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42 痴漢撃退対策インパルス魔術陣付与ペンダント

楽しんでいただけると幸いです。

「おめーら、見ない顔だな。」


街の出口に集められた冒険者たちの中に、『笑う太陽』はいた。隣にいたパーティの男に声をかけられたのはアッシュだ。


「ああ、護衛依頼でここまで来て、王都に行けなくなったんだ。」


「そうか、それでか。大変だったな。よろしく頼むぞ!」


「おう!俺はアッシュ。」


「俺はランディ。」


がっしりと互いの手を握って握手する。アッシュより背の高い男は、頭には兜を、胸にはプレートアーマー、肩に担ぐハルバードの似合う筋肉隆々の男だった。


「・・・アッシュ?・・・どこかで聞いた気がするな・・・。」


ランディの隣にいた、金髪の長い髪をくくったローブの男が首をかしげる。その後ろにいた赤毛の大男がローブの男の頭をがしがしとつかむ。


「くだらねぇこと気にするなって。ヒューイ。どこの誰だかなんていいだろ!これから一緒に魔物退治する仲間ってだけだ!!がはは。」


「やめろよ、ビクタム!お前の手はいちいち痛いんだよ。」


ヒューイと呼ばれたローブの男が、大男をビクタムと呼び、その手を払う。


「いいじゃねえか、なあ、アッシュ。」


「・・・よくわかんないけど、よろしくな!ランディ!!」


ランディもアッシュもヒューイとビクタムのことは気にせず仲良くしている。


「あ、ラシュ~!!」


一人別のところで手続きをしていたラシュが帰ってくると、アッシュは大きな声で呼んだ。おかげで視線を独り占めである。隣にいたシグがアッシュの頭をナイフの柄でガツッと殴った。


「いってぇ!!」


「うるさいんや、アッシュ。こんだけ人おんねんで!ちったあ気ぃ使って小さい声だしぃや!迷惑やろ!!」


「そういうシグの声を大きいと思いますよ。」


「うっさいわ、サイカ!!」


サイカの静かなつっこみを受けて、シグが睨みつける。


「ラシュさん、お帰りなさい。」


「ただいま、リーザ。」


そんな騒動も気にせずに、リーザレインに迎えられて、ラシュは落ち着いて返事をしてからアッシュの頭をはたいた。


「いてえ!」


「お前はいつになったら群衆の中で静かにできるようになるんだよ!」


「え~、こっちだってアピールしてただけだろ~。」


「そんなことせんたって、ラシュはあんたに気づくに決まってるやろ。そのアホづら、頭一つ分でてまぬけやから。」


「ちょ、シグ、それはひどいよ~。」


シグの暴言に、アッシュが肩を落としてシグの肩に手を置いてうなだれる。


「あ、馬鹿。」


「ぐはっ!」


突然アッシュの動きが止まり、その場に崩れ落ちる。


「あーあ、シグに触るなよな・・・。」


ラシュはすっとかばんからゴム手袋を取り出して両手につけると、アッシュがシグに触れた手を外してやる。


「ラシュ、ちょお威力強いんやない?アッシュが一撃やで?」


「それぐらいがいいって言ったのはシグだろ?」


「やけど、さすがにここまでとは思わんかったわ。」


ラシュはシグと話しながら、ゴム手袋を外して片付けた。さらに、かばんから小瓶を取り出すと、アッシュの顔にぶちまけた。小瓶から出たのは透明な液体だったが、げほげほっとアッシュは咳き込みながら起き上がった。


「大丈夫か?」


咳き込むアッシュの背をなでながら、ラシュが声をかけた。


「げほげほっ、な、なんだったんだ?」


「あー、痴漢撃退対策インパルス魔術陣付与ペンダントの効果だ。」


「ええ?!あれで痴漢?」


ラシュが目を泳がせながらアッシュに応える。アッシュは素直に驚いた。痴漢行為をしたつもりは一切なかったからだ。


「あ-、確かに過剰だったな。お前が触ったところ、肩だったもんなぁ。」


「やけど、肩も突然触られたらうち嫌や。」


「まだ試作段階だから、俺しか限定解除してなかったんだよな。ほら。」


ラシュがシグの肩に触れても、さっきのアッシュのようにはならなかった。


「えー、ずるー。」


アッシュがふてくされるが、ラシュが呆れて言う。


「別にアッシュがシグに触ることなんてほとんどないだろ?」


「・・・それもそうか!」


アッシュはラシュの言葉に、素直に頷いた。その様子に周りの人間は呆れる。なんて素直(馬鹿)なんだ。


「基本的にうちが触るんはリーザだけやし。なんでラシュだけ限定解除されてんのや。」


「おい、俺が何回お前をおぶったと思ってんだ。」


じいっとラシュがシグを見つめる。怒っているわけではないが、不満そうな顔をするラシュ。


「・・・5回ぐらい。」


かわいらしく、てへっと舌をだしながら話すシグを見て、ラシュは呆れたように呟いた。


「もう10回過ぎた辺りから数えてねぇけどな。川に入りたくないとか言って俺の背中に乗ったり、高いところのものが取りたいとか言って俺の肩に乗ったり。俺からじゃなくて、お前から来るだろうが。俺が限定解除かけるのは当然だろうが。」


「あんたに痴漢されるかもしれんやん。」


「そんなことしたことあったか?」


「ないな。」


「なんで俺が痴漢撃退対策のマジックアイテムに撃退されなきゃならないんだよ。」


「・・・君、魔術陣仕えるのか?!」


シグとラシュの会話に一人の男が声をかけてきた。


設定42

【炎の拳】

ランディ=ドーム 頭に兜、胸にはプレートアーマー 筋肉むきむきの男。武器はハルバード。

ヒューイ=レンティ 金髪の長髪をくくった、ローブを着た男。炎がメインの魔法使い。

ビクタム=クォンティッド 赤毛の大男。筋肉むきむきの男。武器は拳。格闘家。


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