懐かしの我が家
ジンとオウカが門前で再会の喜びを分かち合うっていたが、とうとう耐えきれなかった門番が二人に声をかける。
「あの、お嬢様門前でこれ以上は人目もありますし」
「あら!その通りなの!兄様早く母様と父様に挨拶しないとなの!」
「オウカ、昔みたいな話方になってるぞ」
「行きますよ!兄様!」
「はいはい」
屋敷の敷地内へとオウカに腕を引っ張られて入っていくジンは久しぶりに会う家族に心が踊っていた。
屋敷の玄関まで来る間に何人もの使用人を見たジンはオウカに確認をしてみた。
「なんか使用人の数増えてないか?」
「父様が騎士団長になってから増えたの」
「ああ、そっか親父殿も伯爵か」
玄関が見えて来た。
「オウカはなんで門前に一人で来たんだ?」
「うっ!」
「まさか勉強でもサボってたのか?」
「違うの!剣の修行を少々」
「はぁ、ジャスが怒ってるな」
「うぬ」
玄関に着くとオウカはジンの後ろに隠れた。
玄関は内側から開き中から懐かしい声がものすごいスピードで近づいてくるのがわかった。
「ジンちゃああああああん」
「へゔぅう」
ジンの懐かしい我が家での初対面の相手は弾丸のように突っ込んでくる母だった。
鳩尾で受け止めたジンは情けない声をあげて転げ回るのだった。
「全く!母様!少しはご自重ください!淑女たるものあのような出迎えはあり得ません!」
「だって!ジンちゃんが帰って来たのよ!一番最初に抱き締めるのは母である私の役目だわ!」
「一番最初に抱きしめてもらったのは私だよ」
「なんですって!我が娘ながら小癪な!」
ジンの鳩尾に突っ込んだルイとオウカが言い争っているがジンは未だに転げ回っている。
そんな親子の言い争いを横から入ってくる者がいる。
「ほう?ではお嬢様の言う淑女とは授業を抜け出して剣を振るう者を言うのですかな?」
「うげ!ジャス!早すぎるわ!」
「何が早いですか、ジン坊ちゃまが帰られたのをいいことに誤魔化そうなど淑女とは程遠いですな」
「そうだわ!オウカは授業を抜け出したから後でジンちゃんとの接触を三日禁じます」
「横暴だわ!!」
ルイとオウカの醜い言い争いをジャスはため息をひとつ吐いて一喝する。
「どちらもお部屋へお戻りください。ジン坊ちゃまにはまず旦那様にあいさつするのが筋であります」
「「はい」」
ジャスの一喝で鎮まる母娘、三人がジンに目を向けるとジンは気絶していた。




