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「家庭菜園」

 夏といえば野菜だ。家にも家庭菜園があり色々育てている。

 そして意外な事に、彼女も自分の分の畑でトマトを育てている。毎日音楽などを与えて結構マメに世話しているのだ。

 で、夏だ。

 当然成長も早く一番に実った大玉トマトをなぜか私に渡してきた。


「妾が手ずから育てた。ありがたく拝受せよ」

「はぁ。これで何か作ります?」

「……妾が貴様の為に育てたと言っておろうが!」


 今夏初のトマトは歪で、今までの中で一番美味しかった。

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