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僕達は前を向いて生きていく。  作者: あさねこ
【1章】 異世界での成長録
88/216

25-02 【上級クラス】 Ⅱ

25話は後2~3回で終了予定です。

沢山の感想有難うございます、時間が無くて返信が出来ないのが心苦しいです。

全て読ませてもらってます、緊急的な誤字などのご指摘もいつも助かります。


■追伸

評価人数が150名超 ブクマ数が950名を超えました。 このような拙いお話を評価ブクマして頂き、本当に有難うございます。

―クレメンティア家 



「はいどうぞ」


「あ、どうもすいません」


 生活感のある綺麗な部屋だ、僕にはボキャブラリーってのが殆ど無いから凄く立派な部屋って事位しかわからないんだよな…そういう関連の勉強も覚えるべきだよな。


 お茶を貰いゆっくりと飲むと渋みの中に安心するようなほのかな甘みを感じた。ここの所ジュースは殆ど飲まずに水やお茶ばかり飲んでいるので味が分かるようになってきた。本当に美味しいお茶はこう…なんていえば良いか…澄んでいる感じがする。


「さて…今ヤスオ君は、誰か戦闘とか教えを受けている人はいるかい?」


「……いえ、今は自分で勉強したりとか独学ですね」


 アルスさんやエリスさん、アリーさんが居た頃は色々教えてもらったが、今は僕が一人で鍛錬や勉強をしてる。教えてもらったことを反復しているので間違った鍛錬じゃない自信はあるが、それだけだ。


「なら良かった。でさ、うちの旦那ってウィザードナイトなんだ、確か君って魔法戦士っていうクラスだったでしょ? 色々教えてもらうといいよ、この人ってばそういうの大好きだから」


「え…? でもいいんですか? せっかくの家族団らんを邪魔しちゃうんじゃ」


 折角帰ってきたばかりでそういう話を…って!?


「ウィザードナイト!? た、確かそれって上級職じゃ!?」


 中級を超えレベル20という節目を到達した存在…一線を画するほどの戦力を誇り、ドラゴン相手でもたった一人で勝ててしまうほどの実力を持つ存在…! それが上級職だ…!


 凄い気配を感じていたが、まさか上級クラスの人だったなんて……


「はは、もう引退してるロートルだよ」


「それでも凄いですっ!! そ、そんな方に自分なんかが教えてもらってもいいんですか?」


 中級にもなってない僕が教えてもらうには凄すぎる相手だ、思わす萎縮してしまう…が、旦那さんは笑顔で続ける。


「気にしなくていいよ僕の趣味でもあるしね。それにしても魔法戦士…聞いたことのないクラスだね。見た所まだ中級1~2歩手前って感じみたいだけど。……うん、そのクラスにしては実力は確かなようだ。僕で良ければ色々教えてあげるよ」


 見ただけで当てられるとか…なにこれ怖い。


「わっ! 凄いですね! お父さんがそう言うなんて珍しいのにっ!」


「ふふ、バシバシ鍛えてあげてよ。彼が強くなれば自動的に防具も強いのが売れる、スロット付きも売れるならボク等にとっては万々歳だからね、先行投資みたいなものさ。追加で言えば、恩を売るって感じかな?」


「な、なるほど……」


 僕店に来てから成る程しかいってない気がするぞ……


「てなわけで、時間が開いたら家に来なよ、旦那が教えてくれるからさ。どんどん強くなってうちに貢献してね♪」


「は、はい。頑張りますね」


「ささ、お茶菓子も用意したから食べようか」


 ぴょこぴょこ動きながらお茶菓子を配っていくエリスさん。大人っぽかったり子供っぽかったりと、賑やかな人だなぁ。


 





―数十分後



「そういえばヤスオさん」


「ん?」


 談笑しているとマリーちゃんが思い出したように話しかけてきた。


「これから教えてもらうって事は此処に暫く滞在してるんですよねっ! 私冒険者と自警団を兼任してるんです! 良ければ一緒に冒険しましょうね!これでも腕には少し自信があるんですよっ!」


「あ、自分もお願いしようと思ってたんです。その時はよろしくお願いしますね。あ、自分も何回か自警団の仕事手伝ったことがありますんで、フィル君やハウルさん、団長さんにカリーナさんとも知り合いですよ」


 此方としてもお願いする立場なので、丁寧語で返す。


「わっ! それは凄いです! そうだっ、フィル君にレベルが上ったよーって教えてあげよっと!ふふーん、私のレベル教えてあげて驚かせちゃうんだから!!」


 すいません、フィル君もこの数ヶ月で結構強くなってます…彼女のレベルを聞くのはこの世界じゃ常識がない扱いだから、マリーちゃん自身が申告するまではわからないんだよな。


 まぁ、いきなり【君何レベル】と聞くのはマナーが悪いよな、この世界はレベルが実際に存在するんだから、個人情報を聞いてるようなもんだし。


「って、丁寧語じゃなくてもいいんですよ? 年齢的には……えーとフィル君より下…ですか?」


「…いえ、20です」


「…………ご、ごめんなさい!? 13~14歳位だと思ってました!?」


 じ……じゅうよん…僕はそこまで童顔なんだろうか…た、確かに背も小さいがががが……


「ぶふっ!! マ、マリー、そ、そいつぁいけない……」


 ぷるぷる震えて顔を塞いでるエリスさん。ええんよ……うん、笑いを提供するのも冒険者の仕事なのさ。


「二人共? すまないねヤスオ君」


「いえ、大丈夫です。でも僕ってそんなに童顔とかに見えますか?」


「あぁ、顔つきはまだまだ子供っぽく見えてしまうね。でも経験を積んでいけば大人の渋みとかも身につくと思うよ?」


「……どうかご教授をお願いします」


 この間わずか1秒でした。


「話を戻して、と。マリーちゃんはフィル君と仲が良いんだね。僕も彼とは友達なんだ」


「はいっ、年齢的には少し離れてますけど」


「そっか、そのうち皆で遊びに行こう? 僕にもそこそこ知り合いが居るからさ。狩りばかりじゃ殺伐としてしまうしね」


「そうですね~」


 と、何だかんだで結構話し込んでしまった。この後は勉強があるし今日はこれでお暇させてもらおう。


「お茶とお茶うけ有難うございました。今日はこれで失礼しますね。近い内にまた来ますのでその時はご教授お願いします!」


「うん、いつでもおいで? 旦那も暇してるからさ」


 皆に頭を下げて僕は店を後にした―






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