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ゴブリンの王国  作者: 春野隠者
群雄時代
308/371

ギルギメル平原の戦いⅠ

 夏の始まりであるラビトの月の半ばを経過した頃、ゴブリンの王率いる軍勢は西と南の両方から国境を超えて怒涛の進撃を開始した。特に怒りに燃える亜人達を組み込んだギ・ガー・ラークス率いる虎獣と槍の軍(アランサイン)の進軍速度は、ゴブリン最速を以って鳴るその実力を遺憾なく発揮していた。

 地を蹴り付け、風を切って走る軍勢は、騎虎の勢いを以って草原を疾駆する。上げる砂煙が一条の線となって大地に楔形の文様を描けば、地響きを聞いた小型の魔獣などは恐れをなして逃げ出していく。

 再編を済ませたギ・ギー・オルド率いる双頭獣と斧の軍(ザイルドゥーク)も、その例に漏れない。

 アランサインに遅れること数刻。率いる魔獣達は遠くに聞こえるように雄叫びを上げ、これまた地響きを立てて大地を揺らす。人間には聞き取れない領域の遠吠えでも魔獣なら聞き取る事が出来る為、遥か遠くから迫る魔獣軍の進撃に気付いた小さな魔獣や小動物達は、我先にと逃げ出していた。

 先の戦で戦姫相手に完敗を喫したギ・ギーは、魔獣毎の特性を利用した部隊の編成を考案していた。今までのような魔獣を解き放って蹂躙するだけの戦い方ではなく、用途に応じた魔獣を使い分ける独自の戦術を模索していたのだ。

 同行するギ・ジー・アルシルもそれを手伝い、戦姫との再戦を誓っていた。

 彼らの役割は最大速度でシュシュヌ王国に攻め入り、王都を奪取することにある。王族の首を挙げることで、戦略的にも戦術的にも戦姫を追い込むことが主目的である。

 シュシュヌに住まう三大貴族の一つ、クシュノーア家の当主から色良い返事が返ってきたことに勇躍したゴブリン達は、開戦の機会は今だとばかりにシュシュヌ教国に襲い掛かったのだ。

 プエルの策に従うなら、戦姫は西から侵攻するゴブリンの王とギ・グー・ベルベナ率いる斧と剣の軍(フェルドゥーク)に向かう筈だ。

 如何に戦姫が戦上手と言えども、身体が2つ在る訳ではない。

 手の届かない場所への対処など出来る筈がない。

 失っていた主導権を、今こそ取り返す好機である。ゴブリン達がそう判断しても何ら不思議ではなかった。

 だが、南から凡そ人間の軍では考えられない速度で進軍したアランサインとザイルドゥークの前に、立ちはだかる軍の姿がある。

 遠目に見えた敵の総数は、歩兵が1000と騎馬兵が500。

 先行するギ・ガー・ラークスの目に映る敵の様子は酷く戸惑ったような浮き足立ったものであり、今までのような鋭い気迫は感じられなかった。遠目に見える敵に目を眇めると口に手綱を加え、片腕で槍を引き抜き蜻蛉を切るように払った。

 それを目にしたパラドゥア氏族のハールー、牙の一族のミド、人馬の一族のティアノスらは、ギ・ガーを鋭い鏃の先端と見立てて、楔形の陣形を更に鋭く細くした。

 口から手綱を離し、足の力だけで上体を支えると、ギ・ガーは一度槍を天に掲げ、その後に敵に向かって突き出した。

「吶喊!」

 ハールーに続いて、レア級のゴブリン達が後ろに伝わるように叫んでいく。連鎖する声は一つの咆哮となり、全軍が叫びながら無言のギ・ガーを追う。

 ゴブリン最速のアランサインの進軍速度は、敵の常識を超えていたのだろう。焦ったように陣形を変えようとするその横腹に向かってギ・ガーを先頭にしたアランサインが牙を突き立て、瞬く間に食い破って歩兵の陣形を崩壊させる。

 突き破りざまに歩兵の4〜5人を串刺しにしたギ・ガーは、血に濡れた槍を振るって更に全軍の進路を騎馬兵に向ける。まるで強大な肉食獣に狙いを定められた草食動物のように、敵の騎馬兵は震え上がった。

 急速反転からの返す刀の一撃が、騎馬兵に襲い掛かる。

 気を呑まれていた騎馬兵は散り散りになって逃げ延びようとするが、その大半はアランサインの速度を見誤った為に討ち取られることになる。

 それでも3分の1が生き残れたのは、進軍速度が落ちることを嫌ったギ・ガーが敗残兵の追撃を切り上げ、軍を再集結させた為だった。

「我が軍の任務は、シュシュヌの王都に迫ることである」

 再集結を果たしたアランサインに、ギ・ガーは未だ追撃し足りない兵達に向かって宣言した。

「我らの速度こそ勝利の要! 路端の石塊の如き敵兵を追う暇があるのなら、一歩でも早く敵の首魁の首を挙げるのだ!」

 バロン級にまでなったゴブリンの一喝に、それまで追撃を主張していた兵達も目が覚めたような顔で頭を下げた。

「進め! 我らの踏み出す一歩こそ勝利への活路! 我らの比類なき速度こそ、我が王が望まれる栄光への道である!」

 ギ・ガーの声に励まされ、アランサインはすぐさま王都への侵攻に戻った。

 その後を追うギ・ギー・オルド率いる魔獣軍だったが、魔獣達が敗残兵の流す血の匂いに敏感に反応し、やや落ち着きが無くなっていた。

「このままでは、進軍速度が逆に落ちるな」

 大角駝鳥(トリプルヘッド)の上でギ・ギーは眉を顰めると、魔獣を惑わす血の匂いを消し去ろうと指示を出す。

足早の追い剥ぎ(ゲオトラート)を出せ」

 血の匂いに敏感に反応していた棘犬達を解き放つと、その元になっている者達を追撃する魔獣部隊を出す。

「よし。次は足遅の追い剥ぎ(ゴラトラート)を出せ」

 早足の方が充分に離れたのを見極めて、涎を垂らして興奮していた棘犬達に更に追撃を命じる。この二段構えの追撃部隊は魔獣達の特性を利用したものだった。獲物の血の匂いがある時や、同族の魔獣の血の匂いを嗅いだ時、棘犬達はその臭いへと集まる習性がある。

 その特性を利用して、ギ・ギーは二段構えの追撃部隊を用意していた。

 狩り残した敗残兵を最後まで追撃する為に考案した『トラート部隊』は、ザイルドゥークの通った後には屍すらも残らないと言わしめる程に悪名高く敵に轟くことになる。

 足の遅い歩兵には、正しく死神の矢同然の追い剥ぎ(トラート)部隊。

 血の匂いを消し去ったギ・ギーは、落ち着いた魔獣達を率いてアランサインに続くべく、進路を北に取った。


◆◆◇


「実に良くやってくれた」

 病床から復帰したヨーシュは、総督府の執務室で一人の冒険者と向き合っていた。

「金の為だ」

 小柄な少女の冒険者は、それだけ言うと差し出された報酬を受け取る。その場で袋を開いて金額を確かめると、眉を顰めてヨーシュを睨んだ。

「少し多い」

「未だ若いのに、養う子が多いと大変だろう? それは総督としての心付けだと思ってほしい」

 ハーフエルフの冒険者ミール・ドラに、ヨーシュは張り付けたような笑みを向ける。

「……そんな気遣いは無用だ」

「ふむ。受け取る理由が必要なら治安の維持に貢献しているから、というのはどうだろう?」

「受けた仕事は完遂する。それ以上でも、それ以下でもない」

「成程、頑なだね。では、少しお使いを頼まれてくれないか」

 ヨーシュが復帰してから瞬く間に冒険者達の居場所を突き止めることが出来たのは、彼が以前から成功率の高い冒険者達に目を留めていたからだ。

 彼らと、彼らから齎される情報を的確に活用出来るが故にヨーシュは西都の総督なのだ。ミール・ドラを始めとした有能な冒険者への依頼は、冒険者ギルド本部が存在するシュシュヌ教国で言えば、ランク6の依頼である。

 総督からの指名依頼をこなせるだけの実力を持つ冒険者は殆どがギルドの常連である。支払われる報酬も他の依頼より多いが、その分依頼の難易度が高く、特殊な内容であったりする。今回、ヨーシュは実力ある冒険者だけではなく、中堅や駆け出し、果ては冒険者ですら無い貧困層の人々にまで声を掛け、大量の人員を投入した。

 膨大な金が動くことになったが、それでも西都に流れ込む富の街道(ジュエルロード)からの豊かな交易金に比べれば、ごく小さな金の流れでしか無い。

 ゴブリンの王から派遣されてきた優秀な事務官を副官に迎え、西都から放射状に広がる経済圏は徐々にゲルミオン州区や南方諸都市、暗黒の森を繋ぐ重要拠点としての色合いを強めていた。

「……分かった」

「ありがとう。では、この手紙をある人物に届けて欲しい」

「遠いのは御免だぞ」

「分かっている。その人物は西都の中に居るんだ」

「で、誰に届ければ?」

「亜人の子供だよ。レオニス・ヴェルディオという名前なんだ。南西区に行けば、直ぐ会えると思う」

「分かった」

 了承の返事を聞いたヨーシュは、ミールが退出するのを見届ける。

 メリシアが隣室から顔を覗かせて、次の仕事に取り掛かるヨーシュに問いかけた。

「よろしいんですか? 大事なお手紙だと思いましたけど」

 メイド服に身を包んだ少女は、彼の職務上重要な秘書の役割を担える優秀な事務能力を持っている。だが、それだけならば他にも候補が居ただろう。彼女がヨーシュにとって、というよりも西方総督として重要なのは、ゴブリンを外見だけで瞬時に見分ける事が出来る特技を持っているからだった。

 またゴブリンに対して過度な恐れや偏見が無い為、ヨーシュは稀有な人材として彼女を重用していた。

「だからこそ、信用出来る人に預けたんだよ」

「冒険者で、私と同じぐらいの歳の女の子に?」

「君のことも、それくらい信頼していると思ってほしいね」

 薄く微笑みを浮かべるヨーシュに、メリシアは僅かに頬を染めて上ずった声で返事をした。


◆◆◇


「ほう、西都の総督殿から手紙とは……」

 エルレーン王国宰相エルバータ・ノイエンの元に手紙が送られてきたのは、冒険者達の後方擾乱が一応の収まりを見せ、ゴブリン達が勇んでシュシュヌ教国へ戦を仕掛けようとしていた頃だった。

 彼の元に届いた手紙は西都総督府の印章が封と共に蝋に押し付けてあり、まず間違いなく本物であると思われた。西都から各国へ派遣される物流便として来た商隊から届けられた手紙を読んだエルバータは、怜悧な表情を変えること無く頷きを返す。

「ゴブリンの王の下に人間は居ないと思っていたが、これは意外な発見と言うべきだな」

 エルレーン王国にも聞こえてくる西都発展の噂は、隊商と共に流れ込んでくる。

 その手紙の指し示す提案とは、ギルドに対抗するにはギルドである、とのことだった。シュシュヌ教国が世界へ張り巡らせた冒険者組合の網の広さは巨大かつ綿密であり、人間社会の枠組みに密接に絡んでいる。だが、冒険者とは人間だけがなれる訳ではないし、事実妖精族の中には冒険者として活躍する者達もいる。

 魔物の国の運営する冒険者ギルドの拡充。

 その門戸を更に広くし、ゴブリンや亜人や妖精族、そして人間にも開くことによって使える手駒を増やし、今回のような事態の防止を図ろうとするものだった。

「面白い提案だ」

 もしもこれが実現すれば、征服した国々から冒険者を雇用して戦場に送ることも可能となるだろう。そればかりでなく、種族間の交流は偏見の除去と更なる文化の発展を齎す。

「フェルビー殿も、そう思いませんか?」

 視線を庭に向ければ、風の妖精族(シルフ)一の剣士と土の妖精族(ノーム)の剣士が互いに繰り出す剣戟の真っ只中にいた。接戦とも言える剣技の応酬の中で、久し振りに手応えのある相手と斬り結ぶフェルビーは口元を歪めて笑みを見せる。

 だが、その舞踏のような剣戟も土の妖精族の戦士が剣を投げ捨てることにより終わりを告げた。

「何だ、降参か?」

 滾る血を楽しむ肉食獣の笑みを浮かべたフェルビーの問い掛けに、宿なし(ロイオーン)を背負った土の妖精族(ノーム)の戦士は軽く肩を潜めた。

「決着は又の機会にしよう。それよりも、かの王は我らの申し出を受けてくださるだろうか?」

「心の広い男だからな。まぁ、大丈夫だろう」

 軽く請け負って剣をしまうフェルビーに、ベルク・アルセン・ロイオーンは安堵と共に礼を述べる。

「同胞よ。感謝する」

「なに、これも縁というやつだ」

 構わぬな、と問い掛けるフェルビーに、エルバータは苦笑を以って頷いた。

「ゴブリンが世界を取ったなら、冒険者にでもなるかな」

「娘が付いて行きたいと駄々を捏ねるでしょうな」

「……それは、参るな」

 深い溜息を吐いて、フェルビーは片手で顔を覆った。

「まぁ、何れにせよ、参加されるのはシュシュヌを下してからになると思われますな」

 既にゴブリン達はシュシュヌ教国に攻め込んでいる。その現状を知るからこそエルバータはそう言ったのだが、ベルクは思案顔を崩さなかった。

「戦姫ブランシェ・リリノイエか。侮って良い相手ではない」

 熟考するベルクに、フェルビーはその肩を叩く。

「生真面目な奴だな。戦など、なるようになるものさ。もし、何ともならぬのなら、それは父母なる神々の導きというものだろう」

「成程。森の神(チェツェン)水の神(イレン)の導きなら仕方ないか」

 頷くベルクに笑みを浮かべたフェルビーは、戦場がある筈の北に視線を向けた。


◆◇◆


 王の騎馬隊を中心に前衛戦力としてギ・グー・ベルベナ率いる斧と剣の軍(フェルドゥーク)を配し、左右にはギ・ザー・ザークエンドとギ・ドー・ブルガに率いさせたドルイド部隊。後方を守るのはガイドガ氏族やユースティア率いる雪鬼達、ギ・ゴー・アマツキらの特殊部隊とプエル自身が率いる妖精族の弓兵部隊である。

 個人の戦力に特化した彼らを、プエルは王の身辺警護として置いていた。

 恐らく狙われるであろう王を守護するのが彼らの役割である。ギ・グー率いるフェルドゥークこそが今回の戦の先陣を賜っている。ゴブリンの軍勢の中では例外的に守備にも強いギ・グーの軍勢で敵の攻勢を受け止め、王の騎馬隊を以って一撃を加える。

 敵が城塞に籠るようなら、南から進軍するアランサインとザイルドゥークによって王都を攻める。何れにしてもゴブリンが得意な平原での戦いに敵を引き込み、一挙にシュシュヌを攻略する。そうなるよう動いたプエルの策だった。

 南軍に戦姫が向かうようなら、その時は王率いる西軍が王都を攻撃すれば良い。二方向からの攻撃のどちらに対応しても、もう片方が戦姫の弱点を突く。

 ギ・ザー・ザークエンドの諜報活動によって、シュシュヌの支柱である三大貴族の一角クシュノーア家は此方に内応している。南に強大な領地を持つクシュノーアを調略出来たのは幸先が良い。

 西の国境沿いに展開させたラ・ギルミ・フィシガ率いる弓と矢の軍(ファンズエル)もザウローシュ率いる人間の騎馬隊を送らせ、数の上では8000に迫る大群を率いて東部を突破しようと試みていた。

「敵の騎馬兵を封じるなら城塞に篭もらせることこそ上策。ですが、敢えて平原での戦いを挑みます」

 そう切り出したプエルは、作戦の開始前に地図を指し示していた。

「戦姫の擁する魔導騎兵の殲滅こそ、シュシュヌを早期に崩壊させる最短の道です」

 ギルドを通じた各国からの戦力供給。赤の王の遺産とも言うべき諜報機関。そして、従属する小国から供出させた兵力と資源。

 未だ貨幣経済に慣れないゴブリン達では、他の手段によってシュシュヌ教国を打ち破ることは不可能である。経済の世界は未だに人間達が主役であり、その後ろを万歩遅れてゴブリン達が歩んでいるのが現状だ。

 クシュノーア家から齎された情報では、敵の主戦派はやはりリリノイエ家である。

 それを打ち破り、草原に覇を唱えるシュシュヌを食い破ることが出来れば、大陸を遍く制覇することも決して夢物語ではなくなってくる。

 だが、敵は謀略と戦略の才を兼ね備えた戦の怪物である。年齢も経験も凌駕する天賦の才にのみ許された圧倒的な煌きが、ゴブリン達の行く手を遮っているのだ。

 幾多の諜報網を使って、プエルは戦姫の動向を探っていた。

 その麾下たる魔導騎兵(マナガード)が南と西のどちらの戦場に現れても、すぐさま進軍が可能なように鉄脚の騎馬兵を選んで伝令としてある。

 そればかりでなく、シュシュヌ教国の戦力たる王家直轄の弓騎兵(アーチナイト)や国軍の精鋭である槍騎兵(ランスナイト)、諸国から集めた連合軍の位置までも捉えていた。

 ただ一人、ブランシェ・リリノイエの居所だけが掴めない。

 指揮官の才覚は、その軍を一変させる。シュシュヌ教国の戦力として数え上げられる弓騎兵(アーチナイト)槍騎兵(ランスナイト)らを一部と言えども己の手駒として動かせるブランシェは、果たしてどこを目指してくるのか?

 こればかりは、プエルと言えども判断が付かなかった。

「順当に行けば王の座所。しかし、裏をかいてクシュノーアごと南軍の殲滅を狙う可能性も無いとは言い切れません」

 判断が付かない故に、プエルはどこに戦姫が来襲しても対処出来る策を取った。

 ラビトの月の20日を過ぎる頃、東部を横断したゴブリンの王率いる軍勢がシュシュヌとの国境付近にまで迫っていた。

 道中での敵との遭遇はなく、順調に行程を消化するゴブリンの王率いる軍勢にクシャイン教徒達から悲鳴のような報告が齎されたのは、丁度その時だった。

 ──戦乙女の短剣(ヴァルキュリア)がクシャイン教徒を襲撃。ヴィラン・ド・ズールが迎撃に向うも苦戦! クシャイン教徒の強みである膨大な兵力は常に保持している訳ではない。国庫の維持の為に常備軍の数は極めて少ないのだ。

 それを任せられているヴィランが苦戦しているのだから、ヴァルキュリアの指揮官も相当な切れ者であろう。

「魔導騎兵の動きは?」

「未だ王都に」

 報告されたヴァルキュリアの総数は2500。全軍を騎馬で固めた編成であり、歩兵を主力とするクシャイン教徒達とは相性が良くない。

 王に決断の時が迫っていた。



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