質問させてもらうぞ。
「いやぁ、何というか、その……悪かった」
「……悪かったなんて思うならもう少しはやく帰ってきてくれても良かったんじゃねぇか?」
ギールはかろうじて生きていた。
目は死に、鼻には泥がつまり、口からは舌がだらんと力無く垂れてはいるが、かろうじて生きている。
「帰ったら死んでたらなんかやだなって思って」
「なんかやだな程度なのか俺の命は」
「プロは殺したりはしませんよ。拷問相手を殺すのは素人です」
「何も聞かれねぇ拷問ほど怖えもんはねぇぜ。ヨイチが来るまで終らねぇんだからよ」
拷問のプロってなに?俺の仲間、拷問のプロなの?怖いんだけど。
まぁでも……当初の予定通り恐怖は身体に刻めたみたいだし、話を進めるか。
「じゃあ、質問させてもらうぞ。勿論あんたが答えても掘り出してやることはない。いいな?」
「地中の方が安全だ」
「そ、そうか、よし。殺したりはしないから、俺らが出発した後、このキャンプの奴らに掘り出してもらってくれ」
「そうしてくれ」
効果あり過ぎだろ、クリスティーナの拷問。
「それじゃあまず、覇王は俺達についてどの程度情報を掴んでるんだ?」
「さぁな、ヨイチがこの世界に来てから一度も覇王には会ってないからな。俺がてめぇを殺そうとしたのは覇王の指示じゃなくて前々から稀他人について聞いてたからだ」
……まぁ仕方ないか、俺が来てからまだ3日しか経ってないんだし。
「そうか、じゃあ次だ。覇王の目的は何だ?」
「知らねぇな、世界征服とかじゃねぇのか?」
……。
「覇王の名前は?」
「知らん」
「覇王の能力は?」
「たくさんあり過ぎて何をあげていいか分からん」
「覇王の部下の六冠はあんたの他にどんな奴がいる?」
「モルガナぐらいしか知らねぇな」
「あと何時間クリスティーナと一緒にいたい?」
「待て待て待て待てちょっと待て!隠してる訳じゃねぇんだよ!あいつはめちゃくちゃ慎重で秘密主義なんだよ!多分俺らが裏切る可能性とか色々めんどくさいこと考えてんだ!」
涙目で叫ぶギール。よっぽどクリスティーナと一緒にいたくないらしい。まぁ気持ちは分かる。
でもここまで情報がないとは、どうしたものか……。
「なぁ、質問考えるならはやくしてくれないか。キチガイツインテールが俺に向けて槍を構えてるんだ。おい急いでくれ!はやく……はやく俺に質問をしろぉーーー!!」
「うっさいな!そんなに言うなら自分で考えればいいだろ!あんたが何を知ってるのかわかんないんだよ!」
……カッとなって言ったが、案外いい考えかも知れない。
「そうだよギール、あんたが覇王について知ってること、全部吐け」
「ナイスアイディアだヨイチ、オーケーそれでいこう」
間違いなく情報を引き出されてる奴の返事じゃないが、まぁいい。
さて、こいつは何を知ってるんだ?




