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47 魔物使いに出会う

楽しんでいただけると幸いです。

ドガッシャーンッ!!!


「なんだ?!」


冒険者たちが休憩しているところへ、大きな音が鳴り響いた。


「氷が破られたな。」


水筒から水を飲んでいたラシュがつぶやいた。


「そうか、なら二回戦目だな!!」


アッシュが嬉しそうに剣を振り上げた。


「あんまり長くはなかったけど、十分休憩もできたわ。次はいい獲物が手に入るといいんやけどなぁ。」


シグがナイフを軽く放りながら舌なめずりをする。


「うふふ、今度は何の曲にしましょうか?」


「そうですね、攻撃力を落とさせるのも手ですよ。」


リーザが演奏する曲を考えていると、サイカが提案した。


「そうですね、では、敵の攻撃力を落とさせる第4番『赤子のワルツ』にしましょう。」


「なあ、それ大丈夫なんやろな?」


「え?効果は相手に効くはずです。」


「曲名の時点でこっちにも影響しそうなんだが・・・」


シグとラシュは視線を合わせて、リーザを見つめる。


「試しに今から魔力を込めずに旋律を弾いてみましょうか?」


「頼む。心の構えが必要だ。」


ラシュに頼まれ、リーザは第4番『赤子のワルツ』を演奏し始めた。


柔らかい音色が戦場に響く。まるで赤子を包み込むかのような暖かな音色は、周囲の人間の心を癒した。


「・・・なんというか、癒し系だな。・・・戦闘には向かない曲だ。集中できない。」


「・・・悪くはないけど、なんだか倒すことに罪悪感がわきそうだ。」


周囲の冒険者もリーザの曲を聴いて癒されつつも、微妙な顔をしている。


「・・・やっぱりさっきの第1番『剣槍の舞』にしようぜ。闘いに向いてる。」


「・・・そうですか?いろいろな曲を組み合わせることもできますが。」


ラシュに断られて、わかりやすくがっかりしているリーザに、シグが提案する。


「ほんなら、第1番『剣槍の舞』と第4番『赤子のワルツ』を組み合わせてみてや。」


「う~ん、第1番『剣槍の舞』は味方に付与するけど、第4番『赤子のワルツ』は対象が敵になるから同時にすることは、私にはまだできないよ。」


シグの提案に、リーザがしゅんとする。


「なら、味方の攻撃力と敏捷性が上がる組み合わせはあるか?」


「第1番『剣槍の舞』と第3番『風の行進曲』の組曲に編曲して・・・いくよ~。」


ラシュの言葉に、リーザは魔力を込めながら演奏を開始する。

テンポの速い『剣槍の舞』が始まったかと思いきや、その裏で軽やかでそれでいて柔らかい『風の行進曲』が流れる。交互に、そして、同時に流れるその音色は(笑)のメンバーを戦闘に駆り立てた。


「すごいな、リーザ。体が軽い!!」


一番嬉しそうなのはアッシュだ。今にも駆けだして行きそうなアッシュの肩を捕まえて、ラシュはリーザに頷いた。


「ああ、これならいい。頼んだぜ、リーザ!」


「やる気なるわー!行こや、リーザ!!」


ラシュは走り出してしまったアッシュを追いかけて最前線へ向かう。その後を、シグがナイフを回しながらリーザの手を引く。


「全く、急ぐ必要もなさそうなのですが、行きますかね。」


最後尾をゆったりとサイカが追いかけて行く。




アッシュが大剣で魔物を切り倒し、その横でラシュがショートソードに魔法を付与して強化しながら魔物に斬りかかる。ラシュの魔法で前方を切り開くと、アッシュが躍り出てさらに前進していく。遠目から狙おうとしている魔物にはラシュの魔法とシグのナイフが飛ぶ。サイカは近づいてくる魔物を明王招来でちぎっては投げ、ちぎっては投げている。周囲の冒険者とは別格の戦い方に、周囲を置いてどんどん攻め入っていく。その後ろからリーザが魔力を込めた演奏で味方を強化している。騎士団と冒険者たちが地道に攻撃している中、『笑う太陽』だけがどんどん攻め入っていく。いつのまにか奥へと攻め入った(笑)の前には強敵だらけのはずなのだが、どんな魔物もさくさくと楽しそうに倒していくアッシュとそのサポートをするラシュの連携によってとうとう魔物使いのところまでたどり着いてしまった。


「・・・あれ、人間がいるぞ?」


「どうやら、大本命の魔物使いらしいな。」


アッシュとラシュたちの様子を、魔物使いを弓で狙っていた第3ウィルコット隊第6~8隊の面々が見つけて絶句していた。


「なんであいつら、辿りついてんだ?」


首をひねるウィルコットに、索敵をしていたコルストが頷いた。


「ヴェンザーの話していた冒険者たちのようだな。確かに規格外の魔力持ちだ。」


「なんてこったい。俺たちより先に魔物使いにたどり着くのかよ。あいつらと共同戦線はった方が楽だったようだな。」


「まあ、ここからでも援護してやろう。」


「そうだな。あの魔物使いに照準を合わせろ。」


コルストの言葉にウィルコットは頷くと命令を出す。


「弓兵にブーストを付与。」


コルストも第2隊に命じる。




「お前達は、冒険者のようだな。」


魔物使いらしき男がアッシュたちを見て話しかけてきた。


「ああ。おまえが魔物の大侵攻を操っている魔物使いか?」


「魔物の大侵攻?この大量の魔物たちは確かに私が召喚したり集めたりしたものだけど、依頼でここに放しただけなんだけどなぁ。」


「依頼?」


魔物使いの言葉にラシュたちは首をひねらせた。


設定47 魔物使い

魔力で魔物の脳を縛り、支配するタイプと、本気で魔物と繋がりをつくるタイプがある。魔物より強い魔力でないと支配することはできない。また、一度支配すると召喚することもできる。

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