不安でなりません。
「お姉様、やはりどうすることも出来ないのでしょうか」
「……そうですね。こればかりはもう。取り返しがつきません」
「でもっ……これからのことを考えると、このままでは不味いのではないでしょうか!」
「だからと言って私達に何が出来ますか⁉︎ハクアミロスには……もう戻れないんですよ?」
「それは……」
私達は槍の民のキャンプから少し離れた木の陰で焚き火をしていた。
赤々と燃える火を悲しげに見つめていたクリスがぽつりと零す。
「あんな目で見られていると思うと、これからの旅が不安でなりません」
そう、私達は服装について悩んでいた。
先程聞いたヨイチ様の私達に関する感想。
男女の経験がない私にとっては、他人にそんな目で見られている、ということがたまらなく恥ずかしかった。
確かに、少し露出が激しいかもしれない。
「でも、慣れていかないと。旅はまだ続くんですから。大丈夫です。ヨイチ様なら……」
「何が大丈夫なのですか⁉︎あんなケダモノすぐに発情して!」
「ヨイチ様なら、勝てます!」
「あ、そこなのですね?」
クリスは呆れたようにため息を吐くと、立ち上がり。
「大丈夫ですよ、お姉様はこのクリスティーナがお守りします!」
と言って笑った。
本当に、頼りになる妹です。血の繋がりなんてありませんが。
「そうですね、いざとなったらお願いしますね、クリス。ヨイチ様もクリスの方が好みだ、と言ってましたし」
「お、お姉様?やはり前言撤回したいのですが……」
「なるほど、嘘ですか。クリスはこの槍の民随一の天才フィルルグに嘘をつくのですね?」
「お、お姉様ぁ!」
そうして私達姉妹の夜は更けていった。




