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僕達は前を向いて生きていく。  作者: あさねこ
【1章】 異世界での成長録
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24-04 【アタック開始】 Ⅱ

短めです、次回は戦闘中心になりそうです。

時間が無くて少しずつしか書けなくて申し訳ありません。

 ダンジョン内を探索し始めておよそ1時間ほど、ターンにして5は過ぎた頃にミキが再び騒ぎ出した。


「ちょっとたんま!! 此処に何かあるっぽいよ!?」


 ミキが茂みを掻き分けるとそこに小さな窪みのようなものがあった。僕も注意深く見てみると何か大きなものをが見える。


「なんだろ? 何かあるのかな?」


「ちょいと待ってろ~? ここをこうして…こうで…いよっし取れた!! いえぃっ♪ ミキ様にかかればこんなもんよ!!」


 ミキが何か石のようなものを取り出してはしゃいでいる。


「あら、珍しいわね魔石じゃない。これは……テクニカルストーンの+1かしらね」


「テクニカルストーン!? おおっ! 凄いじゃないか! いきなりマジックアイテムなんて幸先がいいなっ!」


 僕が持っているラックストーンの同型、防具のスロットなどにつけて効果を発動させる魔石だ。+1の時点で数百万する代物だからいきなり大金をゲットしたことになる。


 冒険者がこぞってダンジョンに行く理由がこれなんだろうな、普通に働いてちゃ永遠に稼げないだけの金額をたった1日で手に入れることだって出来る。モンスターを倒せば素材代やまれに手に入るアイテムを売れば十分稼げる。


「うわぁ、俺魔石って初めて見たよ、やっぱ冒険者って儲かるんだなぁ」


「器用の魔石か、ストーンの中では安いほうだな。あまり高過ぎたら町の奴が買い取れん。これ位ならセイルの店で半値で売れるだろう、欲しい奴がそのまま買い取って分配でもいいが俺を含め、100万単位の金などいきなり用意出来んだろう、後に回せ」


「………ごー…」


「そうですね、分配はまた後で。皆先に進もう」


 僕達はストーンを大事なものを入れる袋に入れて先に進んだ―





―7ターン後



 あれからモンスターに出会う事もなく何のイベントも起きないまま進み、今は少し開けた場所に出た、辺りは壊れた墓などが散乱しているがそれ以外に何もない。こういう場所はゾンビが墓場辺りから出てきそうで気味が悪いな……


 まぁ出てきたら多分僕を含め皆に秒殺されるんだろうけど。とりあえずはこの辺を調べるも良し、先に進むのもいいかな。


「いやーまさか行き成り金星とはね、スリよりもこっちの方が潤う? でもなー、楽出来なかったら面倒だし」


―ミキが周囲を探索している……

―トラップ!! 【呪いの魔弾】

―発動すると周囲全体に【100】ダメージの魔法の弾丸が辺りに降り注ぐ!!


「うわっ!? なにこれ落差激しすぎっ!?」


「ト、トラップ!? ミキ!!」


「わかってるわよっ! えーとこれがこうなって……罠なんて【ゴッドハンド】を持つミキ様にはお手の物よっ!!」


 一瞬にしてトラップの起点を見つけ出し解除を始めるミキ。シーフツールを使い罠と思われる何かをカチャカチャと弄り回している。すげぇ心配だ………


―トラップ解除………成功!!


「ふぃー……おっかないなぁ…やっぱダンジョンアタックはやめよーかな」


「おめー意見がコロコロ変わりすぎだっての」


「痛いのも面倒なのも嫌なんだもん」


 流石ミキというかなんというか、ここまですっぱり言い切るのがすげぇ…まるで昔の僕を見ているようだ。可愛い分ミキの方がマシに見えるけど…どっこいどっこいかな。


「何にせよ浮ついた気分も消えただろう。ダンジョンに安全な場所などない。更に気を引き締めていけ、折角手に入れたアイテムも死ねば無意味なのだからな」


「………ん……集中……大事…」


「あー、はいはーい。でもどうよ? 私のトラップ感知と解除能力は? ほめてくれても良いのよ?」


「確かにシーフの能力は高いわね。後は戦闘中に戦ってくれれば言う事は無いわ」


 一応弓を渡したけど、ちゃんと戦ってくれるかわからないんだよな。ハウルさんもいるしカノンもいるから態々評価を下げるような事はしないと思いたい。話してれば気のいいやつだし、性根もそこまで悪く無いと思う。昔の自分に比べれば恩を返そうとする所や、仕事はちゃんとやってくれる所があるし何倍もマシだ。


 ミキは僕が雇ってる感じになってるんだし、僕が色々指摘してやればやってくれると思う。


「うげ……ミキ様が戦うよりあんたらで戦う方が良いんじゃねぇの? 正直火力もないわよ? 弓なんて【流星】使える位だし」


「流星…? 弓の技かな?」


「え? あんたファイターなのに知らないの? 弓の基本技じゃない。敵単体に強力な一撃を放つってやつよ。使うとHP減るからあんま使いたくないのよねぇ」


 弓の技かぁ…なんか格好良いな。ミキも技が使えるなら戦えるはず、ここは諭して…


「HPは僕が回復するし、技を閃けば強くなれるさ、ダンジョンアタックするなら楽な方がいいだろ?」


「……うーん……じゃあやばかったらあんたが護ってよね?」


「あぁ、皆も居るし大丈夫さ。な? フィル君?」


「まぁ、死なれちゃ目覚めが悪いしな、後衛にはそうそう攻撃なんざ通さねぇよ」


 流石フィル君、若干15歳にして僕よりずっと男らしい発言です。


「ふふ……♪ ……!! 貴方達…止まりなさい。来たわよ、気を引き締めて冷静に隊列を整えなさい……ヤスオさん、いけるかしら?」


 カノンが武器である魔道書を構えて僕に聞く。後ろではアリアちゃんが杖を構えて同じく戦闘準備をしていた、勿論僕も、気配を感じショートソードを抜き放ち前を見据えて答える―!!


「大丈夫解ってるよ…! 皆っ! 戦闘準備!!」


「おぉ!! 行くぜぇっ!!」


―ブラウンベアーが現れた!!

―ゾンビハウンドA~Cが現れた!!


 死臭と唸り声と共に此方に向かってきたのは、所々骨が見え全身が腐り果てているハウンド…ゾンビハウンドと―


「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」


「両方共初見のモンスター……そして、ついに来たかっブラウンベアーっ!!」


 僕達下級冒険者の壁…巨体で全てをなぎ払う熊の魔物…ブラウンベアーが現れた―!!



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