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18 盗賊?シグ

いつだってのほほんとしている「笑う太陽」。

つっこみは交代制です。


楽しんでもらえると嬉しいです。

「ん?」


と、気付けば料理をしているラシュの頭の上に土の精霊が現れた。やはり何もしないので、放置することにする。


「アッシュとラシュって本当によくわからんなぁ。なんでそんなにようわからんものに好かれるんや?」


「知るかよ。勝手に向こうが来るんだ。拒む理由もない。」


「犬のマーキングみたいになっていたらおもしろいですね。」


「嫌だな、その発想。」


料理もできて、もぐもぐと食べていると、アッシュが指を差した。


「あ、羊たち寝始めたぞ。」


見渡す限りに広がっていた羊と山羊たちがなんとなくまとまって眠り始めている。


「ものすごくもこもこが気持ちよさそうだ!!」


「お前、まだ諦めてなかったのな。」


「ほんなら、食べ終わったら捕まえに行こ!」


「そうですね。」


のんびりと食事を終えると、四人はひっそりとバーデン高原へと向かった。



「ほんなら、うちがいくで~。」


「おう。」


シグが音をまったく立てずに羊たちに近寄り、無音で急所にとどめをさしていく。三人は静かに草陰に隠れてそれを見守る。羊の半分ほどを始末した辺りで、様子が変わってきた。なぜか山羊たちが起き始めたのだ。


「どうやら血のにおいを感じたようですね。」


「羊の半分を始末したんだから、最初よりましだろう。アッシュ、足を折ってしまえば動けない。サイカ、シグの援護をしてやってくれ。俺は羊を回収する。」


「わかった!」


「いいでしょう。」


男たちも羊たちに向かって走り出す。起き上がった山羊の足をアッシュが切り裂く。


「メエエエエ!!」


大きな叫び声に山羊たちが目を覚ます。


「馬鹿っ!なんで山羊を攻撃するんだ!羊だろうがっ!!」


ラシュが叫ぶが、動き出したものは仕方がない。大量の山羊に囲まれながら、アッシュは次々に山羊の足を折っていく。山羊たちも幻術を使っているようだが、アッシュにはあまり効いていないようだ。先に魔術陣を展開していたらしい。


「ラシュ、このあたりの羊は全部始末したで。」


「わかった。シグは一度離脱しろ。サイカが援護してくれる。」


「え?この山羊の群れん中を離脱すんの嫌や。さっさと倒してしまおうや。」


「そうか?なら頼む。俺はこの羊たちを回収するから。」


「ええよ~。」


シグはまたひらりと舞うようにして羊たちの間をすり抜けながら始末していく。山羊たちの幻術や体当たりも、サイカの『明王の護り』でかすりもしない。


ラシュが羊たちを回収し終えた頃には、生きた山羊が辺りに転がっていた。足が折れて立ち上がれないのだ。その山羊たちをシグが急所にあてて始末する。アッシュは足だけを切るという単純作業を終えて、座り込んでいた。あまり暴れられなかったので、少しむくれている。


「大方倒せたようですね。」


サイカがゆっくりとした足取りで三人のところへとやってくる。


「ああ、シグが一発で倒してくれるからありがたいな。」


「寝てる羊の急所を狙うなんて簡単やん。山羊かて倒れとるし。シーフとしては初歩やで初歩。」


「アッシュはむくれてるけどな。」


座り込んでいるアッシュを見て、ラシュが苦笑いをする。


「だって俺、足折るだけだぞ。こう、思いっきりできないのがイライラする。」


「帰りにまた魔物がいるだろうから、それまで我慢しろよ。サイカ、まだ時間はあるよな?」


ラシュがサイカに尋ねる。


「ええ、まだ深夜にもなっていませんからね。バーデン高原よりもう少し先の、ガラハ山麓にあるのです。」


「おい、ガラハ山麓って標高高くなかったか?」


「ええ、ですがその下の方ですから。」


「待て、どの辺りだ。」


「あの半分あたりですかね。」


遠くに見える山を指差すサイカに、ラシュはすごい勢いでつかみかかった。


「あそこは500mはあるぞっ!!夜通し馬で駆けなけりゃあ行けないじゃないかっ!!」


「今から行けば間に合いますよ。」


「嘘やろっ!大仕事してからの非道や、非道っ!!」


シグが悲鳴をあげる。


「そんな文句を言っている暇があるなら出発しましょう。朝露が取れなくては意味がありませんからね。」


さっさと馬の用意を始めるサイカに、ラシュとシグは顔を合わせてため息をつくと、馬の用意を始めた。座り込んでいたアッシュは首根っこをラシュにつかまれて馬に放り投げられていた。

夜通し駆けることで、夜明けよりだいぶ速く着いた。


「こんなに急ぐ必要なかったやん。」


「今からなら数時間は寝れるぞ。」


「どうせサイカの採集やろ。見張りもサイカでええやん。っていうか、サイカしてや。」


「しかたありませんねぇ。アッシュ、1時間見張りをお願いします。その後変わりますよ。」


「ええ~俺だけ休みなしかよ。」


「お前ならできるだろ。」


「できるけどさ~。」


「素振りでもしてたら終わるだろ。」


「・・・そうする。」


アッシュは言いくるめられて見張りをし、ラシュたちは簡易テントを取り出して、さっさと寝てしまった。


設定18

シグの職業は盗賊です。が、結局「賊」の技なのです。基本は忍んで盗む、ので、気配を殺したり、気配を察知するのがメインです。

このパーティだとラシュが魔力探知とかしてしまうのですが。

今回はその気配を殺すことで大量の羊を一撃で仕留めています。

動かなければ、急所で一撃で殺せるというのも達人芸だと思いますが・・・。

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