表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/24

8話 ギターとの出逢い

 これは誰しもそうだと思うが、やはり中学生と高校生の差というのはかなり大きいだろう。

 高校生になると、大人への意識、みたいなものが急上昇するのだ。(今ではもう中学生からそうなのかもしれないが)

 異性への意識も格段に上昇する。

 それはつまり、カッコつけたくなるのだ。(ここで性の事は敢えて言うまい)


 僕は高校生になると、今まで大好きだったゲームをやる時間がかなり減った。

 なぜかはよくわからないが。

 ただ、思いっきり文化系少年だった僕にも、もっと、別の何かを求める気持ちが漠然とあった気がする。

 だがそれでも、高校生最初の一年間は特に何も変わらず、ぼんやり過ぎていった。 


 二年生になると、僕にとって非常に重要な、大きな出逢いがあった。

 それは、音楽とギターである。


 僕は高校二年生の春、ギター(エレキ)を始めた。

 きっかけは、というと、これが特になく、なんとなく始めたのだ。


 普通ギターを始める時というのは、それ以前に音楽を好きになっていて、それで誰かに憧れたりして始めたり、すでにやっている友達の影響で始めたり、友達と「ちとバンドでもやってみねえ?」的なノリで始めたり、とにかくそのようなきっかけがあって始めるものだろうが、僕の場合は、そういったきっかけが何もなく始めた。

 強いて言うなら、暇だったからか。


 しかも、僕は人一倍音楽には疎い人間で、最近流行っているアーティストや曲すらも全く知らなかった。

 自分の中の音楽といえば、ゲーム音楽とアニメソングとプロレスの入場曲だけだった。

 そんな輪をかけて音楽下手の僕が、ふと「ギターでもやってみようかな」と思い、いきなりギターを始めたのである。


 ある日、僕は御茶ノ水に出向いた。

 御茶ノ水には楽器屋さんがたくさんある、という情報を父から得たのだ。

 その情報通り、通りに沿ってたくさんの楽器屋が軒を連ねていた。

 僕は早速その中の一軒に、ビビリながらも入ってみた。

 すると、店内中ズラリとギターが並んでいて、ただ圧倒された。

 緊張しながら店内をうろつき、様々のギターをおどおど眺めた。

 そんな縮こまった僕に、店員がツカツカ近寄ってきて、まるでキャッチの如くペラペラ話しかけてくる。

 僕は、その日は見学のつもりで来ていて買う気はなかったので、話しかけられてもただ申し訳なさそうにしていたが、次第にノせられて、あれよあれよと、気がついたら、買ってしまっていた。


 果たして地方から上京したての清純無垢な少女はこんな感じでAV女優になってしまうのか!?とは思わなかったが、フェンダージャパンのストラトで値段は三万ぐらいだったが、まあまあしっかりしたものだったように思う。

 帰り道、「ぶ、ぶつけたりして、こ、壊さないように気をつけないと!」と激しく思い、まるで危険な爆発物を運ぶかのように、異常なほど慎重にギターを抱えて家路へと向かった。


 家に帰るとすぐにギターをケースから取り出し、なんとなくポロンと弦を弾いてみた。

 そしてギターと一緒に買ってきた「やさしいロックギター」なる教則本を開き、やんわりと練習を始めた。

 こうしてギターを弾き始めた僕は、翌日からは「ロックのお勉強」を開始した。

 当作品をお読みいただきまして誠にありがとうございます。

 いいねなどいただけますと大変励みになります。

 気に入っていただけましたら、今後とも引き続きお付き合いくだされば幸いです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ