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1月29日

作者: Ponta96

皆さんは、こんな経験一度はあると思います。

ぜひ、共感しながら読み進めてください。

 1月28日午後9時、昼間にパソコン用のゲームコントローラーが壊れたので新たなコントローラーのセットアップをしていた。初めての機種だったので、説明書を読みながらの作業だった。絨毯の上に寝っ転がり、説明書片手に画面とにらめっこしていたらだんだん眠くなってきた。でも寝てはダメだと思い、一度起き上がって、ラジオ体操第一を高速でやってやった。いつも動かさないところを急激に動かしたためか、悲鳴をあげていた。でも、その甲斐あってなんとか睡魔に勝つことができた。セットアップ中盤、あれ?コントロールパネルってどこにあるんだ?と疑問に思った。なぜなら説明書はWindows7、今目の前にあるのはWindows10っだったからだ。こんな時は検索、検索!。ズボンのポケットからスマホを出し、ググった。

 数分後、理解できた。そのまま、説明書を読み進めた。そして二度目の睡魔がやってきた。


 目が覚めた。時計を見るとまだ朝の5時だった。パソコンの電気は切れていた。寝落ちしたんだと思った。もっかい寝ようかなぁなんて思ったけど、これから寝たら7時に起きれそうにないと思い、起き上がった。そしてなんとなく着替え、なんとなく暇つぶしがてら家を出た。


 外は雪が降っていてすごく寒かった。寒いなと思いながらもなんとなくバス停まで歩いた。バス停に近づくと人影が見えた。こんなに早くから人はいるんだなと関心した。近づいてみると、美人には遠いがすごく整った同い年くらいの女の子だった。彼女はとても寒そうにしていた。周りには誰もいなかった。車も人も。二人でただただ待った。寒くて、歯がガタガタいい始めた。


 そんな時、彼女に話しかけられた。

「寒いですねー」

この一言に焦った。こんな話し方してくる人いるんだと思った。と同時に変な人だなあと思った。でも、なぜかわからないけど、焦る気持ちはすぐに落ち着いた。この一言にどう返したらいいかわからなかったので、なんとなく

「そうですねー」

と答えた。僕は、昔から結構人に話しかけられやすい体質なので話しかけられることには不信感はなかった。すると彼女は、

「出勤ですか?」

と聞いてきた。だたら、

「いえ、暇つぶしに」

と答えた。彼女は何も聞き返してこなかった。そこへバスが来た。暇をつぶすのが目的だったので、行き先は特に見なかった。彼女も同じバスだった。


 バスの中には、誰もいなかった。適当に席に座った。すると彼女が僕の後ろの席に来た。たくさん席かあるのになんでだろうと疑問に思った。でも特に考えないことにした。バスが発車した。何停か過ぎた時、また彼女に話しかけられた。あまり内容は覚えてないが、途中から彼女がキラキラ目を輝かせ、笑っていたことは覚えている。


 なんだかんだで、いつの間にか終点に着いていた。後ろにはまだ彼女がいた。彼女は降りる準備をしていた。バスから降りる時、彼女はこう言った。

「明日また、同じ時間バス停で」

バスの中でいつの間にか約束をしていたのだ。慌ててなんのことか確かめようと思ったけど、彼女の姿はもうなかった。




 次の日、朝5時過ぎに昨日のバス停に行った。彼女は昨日の場所に佇んでいた。辺りはまだ暗く、寒く、雪が降っていた。昨日と同じく車も人もいない。僕らはバスを待った。彼女はこちらを向きこう言った。

「今日は43番に乗るから」

と。43番は確か途中に閉鎖された遊園地があるなと思い出した。あそこあんま近づきたくないんだよなあ。確か終点はダムの近く。いろいろ考えているうちに43番のバスが到着した。僕らはそのバスに乗った。途中山道でカーブを曲がるたびにゆらゆら揺れ、だんだん眠くなった。


「・・・」

「・・・キテ」

「・・・・・キテ」

何か聞こえるなと思って目を覚ました。

「オキテ」

どうやら、目的地に着いたみたいで彼女が起こしてくれてたみたいだ。バスを降りて、目線を上げるとそこは閉鎖された遊園地だった。行きたくないなと思いながらも彼女は柵を乗り越えどんどん入っていく。だから、何も疑わずついていった。彼女は一つのアトラクションの待合室の前で立ち止まった。壁にはスプレーで描かれたような落書きがたくさんあった。すごく酷かった。彼女はこう言った。

「この汚れを落として欲しいの。ここにはたくさん思い出があって、綺麗であって欲しいの」

ここで昨日僕が約束した内容を知った。


 僕はスプレー絵の消し方も知らないまま、思わず

「わかった」

と言ってしまった。でも今日は道具と人手が足りないから難しいなと思った。だから彼女に

「準備整えてさ、明日改めて来ようよ」

といった。すると彼女は頷き、準備するものを考えることにした。


 スポンジ、たわし、デッキブラシあとは、専用の洗剤かな。彼女にこれでいいかと確認した。すると彼女はこう言った。

「あと、ヒトも」

人手が欲しいと言いたかったのかなあ。

「じゃあ、明日は友達呼んでくるよ。」

と言い。今日は帰ることにした。バスは思いの外早く来た。この路線は1にちに3台くらいしか通ってたかったような気がするが、あまり考えないようにした。別れ際彼女はまた、こう言った。

「明日また、同じ時間バス停で」




 次の日、今日は昨日より暖かかった。今日は友達を2人呼んだ二人は昔からよくこういうことを手伝ってくれるやつ。集合時間を教えるとめちゃくちゃ引いてたけど、なんだかんだで来てくれた。バス停へ行くと彼女がいた適当に紹介してバスを待った。


 どれだけ待ってもバスは来ない。こういう時こそ検索、検索!。調べると途中事故で運行できなくなっていたことがわかった。このことを彼女に伝えると彼女は、

「できれば今日じゃなきゃだめなんです」

と、強い口調で言ったもんだから、僕らは驚いて、彼女の方をガン見した。すると彼女がこう言い放った、

「歩いていこう」

一瞬、その場が静まりかえったのがわかった。まあ、そんなに遠いわけでもないし少し山道があるくらいだからいけないわけではないなと思い、

「じゃあ、歩いていくか」

と声をかけ、バス停を後にした。


 30分くらい歩いた、あたりがだんだん明るくなってきた。また、10分くらい歩いていると山道の入口が見えてきた。

「ここから先は歩道がないけど大丈夫か」

と、みんなに聞いてみると、彼女がこの先に遊歩道があるからそっちを通ろうといってきた。行ったことのない道だったので、少し悩んだが、彼女は言ったことあるような口ぶりだったからそのままついていった。15分くらい坂道を登ると、森の中だった。

「あれ?迷ってない?」

と彼女に聞いた。彼女は黙ってこちらを見た。どうやら迷ったらしい。さて、どうしようかな。


 彼女はどこからか程よい長さの木の棒を拾ってきた。

「これでいく方向を決める。」

まじかよ、この占いもどきで道を決めるのかよ。と内心思ったけど、根拠がありそうな口ぶりだったので、ついていった。


 30分ほど森の中をさまよった。歩いているうちにいつの間にか皆打ち解けていた。彼女の占いもどきのおかげか、近くの道路に繋がった。そこは遊園地の裏手だった。そのまま、柵を乗り越えて、園内に入り、昨日の場所に友達を案内した。


 園内は昨日と変わらず誰もいなかった。とりあえず、掃除をするための準備をした。水は近くの芝生用散水ポンプの蛇口をひねると出てきた。あとは、スポンジ、たわし、デッキブラシに専用の洗剤。僕は、たわしを持った。彼女はスポンジを持った。

「じゃっ、始めよっか」

と彼女が合図をし、みんな黙々と取り掛かった。

 水をつけて、壁をゴシゴシと磨いたが、あまりとれなかったので、洗剤を使った。やっぱり洗剤は汚れを落とすのには必須だなと思った。みるみるうちに壁は綺麗になっていった。気のせいか、彼女の顔が初めて会った時よりも明るくなった気がする。


 気がつけばもう夕暮れ時だった。掃除が予想以上に楽しかったせいか時間が過ぎたことを忘れていた。掃除も丁度終わったので片付けて帰ることにした。帰り道、彼女はこんなことを言っていた。

「ねぇ、せっかくだからこの後みんなで食事に行こうよ。」

と。どうやら、打ち上げがしたいらしい。特にこの後用事もなかったし、行くことになった。


 打ち上げはファミレスですることになった。ファミレスに行く途中、僕はふと何か忘れているような何と言っていいかわからない気持ちになった。

 そして、ハッと頭の中にある言葉がよぎった。

『この子の名前知らないじゃん』

と。ここ3日間一緒にいたのに、なんで気づかなかったんだろう。その瞬間、自分は今まで彼女のことを名前でなくて、なんと呼んでいたのかもわからなくなった。今更失礼だけど聞いておこう。

「ねぇ、君の名前そういえば聞いてなかったんだけど、なんていうの?」


その瞬間周りの音が急に大きくなり始めた。

ヘッドホンをしている時にだんだんボリュームを大きくした時と同じ感じがした。

彼女は何か言っている。

「・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

口パクだけが視界に入ってくる。

なんて言ってんだ。

だんだん頭がぼーっとしてきた。

さっきまでしていたことがうっすら遠のいていく気がした。

まるで、眠りにつくときのような感じだ。寝ちゃいけないと強く思ったけどダメだった。



次の瞬間、目を開くことができた。でもそこには彼女の顔はなかった。代わりに見慣れた天井があった。おもむろにズボンのポケットからスマホを取り出し時間を見ると、


1月29日 7時50分


「は?」

思わず出た低い声。その声に、自分でも驚いた。




今までのことは夢であった。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

僕の普段の日記のようなものでしたが以下かでしたでしょうか。

読みづらい点が多々あったでしょうが、ご勘弁ください。

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