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【完結】ギャルに優しいオタク君【コミカライズ&書籍化】  作者: 138ネコ
オマケ編

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閑話「想い出にかぶる君(中編)」

ギャルに優しいオタク君4巻本日発売日です!

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「どうやら喫茶店に入ったみたいですね」


 見失ってから探す事数分。

 諦めて浩一が「このまま一緒に買い物にしましょうか」と言おうとした時だった。

 たまたま目に入った喫茶店の窓から、目的の少女を発見した彩輝。

 もちろん、見つけたからには、突入しないわけがない。


「仲良さそうに話しているから、これ以上はやめておいた方が……」


 男女の仲を、興味本位で覗くのは宜しくない。

 そう口にしつつも、彩輝を一切止める気がない浩一。いくつになっても恋バナは楽しいものである。

 店に入ると、少女から遠すぎず近すぎず、そして店内に置いてある観葉植物のおかげで少女から見えづらい場所を確保する浩一。口ではやめた方がと言っておきながら、内心はウッキウキである。


 適当に注文を済ますと、少年少女の会話に耳を傾ける。

 好きな物の話や学校の事で盛り上がり、ちょっとしたことで少年と少女が笑い合う。

 そんな様子を見て、学生時代を思い出す浩一と彩輝。


 仲の良い友達と、他愛のない会話をして過ごした日々。

 当時は何も思わなかったが、こうしてみると、その全てがキラキラ輝いて見える。

 だからこそ、今更罪悪感が湧いたのだろう。


「そろそろ帰りましょうか」


「うん」


 少年と少女の会話を最後まで見届ける事なく、席を立つ浩一と彩輝。

 

「でも、あの2人大丈夫かな?」


 カッコつけて去ってみたものの、やはり気になるものは気になる。

 そんな彩輝に、浩一が笑顔で諭す。


「きっと大丈夫ですよ」


 そうかなと、それでも不安そうに呟く彩輝だが、浩一は自信満々に言葉を繋げる。


「そもそも、好意がないのにデートするわけないじゃないですか」


「そっか。そうだよね」


「はい。そうですよ」


 そして、お互いに「うふふ」「あはは」と笑い合う。

 

「あのっ、痛いです」


 流石にちょっとだけ、そう、本当にちょっとだけイラっとしたので、浩一をつねる事にした彩輝。


『じゃあ、鳴海さんや姫野さんとは、好意があってデートしたんですか?』


 それはもう昔の事。

 今更そんな事を聞くのは、女々しいが過ぎる。そんなの自分が良く分かっている。

 聞けば、多分浩一を困らせてしまうだろう。当時の事は浩一も申し訳ないと思っているので。


 だから、ひとしきりつねった後に、プイっとそっぽを向く。

 ちょっとだけ拗ねたふりをして、浩一の露骨なご機嫌取りに乗ってあげる。

 似たようなやりとりを今まで何度も繰り返してきた。

 だから、浩一も今回の彩輝の拗ねた理由に深く追求する事はない。


「そうだ。帰るにはまだ早いから、映画見て帰りませんか?」


「うん。そうだね」


 手を繋ぎ、ちょっとだけ学生時代に戻った気分のデート。

 そんなラブラブデートから数日後。

 美容院「MAGIC」では、浩一と彩輝が接客をしながらもどこか落ち着かない様子で、店の入り口を何度もチラ見していた。

 今日はド派手な髪型の少女が予約を入れたので、デートがどうなったか聞きたくてたまらないのだ。

 カランカランとドアベルの音が鳴る。

 浩一と彩輝が目を向けると、店の入り口には金髪にブルーのメッシュ、そしてトレードマークとなったウルフカットのド派手な少女がいつもと変わらない様子で立っていた。


「えへへ、振られちゃいました」 


 そして、いつもと変わらない様子で接客を受けながら、少し困ったような笑顔で彩輝にそう告げた。

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― 新着の感想 ―
あららー、みんながみんなうまくいくわけではないですよね。 でもそれが知った相手だと、やっぱりへこみますねえ。
キラキラが眩しかったのに〜 どうなっちゃうんでしょう…
オタク君が鈍感朴念仁なのが悪い。
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