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「朝顔」

「あら、見事に咲いてますね」

「ん? なんだ朝顔か」


 薄い紫に白、濃い桃に白。蔓の隙間に咲いた小さな朝顔の様子を見に、私と彼女は裏庭を散歩していた。と言っても彼女は暇だったからついてきただけらしいが。

 目的も知らせてなかったからただの散歩だと思って……って。


「何してるんですか?」

「うむ。折角だから妾の朝顔を作ろうかと思ってな」

「は?」


 意味が分からないながらも満足げな彼女に流して。翌日。金の朝顔が咲いてた。


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