私と彼女と彼の三角春夏秋冬（ひととせ）

夏

「デート」

「む？ 何かと思ったら邪霊の類か。妾は今機嫌が良い、疾く去ね」

　金髪を翻した彼女は。

「闇庭《やみにわ》」

「常闇槍《とこやみそう》」

　何の躊躇いもなく神罰を放つ。そう神罰。今機嫌が良いから去れって聞こえたんだけど、気のせいかな？

「いてもいなくても攻撃するんですね」

　と呟けば。さも当然のように赤い目を光らせて。

「でぇとの最中《さなか》に襲いくる輩に手加減はいらぬ」

　と返され、思わず言ってしまった。

「デートってわかってたんですね」

　彼女マジギレ5秒前。