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45 第一次対魔物戦線~アッシュたちの討伐対決~

あけましておめでとうございます。

前話のラシュの通り名を改めました。

今年もちょくちょく更新したり,手直ししたりしていくと思います。

楽しんで頂けると幸いです。

「いっくぜー!!」


馬車が森の手前に作った休憩地に着くと,すでに討伐が始まっており,援軍としてすぐに突入することになった。メリクリウッドがすぐに騎士団の方へと戻り,ラシュについて説明していたが,さっさとラシュ達が突撃してしまったので,その姿を見失ってしまった。


 そんな『笑う太陽』は前線の前線で戦っていた。アッシュが大剣でどんどん魔物を切り捨てていく隣で,ラシュが魔法とショートソードでアッシュのフォローをしながら魔物を仕留めていく。剛胆なアッシュとふわりひらりと攻撃するラシュのコンビは戦場でも一目置かれる。拮抗していた戦場を押し開き,どんどん前へと進んでいく。そしてラシュは,アッシュが忘れていく魔物の死体をかばんに入れてやっている。魔物を入れてもらっては,はっとしているアッシュにラシュは気にせずに,周りへと魔力を這わせる。魔物を操る者を探すが,あまりにも多い魔物の気配に,なかなか発見することができない。


「あれ?さっきより刃が通りやすい?」


「みなさん,第1番『剣槍の舞』でサポートするから,がんばって~♪」


アッシュたちの後ろからリーザが第1番『剣槍の舞』を奏で,味方の攻撃力上昇でサポートしている。その速いテンポの曲は笑う太陽だけでなく,近くにいる冒険者たちをもサポートしているようだ。周囲の冒険者の力押しが通用するようになっていた。


「うおっ!すごいな!!」


「さすが,リーザやなぁ。うちのナイフがええ塩梅や。」


冒険者たちの合間を縫って,シグはナイフを投げて苦戦している冒険者たちの獲物を横取りしたり,攻撃しようとしている魔物の気をそらしたりしながら,味方の装備品を狙っていた。


「ふふ,みなさん,精が出ますねぇ。私はみなさんが疲れた頃にしましょうかね。」


サイカはふふと笑うと後衛に混じってのんびりと周囲を見ていた。


少し離れたところで『炎の拳』が闘っていた。ランディとビクタムが前衛で,後ろからヒューイが魔法で攻撃している。別々に闘っては倒した魔物をかばんに入れている様子は少し滑稽である。他の冒険者たちが次々に闘っているのに,ワンテンポ遅れているからだ。


そんな調子でしばらく闘うこと1時間程、相手の勢いが減ったのを見て,一時退却すると地方騎士団が連絡を入れる。殿を地方騎士団が受け負い,冒険者たちが次々に休憩地へと戻る。『笑う太陽』は殿の騎士団たちと一緒に撤退をし始める。ようやくそこで,メリクリウッドはラシュ達を見つけた。


「ラシュ!!やっと見つけた!!」


魔物を大剣で斬りつけながら,メリクリウッドはラシュを見つけてほっとして大きな声を出した。


「ウッドか!何か用か?」


ラシュは魔物を一蹴してから声のした方に顔を向けて,嫌そうな顔をした。


「何か用かって,索敵頼むって言っただろう?だから本部に来て欲しかったのに,君たちがすぐ行っちゃったから探してたんだ!!」


戦場を駆け巡ってずっと探していたメリクリウッドはそろそろイライラしていたらしい。険しい顔をして言葉がきつくなる。それでも駆け巡っている間にちゃんと討伐はしているのだから,さすがは隊長格である。ラシュはわざわざ寄ってきたメリクリウッドに呆れながらも応える。


「魔力探知は行ってみた。森の奥にはこの辺りじゃ見ないような魔力量の多い魔物が何体かいる。おまけに,特に魔力量の多い人間もいるな。森の奥にいるからこっちからじゃあ手が出ないぞ。」


「やはり,魔術師がいるのか。」


「魔術師というか,魔物使いだと思うぞ。あれだけ強い魔物を従えているならな。」


「魔物使いか。・・・追撃が躱し斬れそうにないな。」


魔物使いの想定と斬っても倒しても次々と追ってくる魔物に,メリクリウッドが憂鬱そうに呟くと,ラシュがにやりと笑う。


「これ以上,追わせないさ!!コンゲラート!!」


撤退するために,ラシュは声を張り上げて手前にいる魔物と戦闘地域一帯を全て氷結させていく。広大な地域にもかかわらず,どんどんその領域を広げていく。凍らなかった魔物は全て騎士団と冒険者に倒されていき,魔物達と人間達の間に氷の壁ができていた。


「・・・すごいな,ラシュ。」


大きな氷の壁を一人で作り上げたその様子を目の当たりにして,メリクリウッドは感嘆の声をあげた。他の冒険者や騎士達も,突然のことに驚きながらも撤退を続ける。


「なんて規模の魔法だ!!」


「この規模は宮廷魔術師レベルじゃないか!!」


そんな周囲の声に全く気にせず,(笑)のメンバーは当然のように撤退する。


「ラシュ~!俺,500体倒した~!!」


「な,なんだって?!俺は200体だってのに!!」


「俺は180体だったー!くっそー!!」


アッシュ,ランディ,ビクタムの三人の上げる声に,周囲は呆れる。


「なんだってそんな数を競い合っているんだ?」


「怪我した奴や死んだ奴もいるっていうのに,のんきなやつらだな!」


「というか,化け物じゃないか!!どんだけ強いんだよ!!」


「さすが冒険者というか,バトルジャンキーというか。」


ものすごく悪口や呆れた声が周囲から上がっていても,三人はあっけらかんと討伐数の話をし続けていた。


設定45 コンゲラート 氷結の魔法。

本来なら対象物を氷付けにする魔法。

ラシュはその範囲を広域に設定し,戦場を魔物サイドと人間サイドに分けるように発動させ,戦場を分断した。かなり広域であるくせに,詠唱が名称のみという高難度の魔法の発動のさせ方ができるのは,魔導師レベルで,国内にも数人のレベル。

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