シルフ統一戦争Ⅹ
【種族】ゴブリン
【レベル】59
【階級】キング・統べる者
【保有スキル】《混沌の子鬼の支配者》《叛逆の魂》《天地を喰らう咆哮》《剣技A−》《覇道の主》《王者の魂》《王者の心得Ⅲ》《神々の眷属》《王は死線で踊る》《一つ目蛇の魔眼》《魔力操作》《猛る覇者の魂》《三度の詠唱》《戦人の直感》《冥府の女神の祝福》《導かれし者》
【加護】冥府の女神
【属性】闇、死
【従属魔】ハイ・コボルト《ハス》(Lv77)灰色狼(Lv20)灰色狼(Lv1)オークキング《ブイ》(Lv82)
【状態】《一つ目蛇の祝福》《双頭の蛇の守護》
「構わないのだな?」
意図して低く小声で確認する。
「あぁ、やってくれ」
ミドが俺にだけ見えるように不敵に笑うと、背を向ける。
周囲の目を感じながら、俺は一転声を張り上げた。
「この亜人は我が命に従わず、あまつさえ、我が戦略に異を唱えた! これは友好を望む我らゴブリンと妖精族の間に罅を入れる行為であり、例え亜人の族長と言えども、決して許せる行為ではない!」
まるで道化だが、これぐらい分かり易くやらねばいけない。
「妖精族を見捨てて逃げる作戦のどこが戦略だ!」
ミドの吠える声に、俺は怒りに顔をゆがませる。
「まだわからないか! この俺に逆らうとどうなるかが!」
手にした鞭を振り下ろし、派手に音がするように振り下ろす。
「ぐぅぬ!」
悲鳴をかみ殺すミドの声を聞きながら、努めて笑みを見せる。
「どうだ、解ったか!」
「は、ン! てめえの一撃なんざ……」
「押さえつけろ!」
ゴブリン達に両腕を押さえつけさせると、柄に九つの数の革紐を取り付けた短い鞭を振り下ろす。言葉を途中でやめさせ、怒りに任せているように何度もミドの背を打ち据える。
その見せしめは四半刻程も続いた。
「ふん、思い知ったのなら今後は身の程をわきまえることだな!」
我ながら下手な演技だが、やらぬよりはいい。精々わざとらしくないように、ぐったりと動かないミドを最後に蹴り飛ばして踵を返す。
「牢屋にでも入れておけ!」
旧族長宅に戻り、周囲の目がないのを確認してから、どっかりと椅子に腰かける。深く息を吐き出して、気持ちを入れ替えようと努める。
「随分、お疲れですね」
シュナリアの声に、苦笑を漏らす。
「我ながら、演技だと分かってはいても……いや分かっているからか。疲れるな。二度はやりたくないものだ」
「ゴブリンと言うのはもっと……いえ、なんでもありません」
「残虐で、他の者を虐げるのが好きだと思っていたか?」
「……はい」
俯き応えるシュナリアに、俺の苦笑が深くなる。
「間違いではない。我らは、血を好み残酷で、敵対する者を虐げる。だが、俺は……いや、俺の配下達は違う」
俺自身確かめるように、腹の底に力を込める。
「我らは戦士だ。争いは己の力を世界に認めさせるため。敵対する者に対して寛容であるのは、勝利者であればこそだ。敗者が慈悲深くあることなどできはしない。我らは今まで敗者であった。敗者は、相手に寛容を与えるだけの余裕などない。だがこれからは違う」
右腕に絡みつく真の黒と左腕の宝珠に宿った双頭の蛇の遺志が、体内をざわめかせる。
「昨日までの勝利者が、今日また勝利するとは限らない。万歩遅れてだが、この世界に覇権を唱える人間に戦いを挑むのだ。その為に、我らは強くならねばならん。肉体は勿論、精神もな」
細く息を吐き出して、未だまみえぬ敵のプエル・シンフォルアを思う。
「今度こそ、我らが勝つ。勝ってシルフを統一し、お前の父と真の友誼を結びたいと考えている」
「本気でそんなことを?」
「無論だ。一度生まれ落ちたからには、遥かな高みを目指す」
森の中をこそ理想と考える妖精族には、分からないかもしれないがな。
「……私には、理解できません。ですが、貴方が特別なのはわかります。亜人やゴブリン達も貴方だから従えて居られるのだということも」
俺達には意志がある。ただ、それだけなのだがな。
◆◇◇
「……久し振り、というべきか。どの面下げて戻って来たのかな。ファルオン老」
怒りをかみ殺しきれないフェニトが、顔をひきつらせながら目の前で立っている老人を睨んでいた。
「そう、邪険にするものでもあるまい。老人には、立ちっぱなしと言うのは辛い。有益な情報をもたらす者に、寛容を示してこそ大族長であるフェニト殿だと思うが?」
しわの数だけ知恵をつけたと言われる老人の迫力は、フェニトの怒りにほんの少しだけ理性を取り戻させる。
「世辞はいらん。有益かどうかは俺が判断する。自身の持つものが絶対だなどと、過信せぬことだ」
白くなった髭を扱きながら、ファルオンは柔和に笑う。
「では、大族長に判断してもらうとしようかな」
そう言ってファルオンがもたらした情報は2つ。
ゴブリンと亜人の不仲。
それに伴ってゴブリンと妖精族がシンフォルの森を離脱。
その話を聞いた時、フェニトは困惑と同時に警戒した。
あまりにも話がうますぎる。だが、ファルオンが細部の事情を話し出すと、鼻を鳴らしてほくそ笑んだ。
「長引く戦で英明をもって鳴るシューレをしても、ゴブリン達を抑えきれなくなったらしい。奴らは獰猛で残虐だからな」
「馬鹿なことだ。獣を抑えるには、鞭が必要だと知らんらしい」
フェニトは少し考え込むとファルオンに椅子を勧める。
「これは、ありがたい」
話し合う価値があると認めたフェニトの行動に、ファルオンは柔和に笑う。
「で、今シンフォルの森には亜人どもしかいないわけか」
「そうなろう。プエル殿とか言ったか、あの者のおかげでゴブリンの被害は増すばかりらしいからな」
視線をファルオンから遠ざけ、壁を睨むフェニトが再びファルオンに向き直る。
「ならば……占領も容易い、か?」
一言ずつ慎重に選ぶフェニトにファルオンは頷いた。
「古来より、内憂を抱えた部族が外患によって滅ぶのは人間らを見ていればわかるだろう。今のフォルニもそうなのであろう。惜しいかな……」
「ふん、何が惜しいものか。ゴブリンなどと結んだ愚かな決断を下した族長も、それに従う民も、妖精族としての誇りを失った愚か者どもだ。妖精族の総意として奴らを倒さねばならん」
テーブルを叩くと、フェニトは立ち上がり、人を呼ぶ。
「働いてもらうぞ、ファルオン老……老い先短いとはいえ、西方の要であるガスティアの族長なのだからな!」
部屋に入ってくる妖精族の男に、フェニトは怒鳴った。
「戦だ! 準備をせよ! 今こそフォルニに思い知らせてやるのだ!」
◆◆◇
フェニト・シンフォルアが自ら手勢を率いてシンフォルの森へ進んでいるとの情報を掴んだプエルは、急いで彼との面会を求めた。
彼女とその指揮下にいる戦士達はもともとシンフォルの森出身者達だ。今はシェーングとジラドの森からの参加者も増えつつあるとはいえ、族長を無視するわけにはいかない。
プエルには、今フェニトが兵を率いてシンフォルを攻める理由がわからない。彼女自身には、明確な罠の気配を感じ取ってはいる。
見えすぎるプエルにとって弱点があるなら、自身を基準に他人を測ることだった。つまり彼女は、“自身が見えているのだから、当然フェニトにも見えるはず”という認識でフェニトの進軍の報せを聞いた。当然、驚愕に目を見開き、フェニトに面会の為の使者を出すことになった。
確かにファルオン・ガスティアは降伏し、フォルニは西と南から挟撃できる位置にある。ならばファルオンを先にシンフォルを攻めさせればいい。
汚い言い方かもしれないが、捨て駒にするぐらいの気持ちでなければ降伏をあっさり認めるなど、あり得ないと思っていた。
だが、今回はフェニトが先頭に立ち、各集落へ“賢人会議の議長の名の下に結集せよ”と檄まで飛ばして進軍しているのだ。傍らにファルオンを同行して……。
フェニト自身がいかに戦に関して無知であろうと、彼はいまや風の妖精族の中で最大の勢力を誇る族長である。各集落は、その権威に従って戦士を出すだろうし、その権威はフェニトの弱点を覆い隠すのに十分だった。
今のシンフォルアの軍勢は知らず断崖の上を歩いているようなものだった。
沐浴場の水面に映る自身の影を救い上げて、顔を洗う。
「……シンフォルが罠だとして、それを防ぎ得る? いえ、罠にかかったとしてそれを、破れる?」
自身の脳裏に浮かぶ最悪に何度も問いを繰り返す。
幾通りもの問いと答えに、彼女はもう一度水面を掬う。
『愛しい子プエル』
その声はどこからともなく聞こえ、視線を上げれば空中に漂う黒翅の羽虫の姿。
『西に生きる道があります。あなたは死なないで……』
「あの、それは!」
プエルが問いかける前に、羽虫は消えうせる。思わず虚空に伸ばした手が力なく水面に触れ、波紋を広げていた。
「プエル・シンフォルア様! フェニト様から返答がありました。シェーングの森でお会いになるそうです」
「あ、はい」
その声に我に返ったプエルは、急いで沐浴場から出ると服を着替え、シェーングの森へと急いだ。
「危うい……」
彼女がシェーングの森に入ってまず気が付いたのは、弛緩している空気だった。だらしなくそれぞれ勝手に食事を始め、勝手気ままに過ごす彼らに、武器の手入れをしている者の姿は見受けられない。
「さすがに、大族長ともなるとその配下の戦士も余裕があるな」
「本気でそう思います?」
傍らにいるフェルビーの言葉に、思わず鋭い視線を向けてしまう。
「ああ、そう見えるが」
「もういいです。フェニトに会いに行きましょう」
肩を竦めるフェルビーを連れて、プエルはフェニトとの会見に向かった。
フェニトと会ったプエルは、日頃の物静かさが嘘のように彼に迫った。
「フェニト! 今すぐシンフォルの森へ行くのをやめてください!」
「いきなりやってきて何を言われる! これは族長としての決定、私情でものをいうのはやめてもらいたい!」
「私情などではありません。これは敵の罠です! シンフォルの森に踏み入れば、フォルニとゴブリンの反撃にあってしまいます!」
「では、証拠を示してもらおう! 従姉上と言えども、まさか自身の根拠のない自信のみで判断をされているわけではなかろう!」
周囲の様子さえ目に入らないプエルは、一度詰まった後目を閉じ、再度フェニトを見る。
「状況から考えて……」
「状況ですと? では明確な彼らが罠を張っているという証拠はないのですな?」
プエルが言おうとした途端、その言葉尻をとらえてフェニトが一気に言葉を重ねる。
「それは……」
「従姉上、もはや軍は動いているのです。それに、我が指揮下には既に600もの戦士達が集まっている。従姉上と合わせれば1000を数えます。これだけの数で攻め入れば、どのような集落と言えども落ちぬはずはありません」
実際にフェニトの下には、亜人の奴隷部隊200、妖精族の戦士400の総勢600もの軍勢が詰まっていた。
「問題は、集落を落とした後……」
「ご心配無用です。落とした後は、速やかにフォルニに侵攻し、この無意味な争いを終わらせてみせましょう! 争いの苦手な従姉上にもやっと安息が訪れるというものです」
確かに、シンフォルを落とした後息をつかせぬままフォルニに攻め入ることが出来れば、この無意味な争いは終結する。それはプエルも納得せざるを得ない。
だが、この弛緩した軍の規律でそれが可能なのか。プエルが、自問自答に僅かに沈黙する。
「お話は以上ですな? ではこれまでに、今後フェルビー隊長を通して指示を伝えます。では、会議がありますので、これで」
「あ、フェニト!」
護衛の妖精族がフェニトとプエルの間に入り込み、彼らを引き離す。
「どうするんだ? プエル」
フェルビーに言われるまでもなく、フェニトの言葉にプエルはきつく唇をかんだ。
「できることをしましょう」
せめて被害を減らさねばならないと、プエルは眉間に深いしわを刻む。
「ま、俺達にできるのは、いつもそれぐらいだろうさ」
フェルビーは軽く笑って応えた。
◆◆◇
森の中で息を潜める俺達は、夜になるのを待っていた。
シンフォルアの連合軍がシンフォルの森を占領したのが5日前。彼らはそこから動いていない。吹く風の方角を確認し、後ろに控えるゴブリンと妖精族、亜人達を確認する。
御誂え向きの強風が、南から北へ吹いている。
「往くぞ」
多くの言葉を発する必要はなかった。
騒めく森の中を俺達は進む。
黒炎揺らめく大剣を掲げ、シンフォルの森を目指す。途中、見張りのシンフォルアの兵士を暗殺のギ・ジー・アルシル率いる斥候部隊と妖精族が次々と仕留めていく。
妖精族の集落の中でも大集落と呼ばれるフォルニ、シンフォルア、シェーング、ガスティア、ジラド、そしてシンフォルの森はこの争乱が始まってから急速に防備を固めている。
街道の入り口に関を築き、居住空間たる森の周囲には植物の丈夫な蔦を伝って柵を張り巡らせる。棘のある蔦と成長の速い木々を使ってなされた柵。その後ろには巨木を隙間なく並べ、城壁として活用している。
元々妖精族には風と水の子として森の守護を受け、植物を操る力が備わっている。戦が進むにつれてシューレから聞いた話だが、だからこそゴブリンが進めないような森の樹海の中を進んでいけるのだそうだ。
妖精族の土木工事というのは、生えている植物をそのまま移動させて行われる。大規模なものはそれこそ数百人単位で巨木を動かし、枝葉の位置を調整し、生きたままの木を防壁として用いるのだ。
ただし、その力は当然個人差がある。集団で力を用いた方が良いのは当然だが、個人である程度の力を保有しているのがこの世界の特徴だった。
生木が立ちはだかる城門は、静まり返っていた。
それが見える位置にまで来て、俺達はまた息を潜める。
「そろそろだ……」
赤い月の姉神が満月に、月の妹女神が半月になっていく。吹き付ける風に月光の女神の加護が失われ、周囲に夜の神の闇が下りてくる。
俺達は合図を待った。
◆◆◇
シンフォルの占領は拍子抜けする程簡単だった。
降伏したのは、牙の亜人を中心とした者達だけ。そして戦う術を持たない妖精族の民達だった。そんな彼らにフェニトは寛大に振る舞う。
最早勝利は目の前。彼の旗下には1000を数える戦力がある。
「俺ァ、牙の一族のミドってもんだ。今回の降伏を受け入れてくれたこと、感謝する」
仲間に抱えられて出てきた亜人の対応をしたのはフェルビーとプエルだった。何かにつけて細々とした面倒事を押し付けられているプエルだったが、彼女は何も言わずフェニトに従った。
フェルビーも不満はあれど、口には出さなかった。
「その傷は戦でですか?」
「いや、恥ずかしい話だがゴブリンの野郎にやられた。あれと同盟を結ぼうとしてたなんて、自分の判断の甘さを噛み砕いてやりてえもんだ」
頭を下げるミドの全身は、鞭で打たれたものだろう。立っているのもやっとの傷跡が見て取れる。
「非道いもんだ……」
フェルビーの言葉に、プエルも頷く。
「私達は、貴方方に危害を加えるつもりはありません。ご安心を」
「そいつはありがてぇ……だが」
眉を顰めるミドの視線の先には奴隷部隊。それを知った二人は言葉に詰まる。
「俺達ァ戦士として生きてきた。少なくともフォルニの東方じゃそうだった。だが……俺達の仲間はあんた達にとっちゃあ、奴隷なのか?」
「それは……」
答えに窮するプエルに、フェルビーが代わりに応える。
「彼らには彼らの生き方がある。昔に奴隷になったと聞いたが、詳しい理由は知らんよ。もし興味があるなら聞いてみたらいい」
フェルビーがプエルの肩に手を置いて先を促す。
「ええ、それでは私たちはこれで。詳しいお話はまた明日にでも」
そういって去っていく二人の背中を、ミドは黙って見つめていた。翌日から奴隷部隊に話しかける降伏した亜人達の姿を見かけたが、プエルでさえも気に留めることはなかった。
彼女の心を占めていたのは、すぐさまフォルニに全軍で向かうことだけだったのだ。それをフェニトに如何に納得してもらうか。そして恐らく襲ってくるだろうフォルニ・ゴブリン連合軍への対処で多くを占められており、彼らのことにまで意識を割く余裕がなかったのだ。
そうしてシンフォルの森を占拠して5日目、胸中に不吉な予感を覚えて彼女は目を覚ました。風が強く、警告するように低く啼いている。
「嫌な風……何故こんなにも胸が騒めくの?」
寝台から抜け出すと、夜警の様子を見ようと弓と短剣を手にして歩き出す。
「風の神、水の神、どうか……貴方の子らをお守りください。森の神よ、貴方の守護を我らにどうか……」
夜道を歩きながら、プエルは辺りの様子を見て回る。
シンフォルアの兵士達が至る所で酔い潰れており、今日も宴を開いていたのだろう彼らの醜態に溜息をつく。結局彼女はフェニトを説得し早期にフォルニへ向かわせることが出来なかった。
あまりにも簡単にシンフォルの森を占領できてしまったが故に、シンフォルアの連合軍には楽勝だという雰囲気が蔓延り、この戦は犠牲を出す必要もなく勝てると思い込んでしまっていた。
プエルは足を自身の部隊へと向ける。
「よぉ、どうした。プエル?」
シェーングへと続く南門にフェルビーはいた。吹き抜ける風に目を細め、一人清水酒を飲むフェルビーの様子に、彼女は溜息をつく。
「眠れなかったもので……ですが、夜警中にお酒はどうかと思います」
「ふん、大丈夫だろう。こちら側に敵はいないさ。それに酔ってもいない。何なら弓の腕を比べてみてもいいぞ」
「あなたがお酒に強いことは知っています」
反論にいつものキレがないのに気付いたフェルビーは、眉を顰めてプエルに向き直る。
「何だ、いつもの心配事か?」
「ええ、まぁ」
「相変わらず心配性だな。まぁそこが美点でもあるのだろうが……あれは何だ?」
遠くに見える火の明かりにフェルビーは目を細め、プエルを振り返る。
「宴はとうに終わっている筈だが」
「確かに、何でしょう? 失火でしょうか? 奴隷部隊が駐屯してる方角ですね」
胸の騒めきは大きくなるばかりだった。
──人間との再戦まであと、256日。