねぇ☆」


ウインクまで・・・なんとも男うけしそうな言葉使うを転校生。でも何故か私は憎めずにいる。

まあ、私は関わりになることはないだろう。


そんなこんなで1時間目が終わり、転校生が来て、初の休憩時間。


転校生が座っている席には、ほぼ男ばかりの円ができ、質問攻めされていた。

私は、男って単純だなぁ~っと溜息を放ちながら、いつもの体制でその光景を見ていた。


「なぁ、彩が待ち望んでいたことが起きただろう。」

「まあ、起きたと言えば起きたけど・・・面白いかどうかと言われたら、微妙かなぁ~。」


私の席の横に来た竜君と話していると、他のいつものメンバーも集まってくる。


「転校生がこんな美人ってありえるのか?w ドラマみたいな展開だぜ。」

「あぁ~、謙一。あんた主人公じゃないから、きっと関係ないわよ。モブよモブ。」

「おい、モブを舐めんなよ。本気を出せば、ちょっかいくらいは。」

「あんな美人にちょっかい出すと回りに殺されるわよ。」


「あぁ~、あんな美人が俺の彼女であったらなぁ~。」

「ほぉ~う、彼女の前で浮気ですか? たいした度胸だなぁ、光雄。」

「い、いやぁ~ちょっとした冗談だってぇ。そんなに怒るなよぉ~。」


キンコーンカンコーン、4時間目の授業の終了をお知らせするチャイムがなり、待ち望んでいた昼休憩が始まる。私は、小さな弁当を鞄から取り出し、教室の隅の席である竜君の机に向かう。

そして、空いている3つの机を竜君の机とくっつけ、その机達を中央に私達は周りに座る。


「やっと待ち望んだ、昼休憩だなぁ~。お腹空きすぎて、腹とへそがくっつきそうだったぜ。」


いや、腹とへそってくっついてるだろうっと、私は心の中でツッこむ。


「それにしても、羽賀さんだったけ? あいかわらず凄い人の数が押し寄せているな。」

「まあ~美人の転校生って事で他のクラスの奴も来てるしねぇ~。」

「まあ、俺らには関係ないっしょ。さあ、飯飯ぃ~。」

「光雄・・・その手は何?」

「いやぁ~俺、彼氏じゃん。」

「そうだけど・・・。」

「彼氏って言ったら、彼女に弁当作ってもらうのってお約束じゃん?」

「私、コンビニのパンだけど?」

「ええっと・・・ない?」

「ない。さらに作る気もない。」


光雄君はひどぉ~って言いながら、パンを買いに購買部に走っていった。

このコント昨日もしてなかったかぁ~っと私は思いつつ、弁当のおかずを箸でつつく。


「彩、それって、いつもと違う気がするんだが?」

「そう、今日は私が作ったの?よく分かったねぇ。」

「あ、なんとなくなぁ。」

「まあそれだけ隙間空き空きで、冷凍食品ばかり並べてたらわかるわよ、彩。」

「別にいいじゃない~。私、弁当作る時間より睡眠時間に当てたい人だから。今日だってたまたまお母さんが早く出勤になったから作っただけだしぃ~。」

「なぁ、彩。そ、そのおにぎり1つもらっていいかぁ?」

「うん?私の?」


竜君が私の弁当を見ながら、おにぎりを指差してきたので、私は箸でおにぎり1つを持ち上げ、どうぞっと竜君の手のひらに乗せる。竜君は、ありがとぉっと言って美味しそうにおにぎりをほうばる。おにぎり好きなんかな?


「ごはん。・・・一緒に食べていいかなぁ?」


私の後ろから女性の声が聞こえる。私、いや、ここにいる全員が彼女を見ていた。

彼女・・・羽賀さんは私と同じくらいの大きさの弁当を片手に、私の後ろに立っていた。

綾子は嫌そうな顔をしている。・・・たぶん彼氏が取られると思っているんだろうな。


まあ、彼女には申し訳ないけど・・・断わろ・・


「ああ。別に構わないさ。」


謙一が勝手にそう答える。ありがとぉっと言って、羽賀さんは空いていた椅子を持ってきて、私と竜君の間に座る。おいおい、そこに座るの? ちょっと私、そんなに隙間空けてなかったはずだけど。


彼女がそこに座ったことにより、クラスの女子達が羽賀さんに嫉妬し、クラスの男子達が竜君に嫉妬の視線を送る。私は、なんともいずらいこの雰囲気に逃げ出したくなる。


・・・・と最初は思っていたんだけど、話してみると男も女も関係なく、巻きこんで話す彼女のトークに私達は引き込まれていく。とても同じ年に見えない彼女の雰囲気が、場を和ましていく。まるで元から彼女がこのメンバーに入ってたかのように。


「それでさぁ! 竜が、ゲーセンで暴れていた男を取り押さえたわけよ。」

「ウフフフ、竜君、喧嘩強いんだねぇ。」

「た、たまたまだよ!」

「光雄なんて、その暴れていた男に一発でやられてたしなぁ~。」

「おい、それ言うか。」

「「「「「アハハハハハ~」」」」」


でも、本当に綺麗だなぁ羽賀さん・・・。私は、横にいる羽賀さんを見てしまう。

その視線に気付いた羽賀さんは、私の顔を見て


「どうしたの?・・・ええっと、霧川さん。」

「彩でいいよぉ。今日から友達だしぃ~。」

「そう?なら、私の事も京子と呼んでもらったら。」

「わかったぁ。」

「京子・・ゴス、う、あ、綾子ぉ~なんでボディブローを。」

「光雄・・・なんであんたが下の名前で呼んでるのよ。」



そして、私達は京子と友達のように接する。

京子がこの学校に転校して来て、一週間が立った放課後の事だ。


いつものにように、家に帰る前に校舎の屋上でたべっていた私達に、京子が・・・


「ねぇ?今夜、面白い場所に行かない?きっと、みんな満足すると思うから。」



京子は、電車で1時間かかるあの場所に行かないっと誘ってきた。


裏野ドリームランド・・・それは10年前に一時噂になった場所である。

なんでも高校生達が数名行方不明になったとか・・・。


でも、私はその時、その行方不明のメンバーに、羽賀京子がいることを知らなかった・・・。












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