最期は彼らの救世主となれるように
言葉の入れ替え、見易さ重視の表現の入れ替えをしています。ご了承ください。(かさ)
ここは何処だろう。
とても暗い、どこまでもどこまでも辺りが一辺に広がっているように見える。
…いや、そもそも目を開けてないのかも。あれからどれだけ経ったのだろうか。時間の感覚さえ掴めず朦朧とする。
そういえば俺はどうなっているのだろうか。死んだのだろうか。きっとそうだろう。ここにはいるにも身体が動かず口を開けても声も出ない、まるで魂を抜き取られた感じで夢見ているかのような悠々とした感じ…なんとなく。
もし、生きてた世界での死とされているのであれば不思議と嫌な気はしない。元々「死にたい」は願望が強過ぎるが「死にたくない」とは思わなかった。
6年前、何で俺だけ生き残されたのか。あの日の自我を忘れた街の人や火の粉を物ともしない街を襲った連中や、あの2人からの時間差の償い。
俺が殺したも同然だったから、きっと事に逃げてきた事に対してのバチが当たったのだろう。…ハハッ…。
…でも、何でか死にたくないと思っていなくても、事に逃げてきた償いもあるけれど、あの3人に会えなくなるのを考えたら…「死にたくない」って思ったのかと思う。良くは言えないもどかしさが痞えて上手くは言えないけど…「寂しい」って思えてしまった。だからせめてその時は、
「せめて最期は、彼らの救世主となろう。
彼奴らは俺を救ってくれた。誰も近づかない俺に言葉で手を差し伸べた。俺の中の「寂しさ」を埋めてくれた。だから感謝と恩を返す為、街の人とあの2人を守れなかった償いを果たすために、もう2度とあの時とは同じ思いはしたくなかった。彼奴らは生きて欲しかったから。例え自分が犠牲になっても彼らの救世主であり続ける事が出来るのであれば、それでいい」
救世主にはその人にとっての救世主に当てはまればそれは素敵な話だろう。自分でそう誓っても結局俺は彼奴らにとってのMessiahで有れたのであろう姿を見ていたのだろうか……っ…なんだっ…眠くなってっ……
……寂しい。