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僕が異世界転生するまでの30日間  作者: 小柳和也
二部 世界が終わりそうなので、昔の友達だけでも助けてみた 。

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幕間 田村さん

「あー、すみません、一生っ!」

 一生がちょっかいかけていた成人男性は手を振りながら、列の向こうへ消えていった。

 こんなご時世に見知らぬ成人男性なんかに声をかけないでほしい。買い物につれてきていることだってリスクが大きい。


 一生は去っていった男性を見送りながら、

「はーい」

 と、答えた。

「一生。勝手に知らない人とはなしちゃ駄目だって、いっつも言ってるよね?」

「でもママ。あのおじさん僕と同じ名前なんだよ」

「え?」

「だからいいんだよ。それに優しい人だったし。ママを大切にしてねって。だから大丈夫だよ」


 同じ名前。

 あの人と。

 ただの偶然?

 珍しいよりの名前ではあるけど。

 でもそんなことって。


 嘘だよね?

 でも。


 感じ取ってしまう。

 あなたなのでは? あのとき死んでしまった、いなくなってしまったあなたなの。


 そんなことはあり得ない。

 でも。でも。でも。

 唐突に、田村は確信した。


 あのときいなくなってしまったあなたなんだ、と。


 嘘。ありえない。でも。でも。

 確かにいた。

 そこにいた。

 会えたかもしれない。


 でももういない。

 いってしまった。


 そこにいたけど。

 でももう会えない。

 会いに来てくれた。でももう会えない。


 田村は涙をこぼしていた。不思議そうな一生少年の頭を抱きしめる。

「来たんなら。声くらいかけなさいよ。ほんと。バカ」

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