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異郷より。  作者: TKミハル
それは、名も無き物語
369/369

主要登場人物紹介及び裏設定

裏設定、ネタばれありにつき、本編読了後閲覧推奨です。あと、登場人物のプロット的役割も含むためイメージを壊したくない方は読むのをお控えください。

[主要登場人物紹介・裏設定集]


 ネタばれあり。本編読了後に閲覧を推奨します。ご注意ください。登場人物のプロット的役割も含むため、イメージを壊したくない方は読むのをお控えください。





〈シャーロット・クラレンス・リーヴァイス〉

 中流貴族の生まれ。財産を少しずつ食いつぶしながらも浪費をやめない両親の元で育ち、金持ち貴族にほぼ身売り状態で差し出されそうになったことがきっかけで出奔。

 数年前まで御令嬢だったので世間知らずなところ、方向音痴なところがあり、幼いころ培われた豊かな想像力がある反面、若干思い込みが激しくお人好しなところも。

 しかし対人への観察力と直観力に優れ、自分に危害を加えそうな人物には近づかないので、それで難を逃れている。

 あと、自己評価が低いため好意にも鈍い。


 備考:魔力抵抗、器用さが若干高め。想像力、道具の応用力が豊かなので魔法具使用に向いている。

 というかぶっちゃけ風の剣がないと、戦闘の主役をアルフレッドに食われてしまう。


〈エレン・リーヴァイス〉

 シャーロットの妹。面倒見のいい姉とともに育ち、シャロンへのライバル意識が高かったものの、いざ彼女が出奔してしまうと行方が気になりその捜索を頼んだ。ややツンデレ。

 今は両親の代わりに家令と領地経営、財政のやりくりにも携わり、なるべくお金持ちでお人好しの男性を婿として迎えたいと思っている。


・エレンの金策→シャロン失踪時

 (母、数多くある絵本などの豪華な装丁本を前にして)

「こんなもの見るのも不快だわ。処分しておしまいなさい」

「あら、お母さま。わたくしの侍女は寒がりだから……ちょうどいいわ」

といいつつ、自室へ戻ったのち、

「お嬢様……こちらの書物を控え(侍女室)にお運び致しましょうか」

「ああ、それね。気が変わったわ。あちら(多目的棚)へ入れておいて」

と命じて折をみて換金予定。


「あの……奥様が燃える様子が見たいとおっしゃられて」

「そうなの。じゃあこちらを代わりに。綴りを解いのだと、さりげなく伝えればいいわ」

と紙の束(中容は商人たちから母宛に届いた高額嗜好品目録)を渡す。わりとこんな感じ。


 シャロンへの手紙は、骨董や装飾関連の商人の招待状に偽装して組合ギルドへ何通か同じものを送り、組合ギルドは配送手段をいくつかに分けてその手紙(もしくは小包)を別の町へ届ける仕組み。

 宝石類は一見それと分らぬよう服の裾に縫いつけたり、何かに紛れ込ませて送ったりもした。ちゃんと届いたのは僥倖。


〈アルフレッド〉

 幼い頃は体が弱かった。北の町グレンタールに住む元傭兵グリード・フロスデヴェイクに拾われ、彼の死後グレンタールの案内人ガイドをしたり、自給自足なサバイバル的生活をして狩りで獲った動物の毛皮などを売っていた。

 必要最低限の栄養はすべて筋肉の方へいってしまい背が伸びなかったが、旅に出て食生活が改善されたので成長した。無口と人見知りのため、一人だと他の人とはまったく乏しい関係しか築けないと思われる。

 しかし、その潜在能力は半端ない。


 備考:野山を駆け巡っていたせいで体力、攻撃力高め。器用さは低い。形見の竜滅剣は装備すると攻撃力、技術力が1.5倍。ゼルネウスの血を引く彼の遠い遠い子孫。

 あと、いらん情報だけど童○ってわけではない。


〈エドウィン〉

 姓も名もエドウィン。母がエドウィンという姓の商人と再婚したらこんなことになった。

 遺跡を学術的興味で発掘しては、お金を得るためその品を売ったりしている。傍から見ると盗掘以外の何物でもない。商人なので金にがめつく、駆け引きはそこそこうまい、はず。


 備考:放浪生活、そして金にがめついという双方の理由であまり友人がいない。拾ったものをとりあえずポケットやカバンに入れるというおかしな癖あり。


〈リリアナ・レンレン(偽名)〉

 本名レイラ。貴族として生まれ、借金のカタに娼婦落ち。しかしそこから這いあがった凄まじい根性の持ち主。一見竹を割ったようなカラッとした性格のようでいて、かなり執念深い側面を持つ。

 エドウィンに恨みを抱くものの、今の踊り子としての生活は結構気に入っていたりする。


 備考:シャロンが彼女にもし家名を名乗っていたら、嫉妬により殺されるか、精神的肉体的に痛めつけられ再起不能になっていた可能性が高い。しかしそれは回避された。


〈ニーナ〉

 ただの平凡な少女だったが、まだ幼さの残る弟の曖昧な願いで不老不死となってしまう。不老不死でいるかぎり神の恩恵を受け続けている=リンクしているため、その領域で神の力が一部使える。


 備考:苦しむことのないように、という願いから記憶改ざんや消去が繰り返されるようになった。ミストランテの最深部へ近づくに従い、リンクも強くなるので能力がアップする。

 その特殊スキルの主なものとしては、幸運、願い、加護など。


〈グレン・カワード〉

 悦楽主義者。自分はロクな死に方をしねえだろうな、と常々思いながら冒険者をしていた。善人というわけではなく、基本自分最上主義。必要とあれば、仲間ですら盾とし、そのことに罪悪感を抱くこともない。


 備考:本編第三章のプロット的に目くらましの役割を持つ。何かありそうで、無いという設定。


〈ヒューイック・ボナバントラ〉

 幸せだった子ども時代、両親の死から一転、精神的にどん底へ引きずり落とされた。両親は善人だった。ゆえに騙され命を絶った。自分は、絶対に善人にはならない、という並々ならぬ決意を抱いて生きている。

 どん底の自分とはまったく異なり、常に光当たるところにいるアイリッツに嫉妬と同時に憧憬も抱く複雑な心境でいる。


 備考:テスカナータの町で自分の手足となる部下を使い、特にお人好しの、“善人”の住民や旅人からお金を騙し取ったり暴力を振るったりして、悪逆の限りを尽くしている……と本人は言い張っている(テスカナータでの彼に対する認識はまた別となっていて、騙し取るお金も少なく、その後のアフターケアも万全なため、組合ギルドでは、治安の悪いテスカナータを訪れたお人好しに対する警告の役割を、自ら進んで汚名を被りながら担っている、とされている)。


〈ジークウェル〉

 アイリッツの双子の妹(妹本人は姉だと言い張っている)の子ども。幼い頃両親と死に別れ、アイリッツに引き取られてヒューイックに預けられた。

 幼少期からアイリッツの冒険譚を聞かされ、憧れのヒーローはもちろんアイリッツで、彼の武器や格好を真似する筋金入り。

 その思いはアイリッツの死を経ても変わらず、彼を物語の中で英雄として復活させた。


 備考:腰のフック付き鎖はアイリッツを真似したものだが、鎖は重い上に海では錆びやすく役に立たないので、ほぼ飾りとしてしか役に立たない。

 本当は、アイリッツに近いステータスを持つため、経験の無さからくる未熟ささえ補えれば、アイリッツに追いつくことも可能。


〈アイリッツ〉

 孤児院出身。楽観主義で超前向き。素早さと器用さ、強運の持ち主。左利き。

 幼い頃聞いた英雄に憧れ、自分自身も英雄になるため(義賊として)冒険を続けている。人懐こい性格で、ほとんど誰とでも友だちになれるような性格をしているが、そのアイリッツを激しく憎む者も確かに存在し、二、三度は手ひどく裏切られたり、憎悪にさらされている経験があるが、彼はその相手の心情は慮ることはできても、本当の意味で寄り添ったり、理解はできない。ので、憎悪に呑まれることのなかったヒューイックは凄いなとひそかに思っていたりするし、彼とはずっと親友でありたいと考えている。ミストランテの遺跡は惜しいところまでいったが、守護者にやられ、死去。

 しかしその存在があまりに強烈だったため、幾人かの心に焼きついて離れなかった。


 裏話:本当は隠れキャラみたいにして出すつもりはなかったけれど、三人目の仲間は精神的にも技術的にもサポートの役割が必要で、十四、五のジークウェルだと不適切だったので登場した。


〈ゼルネウス・バルロヴ・ヴォロディア・シーヴァー〉

 存在すらとうに忘れられた、世界の浄化を成し遂げた三英雄のうちの一人。全体的に黒と金、灰色。濃炭の髪色、瞳はうっすらと青みがかった灰。アルフレッドの遠い遠い遠い祖先でもあるという裏設定。

 その戦闘力、強靭な精神力は他の追随を許さない。細身の、粘りのある剣を扱う。


〈ナスターシャ〉

 世界を浄化した三英雄の一。正式な本名は理想郷アナスタシア。王都崩壊の際はやまいで駆け付けられず、しかし本人は、その現実を受け入れ後悔を背負いながらも人生を全うしたため、魔導装置に記憶はされなかった。

 幻想世界のナスターシャは、ゼルネウスの影であり良心であり迷いである、という側面を持つ。逆に、それらを切り捨てたゼルネウスは無情であり迷いはない状態、ともいえる。

 戦闘の回避はたやすく、よほどのことがない限り彼女が本気を出して挑戦者を相手取ることはない。彼女を殺せば王の怒りを買い、真の恐怖と底のない後悔が殺した者を包むことだろう。


〈シルウェリス・トリチェリ〉

 白のローブ風パルダメントゥム(マントのように羽織る上着)の下に不可思議な幾何学的文様の描かれたサーコート、さらに下には袖口の広いチュニック(ダルマティカ)を使用。

 本編中、好きなことをやりたいだけしてやり切って幸せ。基本的に魔術研究さえできれば幸せなお気楽人。さらに自分自身の研究成果を自慢するのも大好き。

 ラスキとは、犬猿の仲。


〈ラスキ・メースフィールド〉

 三英雄の一である父が妄信的にゼルネウスに仕えているが、彼自身も結構なゼルネウス信者。自分最上主義で時に不敬なこともしでかすシルウェリスとは、幻想世界では犬猿の仲(本来の彼らは役割が違うため関わることはなかった)。“気”を扱う剣士。そこそこ頭もいいはずなのに短気で脳筋っぽい。


〈ジゼル・コルシェシカ〉

 侍女の一人。魔導装置に残るほど、彼女の絶望は強かった。恋人への恨みより、自虐が大きい。


〈エルセヴィル〉

 宰相の息子。能力は高いが、父親の影に隠れ、発揮できなかった。一番“城”という存在に執着しているのが彼であり、彼が死ぬと城の構築が半分、おぼろになるほど影響力を持つ。



[第四章までのネタバレ的裏設定・迷宮や魔物の考察]


 第一章……アルフレッドとの出会い。人間不信気味の彼女シャロンのことを心配したグレンタールさんの策略勝ち。

 第二章……エドウィンと出会う。世界における魔法、魔導具の在り方及び、第三章へのヒントや導入。

 どうして竜の復活が不完全だったかというと、ここでのシャロンたちは明らかに相手として力不足なので、あっさりやられた挙句、砂漠の町は呪いや魔物の跋扈、竜の攻撃などで焦土と化し、大変なことになるから。


 第三章……塔の中なので地味だった。地下二階以降はすべて塔の神の造った偽りであり、それを悟らせないよう描写を細かくしたのだけど、読みにくくなってしまったという反省点が。

 塔の神(宗教のシンボルを意図して造られた魔法生物・女神の姿が多いのは油断を誘うため)の最優先は自分の存在の維持。第二優先は人の願いを叶えること。

 昔は信者がたくさんいて彼らから集められた生命エネルギーが枯渇し、これではまずいと自ら進化した。

 魔力を蓄えるため、遺跡にある命の危険はさほどないアトラクションや財宝やなんかで人を呼び寄せて捕獲、生きながらにしてじっくりと感情の高ぶりとともに放出されるエネルギーを吸い取るつもりだった。

 しかし、自分の元に来た人物の願いを叶えなくてはいけない、という特徴を持っていたため、定期的に魔力を消費してはまた集めるという悪循環に。

 迷宮を管理し、自分の元へは決して訪問者が来ないよう(もし来たとしても願いを叶える一人だけになるよう)徹底していたため、ニーナ抜きでは攻略は無理。



 第四章……本当は三人目が活躍するはずだった。が、ジークウェルは役不足でアイリッツは不在。ヒューイックがレイノルドの力を借り、相当頑張った。




 本編終了後以降の彼らは、ご想像にお任せします。

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