ご縁はころりと転がって
とある田舎に領地を持つデュモン男爵家には子供が五人おりまして、わたし、コレットはその末娘として生まれました。
男爵といっても、寄り親であるダルデンヌ侯爵家の農地を預かって切り盛りするような家です。
貧乏ではないけれども金持ちでもありません。
やりくり上手の母の采配でひととおりの教育をつけてもらい、やがてわたしは、言葉は悪いですけれど売り時の十八歳を迎えたのです。
侯爵家では年一回、派閥や寄り子貴族のためにお見合いパーティーを開いてくださいます。
お抱えのお針子さんたちの技が光るリメイクドレス一式の貸し出しなどもあって、大変にありがたい催しです。
当日、お借りしたドレスを纏い、迎えの馬車に乗り込みました。
我が家から侯爵家の領都にあるお屋敷までは二時間ほど。
途中で他家のご令嬢も乗り込んでくるので、華やかながらも乗合馬車の様相です。
到着すると順番にメイクルームに案内され、手練れのメイドさんたちによってチェック及び仕上げが行われます。
それが終わって、やっとパーティー会場に向かいます。
午後の早いうちから始まる会なので最初、侯爵家の立派な窓ガラスからは陽の光がたっぷり差し込んでいました。
やがて夕陽が赤く照る頃には室内の明かりが灯されて、ガラスに美しく反射するのでした。
田舎臭さを隠し切れていないだろう、わたしのような娘でも、最初は令息方も元気を持て余していますからダンスに誘ってくださいます。
三人目までは調子よく続けざまに踊り、四人目五人目は勢いか、ついでで誘われたという雰囲気でした。
そして六人目を待つうちに、楽団の素晴らしい演奏を五曲ゆっくり鑑賞することになり、六曲目には諦めがつきました。
帰りの馬車をお願いするには、まだ早いので、ここからは腹ごしらえ。
ビュッフェコーナーに向かいます。
普段、家では絶対に見られない、繊細な盛り付けのお料理を少しずつお皿に取っていきます。
小さな丸い揚げ菓子を皿に取ろうとしたときのこと。
慎重に載せたつもりだったのに、どういうわけか皿の外にころりと落ちてしまったのです。
キョロキョロと見回せば、給仕人や警備の騎士はいましたが、誰もわたしに注目していません。
よし、とわたしは素早くテーブルに落ちたお菓子を自分の皿に載せました。
侯爵家の使用人の皆さんがきちんと整えたテーブルの上ですから、一瞬転げ落ちたくらいで食べ物は傷みません。
揚げ菓子ひとつといえど、わたしの失敗で無駄にしなくてよかったと、妙な達成感すら感じました。
席に着いてごちそうを味わっていると、幼馴染の子爵令嬢がやってきました。
彼女と会うのは、ずいぶんと久しぶりです。
「デュモン男爵令嬢、相変わらず色気のないことね」
「はい、お陰様で」
のほほんと返答するわたしに、彼女は少しイラついた雰囲気になります。
「あなたってば、いつもそう」
「そう、とは?」
「崖っぷちのように見えて、どこか余裕で腹が立つの」
「すみません」
「素直に謝られると、八つ当たりが続かないわよ。
失礼するわ」
そう言って、ダンスフロアに戻っていく彼女はまだ、これという相手に巡り会えていないのでしょう。
けれどめげずに夜会で戦い抜こうとする姿は、わたしには真似のできないもの。
わたしはその背中に、小さくエールを送りました。
侯爵家のお見合いパーティーは例年、カップルの誕生率は八割以上、成婚に至るのは七割以上だそうです。
ところが予想通り、わたしには買い手がつかず、余ってしまいました。
自分でも、この結果には納得しています。
特別美しくも可愛くもないし、愛嬌もあまりないことは自覚済み。
読書が趣味なため頭は悪くないと思うのですが、そのせいで眼鏡が手放せません。
パーティーでは眼鏡を外していたものの、その分、目つきが悪くなっていたでしょう。
そして何より、あの幼馴染みたいな意気込みが無かったことが一番の要因です。
結果を出せなかったわたしですが後悔はありません。
むしろ、ほぼ無料で素敵なドレスを着て、侯爵家が奮発してくれた美味しい軽食を食べられて幸福でした。
ありがたや、ありがたや。
それはともかく、兄弟の多い我が家ではパーティーで売れ残っても家に居座ることはできません。
嫁に行くか働きに出るかということで、お父様の伝手で行き先を探してもらったのです。
その結果、なんと婚姻相手として侯爵家の騎士さまを紹介されました。
彼は十五歳年上の平民ですが、お父様も侯爵家の騎士を務めていたそうです。
領都にご両親が遺された家をお持ちで、贅沢をせず家を守ってくれる女性であれば誰でもかまわないという簡単な条件しか出されませんでした。
そして仕事柄、待機中は騎士団の寮に宿泊するので、毎日帰ってくるわけではないのです。
旦那様を疎かにしようなどとは思いませんが、領都の一軒家に住める上に自分の時間がたっぷり取れるなんて、わたしからすればとんでもない好条件でした。
そもそも、わたしにとって令嬢なんて仮の名のようなもので、どちらかといえば暮らしは平民に近かったと思います。
これまで農繁期の炊き出しも毎年してきましたし、人手が足りない家の手伝いを任されることだってあったのです。
子守や留守番の年寄りの世話など、家庭で起こる様々なことを一通り経験してきたと言っても過言ではありません。
家事で困ることはほとんどないはずですので、しっかり家を守りつつ、自分の時間を作れば読書し放題です。
もちろん、書物は高価なので簡単に買うことは出来ません。
ですが、領都には立派な図書館があり、たくさんの蔵書を抱えています。
家からは少々距離がありますが、そこを往復歩けば体力作りにもってこい。
一石二鳥以上のお得な縁談です。
話がほぼ決まってから、形ばかりのお見合いをしました。
お相手のラウル様は三十三歳。
騎士らしく整って立派な体躯に、わたしにはもったいないくらいのハンサムなお顔です。
「本当に、わたしでもよろしいのですか?」
念のため訊いてみました。
「ええ。むしろ、こんな年上の私に嫁いでくれるのはありがたいです。
それと……」
「はい」
「一応、身上書にも書きましたが、若いときに一年ほど婚姻していたことがありまして……つまりバツイチなのですが、大丈夫ですか?」
「はい! まったく問題ありません」
彼の誠実なお人柄を実感したわたしに迷いはありません。
こうしてめでたく話はまとまったのです。
騎士の主なお仕事は領都の警戒業務で、二週間務めたあと三日間の連休がいただけます。
必要に応じて侯爵領内のあちこちへ派遣されることもあり、時には一か月以上、帰ってきません。
毎日顔を突き合わせてはいませんが、生活をする中で夫とわたしの常識に大きな隔たりはないように思いました。
年齢も立場も環境も違うので戸惑うこともありましたが、溝が広がるようなことはありません。
騎士としての豊富な経験と大人の包容力で、わたしが気づかないうちに彼のほうが合わせてくれたのでしょう。
おかげさまで、いたって円満な夫婦生活を営みました。
女一人暮らしの時間が長いのですが、ご近所は夫が子供のころからお付き合いのある家ばかりで、何かと気にかけてくださいます。
領都は治安も良く、不安になるようなことには幸いにも出会いませんでした。
わたしは予定通り、出来る限り図書館に通いました。
家事を疎かにしないためにも、貸し出しは利用しません。
そのせいで外出時間が長くなる日があり、最初の頃は隣の奥様に心配されたこともありました。
「ねえ、もしかして市場で迷子になったりしていない?
不案内なら、ついていきましょうか?」
わたしは正直に、読書が好きなので図書館に通っているのだと打ち明けました。
奥様はわたしの眼鏡を見て、深く納得されたのです。
やがて家に慣れ、ここでの家事に慣れると少し時間を持て余すようになりました。
天気が悪い日は外出も控えますし、季節によってはそんな日が続いてしまいます。
それで、ほんの思い付きで文章を書き始めてみたのです。
日記を少し膨らませたようなもので、日々の暮らしから感じたことをつづるエッセイです。
今までたくさんの書物を読んできた知識も手伝って、書き始めるとペンが止まりません。
そんな時、図書館で広げた新聞に書き手募集の広告を見つけました。
ジャンルは何でもよく、新聞に載せられるような公序良俗に反しないものであることだけが条件でした。
わたしは思い切って、書き上げたものを送ってみたのです。
『なかなか視点が面白く、十分な読みごたえを感じます。
また書き上げることがあったら是非、拝見したく思います』
しばらく後、そんな手紙が届きました。
勇気を出して送った甲斐があります。
文面を真に受けたわたしは、更にいくつかの作品を送ってみることにしました。
やがて三本に一本ほどが採用され、新聞の片隅を埋めたのです。
お小遣いほどの金額ですが、報酬も手にしました。
『エッセイの評判がいいので、連載をしてみませんか?』
ある日、思いもよらない知らせを受け取りました。
夫と婚姻してから二年が経過した頃のことです。
「旦那様、実はわたし王都の新聞社へエッセイを送っていたのですけれど……」
次に夫が帰って来た日、そのことを打ち明けました。
エッセイは身元やネタがバレるような書き方はしていないし、もちろんペンネームを使用しています。
でももしかしたら、勝手なことをしたと怒られるかもしれないと、少しの覚悟はありました。
夫は驚いていましたが、不快そうには見えません。
わたしが差し出したエッセイの切り抜きを受け取って読み始めます。
「このエッセイ、私も寮の食堂に置いてある新聞で読んでいるよ。
生活に根付いた真面目なエッセイなのに、少し癒されるような読後感があると思っていた。
そうか、君が書いていたのか。
……素晴らしいな」
「……素晴らしい?」
「ああ。気の抜けない仕事の合間に、ほっとする時間をくれる素晴らしいエッセイだ。
私の奥さんは、たいしたものだ」
「あ、ありがとうございます」
夫が自分の書いたものを読んで、あまつさえ良い評価をしてくれていたなんて。
嬉しい驚きでした。
「それで、内緒のアルバイトを今カミングアウトした理由は何かな?」
「実は、連載してみないかという手紙をいただいて」
「連載! ますます凄い」
その言葉に、わたしは勇気をもらいます。
「それで一度、王都の新聞社へ打ち合わせに行けたらと思うのですが」
「なるほど」
夫は考え込みました。
それはそうです。
ここから王都までは遠く、旅には覚悟も準備も必要です。
打ち合わせとなれば数泊することになるかもしれませんし、宿泊費もそれなりにかかるはず。
「……実はもうすぐ、侯爵家の王都屋敷に詰める騎士の入れ替え時期なんだ。
三年の任期で希望者を募集中だが、君が一緒に行く前提で応募してみようかと思うが、どうだろう?」
「え? 三年間? ご一緒させてもらえるのですか?」
「田舎で育ち、この領都で暮らし、その経験を文章にして新聞社に認められた君だ。
きっと、王都での見聞も活かせるだろう」
「そんなに期待していただけるなんて恐縮です。
でも、一緒に行くとなったら、この家は?」
「信用の出来る人に貸してもいいし、借り手がなければご近所さんにたまの風通しを頼んでもいい」
三年間、王都に住むとなれば王立図書館に行けるかもしれません。
わたしの胸は期待にふくらみました。
「ただ、入れ替えの騎士に選ばれた場合、向こうでの住まいは侯爵家敷地内の家族寮になる。
部屋は狭いし、他の騎士の家族と共用のスペースも多いから、気を遣うことが増えるだろう。
それと、王都屋敷は使用人の数が少ない。
敷地内に住むので、場合によっては労働力として駆り出されることもあるかもしれないのだが……」
「大丈夫です!
わたしは田舎育ちですから、他人との触れ合いが多い生活なら慣れています。
労働力としても、厨房の下ごしらえとか掃除洗濯などの裏方仕事なら自信があります」
「じゃあ決まりだ。
王都屋敷に採用されるとは限らないから、もし外れたら、またその時に考えよう」
「はい! ありがとうございます」
それから半月ほど後、旦那様は王都屋敷へ異動することが決まりました。
もちろん、わたしも一緒について行けることに。
ご近所の引退騎士の奥様に聞いた話によれば、王都屋敷詰めに選ばれるのは、第一に普段の素行に乱れがない騎士なのだとか。
さすが、わたしの旦那様です。
「家を借りたいという同僚がいるんだ。
子持ちの女性と婚姻したんだが、子供が元気すぎてアパートでは大変らしくて」
異動が決まってすぐ、家の借り手も見つかりました。
「では、子供さんがうっかり壊しそうなものは、しまった方がいいかもしれませんね」
「いずれこの家に戻るのだから、一部屋を物置部屋に確保して、王都へ持っていけないものはそこへ片付けよう。
子供に壊されて惜しいような品物はないが、家族の思い出の品は少しあるからな」
異動までの三か月の間、夫は領都の警備勤務だけになり、休日は一緒に荷造りやら家の片づけやらに勤しみました。
そうやって一緒に作業する中で、品物を見て思い出した子供時代の話を聞くのも楽しい時間です。
ある日、わたしがひとりで片付けをしていると、きれいな小箱が出てきました。
開けてみれば、金具が少しくすんでしまったブローチが一つ。
そこまで高価ではなさそうですが品のいいつくりです。
「旦那様、この前、こんなものを見つけたのですが」
次の休日に、その箱を見せました。
「……これは」
夫は少し動揺して見えました。
婚姻以来いつも落ち着いていたので、こんな表情は初めてです。
「なにか、いわくつきですか?」
冗談半分に訊ねると、苦笑いされます。
「先妻の忘れ物だよ。もう十年も前の品物だ。
こんなものがまだ、残ってたんだな」
「十年も経っていたら、返されたとしても、先方も処分に困るかもしれませんね」
「おそらく」
「だったら、近々、教会で孤児院のためのチャリティーバザーがあるので、それに出してもいいでしょうか?
少し磨けば、きっと綺麗になります」
「ああ、それはいいかもしれないが……君は嫌じゃないのか?
先妻の忘れ物に触れるようなことは……いや、私たちは恋愛での婚姻ではないし、嫉妬するような気持ちもわかないだろうが」
「知っている方ではないし、思うところはありません。
旦那様の昔のご家族の持ち物というだけですから」
夫は少しほっとしたような、けれど複雑なようなご面相になりました。
「……うん、処分は君に任せる」
「はい」
教会のチャリティーにいくつか品物を用意したわたしは、当日、他の出品者と交代で売り子を務めました。
店番をしていると、わたしより年上の綺麗な女性があのブローチに目を止めたのです。
「あら、これ……」
「古いですけど良い品物です。いかがですか?」
女性は懐かし気にそっとブローチに触れました。
「そうね、良い品ね。
……私には似合わなかったけれど」
「よろしければ、あちらで手作りのお菓子も販売しています。
試食もありますから、是非」
「ありがとう、行ってみるわ」
女性は隣に立つ商人風の男性に微笑みかけました。
もしかすると、あの女性は旦那様の昔の奥様かもしれません。
確かめようもないけれど、二人の仲睦まじそうな雰囲気にわたしはなんだかほっとしていました。
「何かいいことあったのかい?」
その夜、帰宅した夫に訊ねられました。
「チャリティーに出したものが、全部売れました。
それから……」
「ん?」
「えーと、肉屋さんがチャリティー用に出してくれたハムが買えたんです!」
あの女性のことを言い出しかけましたが、どう言えばいいのか迷って、結局誤魔化してしまいました。
「あれは、争奪戦がすごいって聞いているよ」
「ええ。勝ち抜きました!
……というのは嘘で、チャリティーの出品者は優先してもらえるんです。
昔の忘れ物のおかげで美味しいハムが買えたなんて、誰に感謝したらいいんでしょう?」
「そうだな、見知らぬ古い家族の幸せでも祈っておくか?」
「はい、そうします」
その日はわたしも、少しお酒をいただきました。
そのせいか、口が軽くなったようです。
「旦那様はお一人でも生活に不自由がなかったでしょうに、どうしてわたしを迎えてくださったんですか?」
「それは……そうだな、白状しておくよ。
実は、君を侯爵家の見合い夜会で見かけていたんだ」
「ああ、そうだったんですね。
わたしは眼鏡をしていなかったので、お顔を見ていたとしてもわからないのですが」
「私も、会場警備に配置されていただけだからね。
夜会の中盤、君はダンスの相手がいなくなったのか、ちょっとへこんで見えたけれど、その後、軽食のテーブルで楽しそうにしていた」
「美味しいものがたくさんありましたから」
「君の知り合いが名を呼んでいたから、デュモン男爵家の令嬢だと知った。
その後、たまたま婚姻相手を探していることを耳にして、十中八九断られるだろうと思いながら申し込んだ」
デュモン男爵令嬢とわたしを呼んだのは、あの子爵令嬢。
お互いの性格的に、仲が良いとは言えない幼馴染です。
けれどまさか、彼女の一言がわたしの運命を導くとは……
もしもわたしたちが仲良しなら、呼ばれたのはきっとファーストネームだったはず。
実に不思議なご縁です。
夫の話は続きます。
「私も若いときには恋をした。
けれど、自分の気持ちだけが先に立って、婚姻後の生活までは思い至らなかった。
相手の女性は、一人で待つ時間に耐えられなかったんだ。
それで、一年で離縁となった」
苦い思い出を告白させてしまいました。
「君を見ていて思ったんだ。
どんなときにも自分の楽しみを見つけていける女性だったら……一人の時間を楽しく過ごせる人だったら、夫婦としてやっていけるかなと」
それでは、わたしばかりいい思いをさせてもらっているみたいで申し訳なさを感じます。
「人生何が起こるかわからない。
やりたいことはやりたいうちに、出来るうちにやるべきだ。
私は今、やりたいことを持つ君の応援ができて幸せだ」
「旦那様はわたしにとって、最高の伴侶です。
わたしの望む未来の近くまで連れて行ってくれるんですもの」
「それは、君が未来を見失わないからだ」
のほほんとしているだけと言われるばかりで、褒められることなどあまりなかったので、とても恥ずかしくなりました。
「あの日も、転がった揚げ菓子を素早く拾って、まるで幸運を逃さなかったかのように嬉しそうだった」
「そこまで見ていらしたんですか!?」
恥ずかしさはさらに増してしまいます。
誰も見ていないと思っていましたが、さすがに警備の騎士様の目は誤魔化せなかったのです。
けれど、そのおかげで、ご縁もころりと転がって、わたしは旦那様に見つけてもらえたのでした。
「幼馴染と古いブローチと、そして転がりやすい揚げ菓子に心から感謝をささげたいと思います!」
わたしが力強く宣言すると「少し飲み過ぎだ」と、お酒のグラスを取り上げられてしまいました。
「旦那様だって飲みすぎですよ」
その後、あまりにギュッと抱きしめられたので、わたしは抗議の声を上げたのです。
でも夫は「そうだね」と余裕で答えるばかりで、しばらく離してはくれませんでした。




