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26 詩人 リーザレイン

ようやく新しい仲間が入りました。

「へえ、世界を旅する旅芸人の一座、なんで抜けたんや?」


リーザレインの話を聞いてシグは楽しそうに尋ねた。


「私の師匠が一座から抜けたんです。さらなる伝説の話を求めて。だから、私も1人で旅することにしました。きっと師匠とは違う伝説の話を語れるように。」


「ふ~ん、でも女1人で旅するにはひ弱そうやな。武器は何なん?」


「私の武器は詩と曲です。私の奏でる歌と調べで敵を翻弄したり、味方を助けたりします。ですから、基本的には馬車に乗せてもらったりしました。私一人で旅しても物語は生まれません。ここまで来るのにも、いくつかのパーティの仲間として連れてきてもらいました。」


「へえ、パーティの底上げには助かるかな。」


「だが、俺たちの伝説ってしょうもないのが多いぞ。」


シグが感心しているが、ラシュは思い当たる噂を思い出してため息をつく。


「そうでしょうか?」


リーザレインは首をかしげる。


「幻のネーヴェリュコスを倒したとか、100体のビアベアの群れを二人で壊滅したとか、って噂を聞きました。」


「あー、それまともな方の噂だな。」


リーザレインの話を聞いて、ラシュは苦笑いをした。


「正確にはネーヴェリュコスを餌で釣って懐かせた、100体のビアベアの群れをラシュとサイカの魔法で消滅させて地面がなくなった、やで。」


シグが笑いながらリーザレインの聞いた噂の事実を話すと、サイカがラシュへと話しかける。


「ラシュ、まともな噂がありませんねぇ。」


「お前も同罪だぞっ!っていうか一番のアッシュの噂が入ってねぇ。」


ラシュはサイカにつっこむと、アッシュの噂がないことに驚く。


「そうやな、一番ひどいのに。」


「どんな噂ですか?」


「護衛をすれば馬車を壊し、宿に泊まれば部屋が壊れ、店に入れば商品が壊れる。破壊神アッシュとは『笑う太陽』のリーダーの代名詞だぞ?」


ラシュが乾いた笑みを浮かべる。


「あはは。」


アッシュが恥ずかしそうに頭をかく。


「まあ、それは聞いていませんでした!」


リーザレインはアッシュの噂に目を丸くした。が、アッシュの様子を見てほほ笑んだ。


「でも、悪い方々ではありませんよね?ぜひ、同行させてください。」


「俺は別にいいけど、どうだ?」


「うちはええで~。」


「わたしはかまいません。」


「いいぞ!」


「・・・ということで、ようこそ、リーザレイン。『笑う太陽』は君を歓迎する。」


三人の返事を聞いて、ラシュが代表で応える。


「ありがとうございます。」


リーザレインは笑顔でお礼を言った。


「よし、ほんならさっそくパーティ登録や!ラシュ、行くで~!」


「ああ、サイカ、アッシュ、いい仕事見つけておいてくれよ。」


シグがリーザレインとラシュの手を引っ張っていくので、ラシュはサイカとアッシュに仕事を頼むと登録カウンターへと向かった。




「で、なんなんだ、この依頼。」


ラシュはアッシュが見せた依頼書をじろりと見て問う。


「え?街へ帰れそうな依頼だろ?街の近くの砦に弁当を届ける依頼。」


アッシュはきょとんとしてラシュに応える。


「馬鹿か。それ、依頼の報告先この町じゃないか!意味ないだろ!!」


「あ、そうか!」


ラシュに言われ、アッシュはぽんと手を打つ。


「こちらでよいですね。」


サイカが街までの護衛依頼を見つけてシグに見せる。


「ええやん。帰れるし。リーザもええな?」


「はい、私はみなさんと一緒にいられたらいいです。」


さっさとリーザレインを略称で呼ぶシグに、リーザレインはほほ笑む。


「じゃ、さっそく依頼受けて帰ろう。」


シグが持つ依頼書をラシュはぱっととるとカウンターへと向かった。



「アッシュさんがリーダーですよね?」


「アッシュは名義上のリーダー。うちの事務処理はラシュが担当や。」


「何せ、アッシュに任せると、何かしら破壊してきますからねぇ。」


シグとサイカがしみじみと話す。


「そうなんですか。」


「手続き、終わったぞ。護衛依頼、もうすぐだそうだ。行くぞ。」


「よっしゃ!」


「ええよ~。」


「はい。」


「楽しみです。」


5人はてくてくと護衛対象が待つ場所へと向かった。




「げっ、『笑う太陽』か?!」


「ひさしぶりだな、トーマスさん。」


笑う太陽の面々を見て、顔をひきつらせる護衛対象のトーマス=ラクティ。

気にせずにこやかに声をかけるラシュ。


「お前らの被害総額の噂、ひどいぞ!大丈夫なんだろうなっ!!」


「前もそうだったけどさ、ちゃんと直しただろ、馬車。」


心配するトーマスに、ラシュが応える。


「商品に被害がでたらどうしようもねぇだろ!!」


「そのときはちゃんと買って弁償してるって。被害総額の噂は悪徳商人だと思うぞ。そういうやつは、シグの鑑定を受けて値引かれてるからな。」


「そ、そうか。・・・おい、ってことは普通に商売してた方が利益があがるんだから損じゃないか!」


「適正な値段やったらうちかて買うわ。法外な値段で儲かろうとするんが悪い。」


トーマスに、シグがさらりと応えると、トーマスはぐっとだまる。


「こんなやりとりを毎度しているのですよ。」


「そうなんですか。」


三人のやり取りを、アッシュとサイカ、リーザレインは眺めていた。

設定26 リーザレイン 詩人 武器はハープ ショートカットの娘

             奏でられる調べで敵味方に効果を付与する。

             旅の一座で師匠に学び、新しい話を求めて旅立つ。

             旅のうちにまた師匠と出会って話をしたいと思っている。

             ふだんはのほほんとしている。

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