氷結の令嬢
一夜明けてジンはまたジゲンと騎士団の訓練場に来ていた。
「さて、ガイルどうだ?ジンの入る小隊は決まったか?」
「はい、第十七小隊にしようと考えています」
「そうか」
そう言うとジゲンは準備体操をしているジンに目を向ける。
「まぁ、あいつならなんとかするだろう」
そうこう話してるうちに全隊が集まる。
その総数はざっと二千人だ。
「さて!今回お前らに集まってもらったのは新兵が入隊するからだ!」
ジゲンが大きな声で集まった兵士たちに告げる。
ジンは今回デイダラ等と共に新兵として騎士団に加わる。
(俺等の他にざっと見て10人くらいか)
ジンは紹介されるまで傍で待機していた自分と同じ新兵たちを見ていた。
今回の目玉は間違いなくデイダラだ、自分は気楽にいこうと思っているジンは特に緊張することなく周りを観察していた。
(あの親父殿の隣にいるのがガイン副団長でその後ろに控えているのがそれぞれの軍団長か)
ガインはジゲンから半歩下がった左側に立ち、その一歩後ろに5人の男女が立っていた。
一様事前にジゲンから説明を受けているので名前と顔は一致する。
(左から厳ついのがダンベ隊長、すらっと斜に構えてるのがセワン隊長、まだ若い風貌の青年がフォダム隊長、猫背がヴァドス隊長、そして......)
ジンは左から確認するように一人一人隊長の名前をインプットしていく。
そして最後の隊長に目を向ける。
(あれが、騎士団唯一の女性隊長のセシル隊長か)
セシルの容姿は長い蒼い髪の毛をストレートに伸ばして凛とした佇まいのクールな表情と相まって綺麗とはまさにこれだと誰もが思うレベルだ。
(けど、体は幼女だな)
セシルは凛とした佇まいかつ、クールな性格なのだが身体は10代前半に近い体つきをしていた。
その特徴的な容姿から、氷結の令嬢と呼ばれる有名人だった。
(なんというか、雰囲気と体のアンバランスな感じが、なるほどファンクラブができるのも納得か)
ジンがその体格を眺めて、セシルのファンクラブについて考えているとセシルと目が合い、冷たい視線で睨まれる。慌ててジンが目を逸らして困惑した。
(バレたか!?いや!俺は彼女を眺めてただけだ、特に堂々としてればいいんだ)
そう思うとそらした顔を正面に戻して堂々とする。
だが、相変わらず睨まれている。
(目を逸らしたのが不味かったか。ううぅ、まずい目をつけられたかもなぁ)
初日から目をつけられたことにこれから自分がする事を棚に上げて心配するジンだった。




