第5話 つくしんぼくんからのご相談〜三月病 後半
「まず第一に理解して欲しいのは、世界共通、普遍の法則じゃ。
それは、
偉そうにしてる人は、たいてい偉くない。
頭が良さそうにしてる人は、たいていアホだ。
という法則じゃ。
たいてい、としているのは、稀に、あまりに人格者過ぎて、自然とそんなオーラが漏れてしまう場合じゃな。」
「確かに、そんな勘違いな人いっぱいいる、いる。」
「はーい、はーい!
じゃあ、偉そうに全く見えないアホ面な男は、実は凄く頭がキレて偉いってことすかぁ?」
「ふふふ、この法則は逆にしたら、たいてい有効性を失うのだ。
とはいえ、お前、昔、偉そうに頭がいいアピールしてた時より、今の方がずっとまともに見えるぞ。
良かったな!」
「へへへっ、そんなに褒められても。」
「全然、褒めてはいわい。」
「次の問題は、集団行動の罠だ。
なんとか島に行って、人がむちゃくちゃ悪いことをしているのを見て、みんながやっているから大丈夫。
あんな偉い人、お金持ち、有名な人、優秀な人がやっているから、自分がやっても問題ないと錯覚してしまうのだ。
そこには、もはや自分の理性的判断など存在しないのだ。」
「赤信号、みんなで渡れば怖くない状態ね!」
「そう、みんなで渡ろうが、一人で渡ろうが赤信号は赤信号じゃ。
他人がどうしようが、流されず自分の良心で判断しなければならん。」
「そして、次の問題は、圧倒的な想像力の欠如だ。
まともな想像力があれば、そんな危ない所へは、いくら誘われても普通は断る。
後で、弱みを握られ脅される事など容易に想像できるしな。
地位や立場がある人間が、そんな所にホイホイ喜んで行く時点で、まともな想像力を持つとは到底言えんな。」
「俺、もし、呼ばれても絶対行かないっす。」
「良い心がけじゃ。
まあ、幸せなことに、呼ばれることは無いと思うがな。」
「そして、最後は、使いきれない程の大金持ちにありがちな罠。
それは、感性の麻痺じゃ。
金があり過ぎると、何でも金で出来ると勘違いする。
そしてついには、日常生活の小さな喜びが見えなく、全く感じられなくなるのだ。
朝出掛ける時のいちごちゃんの行ってらっしゃいの笑顔、仕事終わった後の一杯のビール。
そんな小さな喜びやかけがえのない価値を、忘れてしまうのだ。
そして、ついには良からぬ物に手を出してしまう。
さらには、その良からぬ物にさえ飽きてしまう。
こうなってしまったら、もはやまともな人間の感性など無いのだ。
弱者が受ける苦しみ、悲しみなど、感じることも、理解することが出来る筈もない。
わからないのだ。
それこそ、もはや人間とは言えない姿。
まさに亡者そのものだ。」
「つくしんぼくん。心配することはない。
これらを分かっていれば、サラリーマンになり、いちごちゃんのために頑張っても何も問題はないのだ。」
「そうだね。
偉そうにしないこと、人に流されないこと、想像力を持ち続けること、自分の感性を失わないこと、みんな大事なことだよね。」
「そう、足るを知り、自分の信じる人生を生きることだろうな。」
「はい!つくしんぼくん、お悩みの助けになったら嬉しいです。
私も華ちゃんも、つくしんぼくんといちごちゃんを全力応援してますよ。
華子と夏子のお悩み相談室でした。
それでは、皆さんハッピーなホワイトデーを!」
「カッコ良く見える人は、たいていカッコ悪い、、、違うな、ぶつぶつ。。」
「春二郎、まだ何か考えてるのか。」
「春にいちゃんはそのままでいいのよ。」
「そうだな。
やっとまともになったのに、また、おかしくなったらかなわんしな。」
「そうそう、足るを知るってことね!」




