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ハロー、ワンダー。  作者: 小木一寸
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第8節 -資格-

 ところ変わって、祠の洞窟。俺は部屋の中央に胡坐をかいて座り、ナギは隅のほうで座っている。祠とはいえ神前に来るからなのか、ナギは例の魔改造巫女服に着替えている。寒くないのだろうか。

「……さて。修業といっても、何をしたらいいものかな」

 1分ほどの瞑想を済ませて加護を発動させ、立ち上がったところで首をひねる。とりあえずの目標はこの加護の力をコントロールできるようになることだが、その結果に至るための道が分からない。そもそも、神様に「無駄遣いしすぎ」と言われた昨日のあれだってがむしゃらにやっていたから、もう一度やれと言われたとしてもできるかわからないのだ。

「……とりあえず、この加護が発動してる状態で何ができるのかだな」

 今何ができるのか。それが分かれば何かしらの手がかりが得られるだろう。修業どころかその前段階の話だが、敵を知り己を知れば百戦殆うからずだ。

 手始めに、軽くジャンプをしてみた。祠が置かれているこの部屋、便宜上『祠の間』と呼ぶが、この祠の間の天井はおよそ3階建ての建物くらいの高さがある。普通に加護を発動した状態での跳躍では、だいたい天井と床の中間のあたりまで跳べた。

「うわっ、すごいジャンプ力ですね」

「うんまあ……結構跳んだけど、思ったより跳ばなかったな」

天井がだいたい10メートルだとして俺の身長が1.7メートルちょっと、その状態でジャンプして半分の5メートルに届かないということは、だいたい垂直飛びで2、3メートル程度跳んだことになる。普通の人間に比べればかなりぶっ飛んだ記録だが、如何せん天井の高さを基準にしてしまったせいで、あんまり跳べてない雰囲気が出てしまった。おそらく昨日鬼を屠ったときのように全力でやれば天井など普通に届きそうだが、それをやってしまうと今日もし襲撃があった際に俺が動けない、なんてことになってしまう。

「……よし。さしあたっての目標として、天井に手だけ着けることを目指そう」

 差し引きおおよそ8メートルの跳躍ができ、且つ跳びすぎることなくちょうどタッチする程度の力加減をマスターする。今の2,3メートルという結果から8メートルを目標にするのはステップアップしすぎな気もするが、正直今のは加減が分からなかったが故に少し尻込みしてしまった節があるので、デフォルトの状態でももう少し跳べるだろう。

「本気で、それこそ昨日鬼を倒したくらいの力で跳んだらどれくらい跳べるんですか?」

「うーん……少なくとも、天井には余裕で届くだろうな。下手したら天井ぶち抜いて飛んでいく勢い。ただあれめちゃくちゃに力使ってたから、一回やった時でもう立ってるのも辛かったんだよなあ」

「え……でも昨日は2回撃ってましたよね……? 気を失ってたからまさかとは思いましたけど、そんなに無茶してたんですか?」

 ナギの口調が、心配するものから咎めるものへと変わる。

「いやまあ、昨日はやるしかなかったしさ……あそこで俺が鬼倒してなきゃもっと被害増えてたかもしれないし」

「それは、そうですけど……」

 思いっきり跳んでみる。今度は半分より少し上まで跳ぶことができた。

「そんなことより、昨日ナギちゃんが使ってたあの弓は何か特殊な力でもあんの? 鬼にも効いてたみたいだけど」

「弓じゃなく矢のほうですね。エルツィレム様の祝福を受けた破魔矢でして、本来は魔除けとして飾っておくものなんですけど、もしかしたらと思って使ってみました」

「……かなり罰当たりなことやってないかそれ」

「け、結果効きましたから……必要経費ということで……」

「まああの神様だったら許してくれるだろ、たぶん。あれあと何本くらい残ってんの?」

「たしか……あと5本です。もともと7本あったはずなので、昨日2本使って」

「あと5本か……じゃあ無暗には使えないな……」

 昨日はあの矢のおかげで鬼に隙ができ、そこを突いて倒すことができた。鬼は少なくともあと4体いた。もしそれで全部なら一体あたり一本の計算で矢は間に合うが、初めより鬼の数が増えていたという話だったし、矢で隙を作って俺が殴るというパターンだけでは勝てないと思ったほうがいいだろう。やはり昨晩とは別の戦法が必要だ。

「……ふう。よし」

 深呼吸をして目を瞑る。自身の輪郭を意識し、右腕の紋様から両脚へ力を送るイメージをする。

 右腕が熱を持ち始める。自身の鼓動が反響し、全身に力が満ちる感覚を脚へ脚へと集中させる。

 両脚に熱が灯る。目を開いて腰を落とす。目指すは天井だが、イメージは空高くへ。

 短く息を吸って、地面を蹴った。

「うおっ」

 今まで体感したことのない加速に身構える暇もなく、勢いよく10メートル頭上の天井へ激突した。バランスが崩れ、為す術もなく地面へと落ちていく。

「いてっ」

「だ、大丈夫ですか!?」

 鈍い音を合計3度響かせ、床に叩きつけられる。加護のおかげか痛みはほとんどないが、思わず痛がってしまった。(はた)から見たら痛い光景であることには変わりないが、痛くないのに痛がってしまったことに気恥ずかしさを覚える。

 しかし、思ったよりもはるかに飛んでしまった。もし天井がなかったらどれだけ高く飛んでいたのだろうか。今の跳躍は昨日鬼を殴り飛ばした時の半分の、さらに半分くらいの気持ちで跳んだのだが、これでもやりすぎらしい。この加護というものはいったいどれだけの力を秘めているのだろうか。

 立ち上がり、土埃を払う。ナギが駆け寄ろうとしてきたので軽く手を挙げて制止し、さきほど激突した天井へ目を遣る。ぶつかった衝撃ですこし崩れたらしく、天井の一部から岩の欠片が落ちてきて額にぶつかった。あまり失敗を繰り返すとこの洞窟が崩落してしまうかもしれない。

 再び深呼吸して、加護を脚に集中する。

「…………っ、……むむ」

 2回目ということもあってか、けっこうスムーズに加護を働かせることができたのだが、如何せんスムーズに働きすぎたようで、明らかにさきほどと同じくらいの力が流れている。このまま跳んだら確実に二の舞だ。どうにかして脚に集中している力を減らさなければならないが、しかし減らす方法が分からない。

 中腰のまましばらく迷ったのち、意を決して跳んだ。もちろんただ跳んでは天井にぶつかるのは目に見えている。かといって脚に集中した力を分散させることもできなかったとなれば、残る道は一つ。

 天井が急速に近づく。あと数センチでぶつかる、というところで、しかし体は上昇を停止し、一瞬その場に滞空し、そして重力に従い落下を始めた。今回は加速でバランスを崩すこともなかったため、危ういながらも両の足で地面に着地することができた。

「おお……いけた」

 予想外の成果に嬉しさのあまり、間髪入れずもう一度跳んでしまった。今度は少し勢いがついてしまったらしく天井にぶつかり、バランスを崩しながらもなんとか無事に着地を決める。

 ともあれ、加減の仕方は何となく掴め始めている気がする。両脚に意識を向けると、少し減ったもののまだまだ熱が残っているのを感じ取れた。

 考え方としては至極単純だった。脚へ送りすぎたなら、そこにたまった分を小出しにすればいい。ただそれだけの事だ。例えるならば、水道の蛇口と元栓。元栓が全開になっていても、蛇口まで全開にする必要はない。最終的なアウトプットで調整すればいいのだ。

「わあ、今のジャンプはぴったりでしたね」

 ナギが拍手をしてくれる。うんうん、可愛い子が応援してくれるというのはいいものだ。モチベーションンがぐぐんと上がる。

「ふふん、もう感覚はつかんだからな。見てろよナギちゃん、ここからは全部ぴったりジャンプだぜ」

 大口を叩きながら腰を落とし、再び跳ぶ。天井に近づいたところで手を伸ばしたが、ギリギリ届かず左手が空を切った。

「……い、今のは練習だから」

 おそらくナギのいる場所からでは数センチの差など見分けがつかないだろうが、失敗は失敗である。恥ずかしい。

 再び身を屈め、跳ぶ。今度は成功。しかし着地で少しよろめいた。すぐに体勢を立て直し、もう一度跳ぶ。また成功。よしよし、順調に精度が上がってきている。

 ちらりとナギのほうへ目を遣る。小さく拍手をしながらこちらを見ているナギと目が合った。

「……ナギちゃんはさ、いつから巫女の修行を始めたの?」

「え……いつから、ですか……? うーん、私の家系は代々巫女を務めていましたから、物心ついた時にはもう巫女として育てられてましたね……」

「ということは生まれた時から巫女見習いだったわけか。すごいな」

 人生のすべてを余すことなく、巫女として生きてきたのだ。俺の12年の学生生活と3年程度の社会人生活を足しても敵わない長い間を修行して過ごして、それでもまだ一人前とは言えないとは、どれだけ過酷な道だろう。……あるいは、俺の人生が薄っぺらいだけなのだろうか。

「辞めたいって思ったことはないの?」

「辞めたい……とは、思ったことはないですね。修行が辛いと思うことはありましたけど、これは私にしかできないことですから」

 自分にしかできない。そこにあるのは責任感と、優越感だ。いや、この少女に対して優越感という言葉は正確ではないだろう。いうなれば、自身が特別であるという誇り。歴史ある大役を継ぐ資格を持つことへの喜び。母が、祖母が、血筋そのものが彼女にとってのモチベーションとなっているのだ。

 (ひるがえ)ってみて、自分はどうか。12年もあった学生時代はこれといった夢も見つけられず惰性で過ごし、とりあえず就職した会社で3年を、やはり惰性で過ごして。「働かないと金が貰えない」という打算以外に働く意義を見つけられず、結果たった3年で投げ出してしまった。責任は、社会人として働かせてもらっている以上はあった。ただ、それを超えられるだけの誇り、モチベーションを確保できなかったのだ。

「……俺さ。この世界に来る前に、自分の仕事辞めたんだよね」

 話したところで何が変わるわけではないと知りながらも、そんなことを口にしてしまう。

「全然仕事できるようにならないし、俺以外にそれができるやつはいるし、かといってどうしてもやりたいって仕事でもなくてさ……何のために働いてるのか、わかんなくなっちゃって。例えば将来その仕事ができるようになったとして、だとしても楽しさだとかやり甲斐だとか、感じられないんだろうなあって、漠然と考えちゃってさ。上司とちょっと揉めたのもあって、気が付いたら辞めちゃってた」

 言葉を切って、跳ぶ。後ろめたさに引っ張られたのか、天井には全然届かなかった。

「引継ぎとか、残務処理も済ませてさ。そこから何をするでもなく自宅で自堕落に過ごしてた時、こっちに召喚されたんだ。救世主募集、って広告に、面白半分でアクセスしてみたらいきなり空高くにいてさ。はは、ほんとびっくりしたよ」

 独り言のように言葉を紡ぐ。あるいは懺悔のつもりなのかもしれないし、あるいはただの言い訳かもしれない。

「で、この村に落ちてきて、『神の御遣い』だとか『救世主』だとか言われてさ。……あいや、救世主は俺が勝手に思ってただけで言われてないか。まあともかく、ある種崇拝されてるような状態になって……なんていうんだろう、嬉しかったっていうとちょっと違うな……、ああ、そうだ、悦に入ってた。おだてられて調子に乗ったんだ」

 もう一度跳ぶ。今度は力みすぎたのか、天井に激突した。体勢を崩し、着地もよろめいてしまう。

「これは俺にしかできないことなんだって、俺だけがこの村を救えるんだって、自惚れたんだ。俺以外にもこの世界に召喚された人があと4人いるらしいけど、そいつらはこの村にはいないし。モチベーションがめっちゃ上がったよ。俺が救世主になってやるー、って」

 ちらりとナギのほうを見る。ナギは何も言わず、黙って俺の言葉に耳を傾けていた。その表情は真剣だが、胸の(うち)は読み取れない。

「でも、それって結局自己満足でしかないんだよな。自分のためでしかない。村の人達を助けたいって感情がないわけじゃないけど、一番は、英雄になりたいっていう、自分勝手な願望なんだ。……前の世界じゃ、別に仕事をこなしたって世界が救われるわけじゃないし仕事をこなさなかったところで誰かが死ぬわけでもなかったから、自分のためだけに働いて、自分勝手にやめても、究極、問題はなかったんだよ。それで一番困るのは自分だったから。でも、今は違う……俺が仕事を放り出したら、この村のみんなが困る。俺が救世主になれなかったら、村人数十、数百人が犠牲になる。……なのに、俺は自分のことしか考えてないんだ」

 7回に及ぶ跳躍で使い切ったのか、それとも集中が切れたのか、両脚に溜まっていた熱はなくなっていた。右腕の加護を見ると、完全に熱が引いている。どうやら集中が切れたというのが正解だったらしい。

「……私は賢くはないので、難しいことはわからないんですけど」

 ナギが立ち上がり、こちらへ一歩近づいた。しばし言葉を探るように視線を彷徨わせた後、真正面から見据えられる。

「トーヤさんは、私達を、私達の村を、救ってくださるおつもりなんですよね?」

「え、いやまあ、うん、救うつもりではいるけど、ただ実際に救えるかどうかは―――」

「なら、それだけで十分です」

 俺の言葉を遮り、断言する。困惑する俺に、ナギは柔らかく笑んだ。

「どんな理由でも、どんな結果でも、私達を助けようとしてくださるなら、トーヤさんは私達の英雄です。それに、会ったばかりの私達のために戦ってくれるトーヤさんに感謝しないわけがありません」

 英雄。こんな自分勝手な俺にも、そう呼ばれる資格があるのだろうか。

「……実を言うと、私、どうせ無駄だと思いながら昨日の祈祷をしていたんです。この2週間でもう何度も祈祷していましたし、その時は何も起こりませんでしたから。どうせ今回も何も起きない、このままツァイヴァードは神様に見放されて滅んでいくんだって、諦めてたんです。……えへへ、神様に一番近い巫女がそんな考えじゃダメだって、怒られちゃいそうですよね」

 そう言って、下を出しておどけてみせる。

「でも、トーヤさんが来てくれた。鬼を追い払ってくれた。何より、私が一人前になるきっかけをくれた。村の人たちも私も、もう十分トーヤさんに助けられてるんです。なのに、どうしてトーヤさんが英雄じゃないなんて言えるでしょうか」

 両手を広げて、心底嬉しそうに話すナギ。その笑顔を向けられる資格が俺にあるのだと、英雄になる資格が俺にあるのだと、まるで確信しているように、彼女は微笑む。

「……いいのかな。自分勝手な俺が、英雄になっても。自分勝手な俺でも、英雄になれるのかな」

「なれます! なってます! トーヤさんは、ツァイヴァードの英雄なんです!」

 一息で近づいてきたナギに、力強く両手を掴まれる。

「だから、お願いですトーヤさん。ツァイヴァードを、私達を今一度、助けてください。この村に、平和な日常を取り戻してください。私達の、英雄になってください」

 いつくしむような、ナギの笑顔。しかしその瞳にうっすらとにじむ涙とわずかな手の震えを、この距離で見逃せるはずがなかった。

 ああ、まったく、俺はなんて馬鹿なことを言っていたのか。鬼が怖いのは俺だけじゃない。村人こそ、ナギこそ、鬼が怖いに決まっているのだ。それでも逃げることはできず、非力ながらも立ち向かっているのだ。なのになぜ、太刀打ちできる力を持つ俺が逃げ出せようか。

それに、この世界にきてまだ一日も経っていないけど、この子にも、この村にももう十分に恩がある。見ず知らずの俺を手厚くもてなしてくれて、この世界のことをいろいろ教えてくれて、ナギは俺の思い付きに付き合ってくれて。

 そうだ。昨日決めたじゃないか。俺のために無理をしてくれたナギのために、この村を救うって。それがちょっと自分よりでかいだけの生き物を見たくらいで、ぐだぐだと理由をつけて逃げようとして、本当にみっともない。英雄に、救世主になりたいのなら、この程度は軽く乗り越えて当たり前だ。何、拳一発で倒せる敵がいくら出てきたって問題ない。全部殴り飛ばして、この村に平穏を取り戻す。ただそれだけの事だ。

 冷え切ったナギの手を握り返す。

「ごめんナギちゃん、かっこ悪いとこ見せちゃったな。もう大丈夫、覚悟決めたよ。絶対にツァイヴァードを救ってみせる。俺は、英雄になるよ」

「…………っ、はい……っ!」

 ナギの目から涙がこぼれる。2週間に及ぶ地獄から救われそうになった矢先にやっぱり救われないかもと思わせてしまったと思うとすごく申し訳なく感じると同時に、こんな時にハンカチの一つも持ち合わせてない自分の社会性のなさに情けなくなる。まあ寝間着だし仕方ないっちゃ仕方ないが。

「さて、決意も新たにしたところで、修行の続きするか! 細かい調整はまだまだだけど大雑把にはコントロールできるようになったし、あとはこれでどう戦うかだな」

 精神的な問題、覚悟は完了したから、次は具体的な解決方法を模索しなければ。

 空気を変えようと思って声のトーンを変えたのだが、そのせいかナギも慌てて涙を拭った。

「どう戦うかといっても、トーヤさんはそういった経験はないんですよね。そうなると凝ったことはしないで、昨日のように一撃で倒すのがいいのかもしれません」

「なるほど確かに」

 昨日戦った限りでは当てられさえすれば勝ちみたいな状態だったし、向こうの動きもそんなに速くなかったから、無理に策を弄さないほうがいいのかもしれない。一気に近づいて殴って逃げる、くらいの心構えがちょうどいいのだろうか。

「そうなってくると、問題はどれくらいの力加減で一撃なのかって話だけど、実際にやってみないとわかんないよなあ……」

「あ、それなら鬼の亡骸を今調べてくださってるはずですから、診療所でヒントが得られるかもしれないですね」

「ああなるほど、それなら少なくとも昨日のがどれくらい鬼に効いてたのかくらいは分かりそうだな。今日は冴えてるねナギちゃん」

「えへへ、ありがとうございます」

 スマホ(村の広場に落ちていたのを神官さんが拾ってくれたらしい。少しひび割れている)を確認すると、現在時刻は8時を少し過ぎたところだった。診療所は9時に開くらしいので、まだ少し時間がある。

「よし、じゃあ加減は診療所に行ってから考えるとして、もう少し制御練習しておくか」

「はいっ。お手伝いできることがあれば遠慮なくお申し付けください!」

 その後30分ほど、飛び跳ねたり走ったりといろいろな使い方を模索しながらコントロールの精度を磨いていった。魔術のように使うことができないかと試してもみたがそちらはうまくいかなかったが、まあそのうち使えるようになるだろう。

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