フォルム侯爵
なんというかパッパッパと話を進めるのには難しいです。
のんびりやっていきますのでどうぞお付き合いください。
「フォルム侯爵?」
「ええ、お父さんの学校でのお友達よ」
「親父殿、陛下以外に友達いたのか」
ジンが少し驚き、ジゲンがそれにツッコむ。
「流石に失礼じゃなかろうか?」
「ごめん、でもそんな話聞いたことなかったから、勝手に陛下以外に友達はいないんだと思ってたよ」
ジンの失礼な物言いにジゲンは唇をとがらせるがすぐに笑うと「まあいい」と話を済ませる。
「キリルのとこにリュウキが行っているのはあいつの息子がリュウキと同い年でな、キリルはロイ殿下のよき理解者でもある。パイプは太い方がいいからな」
「そっか〜弟に早く会いたいな〜」
ジンは若干残念そうにするがすぐに気を取り直して顔を上げた。
「フォルム侯爵ってどんな人なの?」
「キリルのやつは民衆に信頼があ厚い、あいつは優しいからな」
「そうなの?他の侯爵の名前は結構聞くけどフォルム侯爵の名前はあまり聞かないな」
「祭りごとがあまり好きではないのもある、やつはあまり表に出るのを好まんからな。だが王族は代々フォルム家だけとは対立してこなかった」
「どうして?」
「それは」
「人脈ですな」
ジゲンが説明しようとしてそこにジャス割って入る。
「四つある侯爵家は一つ一つに大きな特徴を持っているのですが、フォルム侯爵家は人脈の侯爵家と言われています」
「人脈?」
「人望と呼ぶ者もいますが、フォルム侯爵家は代々人との関わりを第一に考え動いて来た家系です。民衆の支持も厚く、仁義を通し決して裏切ることのない存在・・・・・・王家がそんな家を敵に回すのは不利益しか被らないと考えるのも頷けます」
ジャスが会話の主導権をジゲンから掻っ攫ったためジゲンは若干ジャスを睨むが自分より詳しいためなんともいえないような顔で頷く。
「ただ裏切らないといっても裏切られることはあります。そのため、あまり政治などの表舞台には立たないのです」
「なるほどね」
ジンはジャスの話に納得して頷く。
「ただ裏切った者がどうなるのか知っているから王家も是が非でも敵に回したくはないのでしょう。それがフォルム侯爵家という家です」
ジャスの最後の話に少しゾクっとするジンだが裏切らなければ心強い味方であるのだし、会うことがあれば誠意を持って接しようと心に誓うのだった。
ジャスの話が終わるとジゲンが不機嫌そうにジンに話しかける。
「そう言えば、奴にはお前と同い年の娘がいたな」
「そういえば俺、同年代の女の子と話した経験ないわ」
「たしかに、ジン坊ちゃまはずっと修行の日々でしたからな」
「今度会ってみるか?」
「そうしようかな、聞いた感じいい人達そうだし」
「その前に淑女に話しかける礼儀などを勉強しなくてはなりませんな他にも色々と」
「うっ!」
ジンは修行を口実に勉強をぶん投げて出て行った。前世の記憶で算術などはほぼ完璧であるが、歴史と礼儀作法などが壊滅的に勉強不足である。
戦慄するジンと対照的にジャスは嬉しそうにだった。
ジャスがジンの教育に燃えているのを横目にまたしても話を横入りされたジゲンが次はジャスとジンの間に割って入る。
「ジン、リュウキが帰ったら夕食にする。その前に話すことがあるから一緒にこい」
ジゲンの呼び出しにいや予感がしてジンは自分の予感を確かめようとしてジゲンに質問する。
「それってここだと話せないこと?」
「そうだ」
その一言でジンの嫌な予感はだいたいあってるのだと悟ったのだった。
「わかった。心の準備は?」
「しておけ」
どうやらだいぶ大ごとらしいとジンは腹を括るのだった。
読んで頂きありがとうございます!!
ブクマ感想待っております!
評価もできればでいいのでしていただければ幸いです!




