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EP ?????
タン
「魔王様は派手にやったのね。でも、それでいい。魔王様はこうでなくちゃ」
悪魔の少女が、誰もいないダンジョンの最下層に来ていた。
瓦礫をよけながら、石化した少女に近づいていく。
「で、聖女アイリス、これはどうゆうこと?」
カタン
「アイリス。貴女が見た未来は私も知ってる。記憶にあるから。でも、この魔法陣を封印したからって・・・何か考えがあるの? ん? 軌道を変える?」
石化した少女は何も言わない。
でも、悪魔の少女には何か聞こえていたようだった。
「私はこの後もすぐに仕事が入ってるっていうのに。ここで、石化を解いて文句を言おうかな」
悪魔の少女が、右手を金色に輝かせる。
シュウゥゥゥ
石像に触れようとして、手を引っ込める。
「・・・冗談よ。おやすみなさい、アイリス。次の戦闘に備えて休んで」
悪魔の少女が背を向けて、瓦礫の上に座って本を広げていた。
羽根のついたペンを走らせていく。
「私は私の役目を果たすから」




