4.塩、変態
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「あ、ありがとう、君は、強いんだな」
マーシャさんが絞り出すような声でそう言う。相当キテるみたいだな。
「アルルミア様ー!水を飲ませて上げてください!」
まだ300メートルほど遠くにいたアルルミア様達に声をかける。
「ひ「ああ、あれはテイムしたモンスターだから大丈夫」······っ!あ、あれは荒野で最も強敵と言われるコバルトウルフだぞ!?あっ······」
ああ、無理するから。倒れそうになったマーシャさんを支えてあげる。
「っ!あ、ありがとぅ\\\\\」
顔を赤くしながら立ち上がるマーシャさん。
うーん、この世界の人は皆チョロインなのかな?
「何失礼なこと考えてるんですか!大丈夫ですか?」
やっと近くまで来たアルルミア様。はい、コップ。
「······本当に気は効きますね。アクア」
コップに満たされる水。綺麗だな。あ、なんか見えた。
スキル魔力眼を入手しました
お、魔力見える。ほー、あんな風に動かせば良いのか。アクア
スキル魔力操作を入手しました
スキル水魔法(小)を入手しました
スキル無詠唱を入手しました
スキル適性ぱないっす。
あ、なんか浮かんできた、おーここをこうすると、こうで······
スキル創造者を入手しました
スキル魔法(小)を入手しました
なんだ、余裕じゃん
「······あき、······カインさんって本当に人間ですか?」
「竜人ですけど?それより、動けますか?」
「あ、ああ、大丈夫だ。助かった、ぜひお礼がしたいのだが、この通り、何もない。家まで来てもらえば渡せる物はあるのだが······来てもらえるか?」
「いや、いまある物でいいですよ」
「······?この通り、持っているものといえば短剣くらいしか······はっ!もしや「体ではないんで」······そ、そうか\\\すまない······」
「貰ってもいいですか?」
「ああ、······でも、なにを?」
「あ···カインさん、私も気になります。何を貰うつもりなんですか?なんか邪魔されて思考が読めないんですけど?」
「ガウガウ」
二人(と一匹)に聞かれ、俺はこう言う。
「俺が貰うのは、クリエイト·変換 汗→塩、です」
両手一杯の塩が出来た。
「······?何だ?」
「······!······!」
状況が分かってないマーシャさんと、驚きに口が出せないアルルミア様。ナギカは興味無さそうだ。
「マーシャさん。これは貴方とアルルミア様の汗から作った塩です」
「へ?······なっ!?だ、駄目だ!そんな、私の汗だと!?そんな変態みたいな事は止めろ!」
「私のまで使ったんですか!?」
「これで猪肉が美味しく食べれますよ。いやー良かった」
「「良くない!!」」