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「雪融け」

「雪が融けたら。何になると思う?」

「決まっておる、水だろう?」

「ふふっ、ダメだなぁクラは。答えはねーー」


 最後だけが靄がかかったように聞こえなかった会話は。きっとエルゥさんと彼女の会話だろう。縁側で私の肩にもたれかかって寝ている彼女に、そっと囁く。


「あのですね、雪が融けたら春が来て。あなたの好きな花が咲くんですよ」


 彼女の目の端から静かに流れた涙を拭いながら告げれば、私の服を握る彼女の手が強くなった。

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