あんた自分の状況分かってるのか?
少しでも覇王の情報が欲しかった俺達はギールから情報を聞き出す事にした、のだが……。
「よし、何でも聞け。何でも答えてやるよ。その代わり満足したら俺をここから掘り出してくれ」
「断る」
俺は首の下まで土に埋まっているくせにやたら偉そうなギールの申し出を断るとギールのすぐそばでしゃがみ込んだ。
なんで人を殺そうとした奴をわざわざ掘り出してやらにゃならんのだ。
「あんた自分の状況分かってるのか?」
「埋まってる」
「馬鹿にしてんのか」
なんでこいつはこんなに追い詰められているのにこんなに余裕なんだ。
「あんたをどうするかを左右するのは俺達なんだ。そこんとこ分かってるのか?」
「あぁ、分かってるぜ?だけどよ、てめぇらのことだから殺される事はないって高を括ってるからこその、この態度だよ」
ギールはそう言って笑った。こいつ俺を殺そうとしたこと忘れてないか?
まぁそれはいいとして、そうか、うん。要は俺達を舐めてるってことだな。よしよし。
「クリスティーナ、今暇か?」
「ええ、暇を持て余していました。そこのおもちゃ拝借しても?」
「いいぞ、俺ちょっと散歩してくるわ」
「おい待て、待ってくれ!この異常者だけはやめてくれ!おい!!!聞こえてんだろ無視すんな!!おい!ヨイチ!ヨイ……かぼふぁぷぁっ!!」
クリスティーナの楽しい時間を邪魔しないように、俺はフィルと共に散歩に出掛けた。
「あ、あの、いいんですか?あの人ほっといたら死んじゃいますよ?」
そんな不安そうなフィルの言葉を俺は聞こえなかった事にした。




