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始まり2
「アゥゥゥゥゥ」
シルバーの周りに転がる何体もの魔物の最後の一体が息絶えた。
その魔物の名前はヘルハウンド。
単体でもC+ランクであり群れになれば、その討伐レートはBランクにまでなるこの森の王者である。
この世界には人、魔物、魔人、獣人、など様々な種族が存在しており、この内魔物はほとんどのものが知性を持たない。
その為よく人などを襲うため、各国に討伐依頼が常に出されている。
討伐するにあたり、魔物の実力をできるだけ分かりやすくしたのが討伐レートである。
このレートはランクで別れておりFからF+,E,E+と続いていき、S,SS,SSSまである。
この中でCにまでなると、熟練の冒険者でもソロだと危険が伴う。
ましてやBにまでなれば、パーティーを組んでも勝てるか分からないレベルである。
それをいとも容易く瞬殺できるシルバーがどれだけ強いかというのがこれだけでも窺える。
「この辺りでいいか。」
突然とそう呟いたシルバーの言葉の意味は分からないが、シルバーはここで何かをするつもりらしい。
パラディンドラグニル、その力はまだ計り知れない。