エド対グラン
FGOやアズールレーンなどの LINE風ssやPixivなどで色々書いてたので投稿が遅れました、すみません。
では、三話めです!どうぞ〜
「面白い!面白いぞ!エドワァァァァァァドォォォォォォ‼︎‼︎」
「くっ…」
東京都渋谷スクランブル交差点…そこで俺、エドワード・ウィゼルは日本刀を片手に悪魔軍幹部と名乗ったグラン・ウォーリーと一対一で戦闘を繰り広げていた。
「ちっ…サンダーレイジ!」
「そんな雷が効くかぁぁぁ!」
「ぐっ⁉︎」
なぜ、こんな経緯になった説明するにはそれは少し前に遡る。
一時間前、牙が経営する格闘教室の客室にて…
「おじいちゃん!かいものしにいこ!」
「そうだよ、おじいちゃん!はやくいこ!」
俺とキバは突然倒れた山桜を医務室に運んで部屋を出ると二人の女の子が話しかけて来た。
「む、すまんな…今は行けそうにないのじゃ…」
「ええ〜」
「おじいちゃんのうそつき」
するとキバはしまったという表情をした後にこちらに視線を向けた後にこういった。
「このお兄さんが代わりに行ってくれるよ、だから安心しなさい」
「おい、何かってに…」
それを聞いた俺はすぐに訂正するようにキバに言おうとしたがその前に二人の少女がキラキラした目でこっちを見てることを察したので…
「はぁ…仕方ない…行くよ」
「「ホント!わーい!おにいさん!ありがとう!」」
俺は女の子二人の笑顔に負けなし崩し的にこの子たちの買い物に付き合うことになった。
「エドよ、若い者も同行させるから何か聴きたいこととか色々あったらそいつに聞け」
「ああ、分かった…遠慮なく聞くとしよう」
俺は山桜から譲り受けたこの世界の標準服(この世界の服装は材質もいいし動きやすいな)に着替えた後、キバからそう言われた後に俺は格闘教室を出る、そこには黒い箱があり、その前には黒いガラスらしきもので覆われた眼鏡(この世界ではサングラスというらしい)をつけた黒ずくめの服装をした青年二人が待っていた。
「あっ、お待ちしてました…エドワードさんですね、頭から話は伺ってます、さぁ車にお乗りください」
すると黒服の一人がそう言って車と呼ばれた箱の中に入れてくれた、座り心地が良いと同時にこの箱はかつて俺の世界にいたときに訪れた失われた文明の都市にあった機械とよく似ていることからそんなに対抗なく乗れた。
「お嬢様、どちらまで行かれますか?」
「えーと…渋谷がいい!いいよね、魔理」
「うん!姉様の言う通りにして!」
「かしこまりました」
そして、黒服の青年はお嬢様と呼ばれた二人からのお願いを聞くとそのまま渋谷に向けて車を走らせた。
「さて、渋谷に着きましたよ…お嬢様方」
「「わーい!」」
そして、渋谷の東久ハンズに着くと二人は助手席に座っていた黒服と降りて中に入って行った。
「さて、俺も行きます…」
「少々お待ちを…あなた様に頭からこれを渡す用に支持されてまして、これを」
「ん?これって…」
「日本刀です、あとトランクに貴方が着ていた鎧を入れてあるので有事の際は言ってくだされば出しますよ」
「そうか、ありがとう…和の国の刀と並ぶくらいの素晴らしい業物だな、礼を言うよ」
「いえいえ、これぐらいは…さて、入りましょう」
俺はそう答えるともう一人黒服の人と共に店内に入る。
「ところで…えーと…」
「黒服で構いませんよ、名前は合って無いようなものですから」
「では、黒服さん…この世界について色々と教えてくれないか?ここに来たばかりでまだ分からないことだらけなんだ」
俺は黒服さんにそう尋ねると彼はうなづくと色々なことを話してくれた。
要点をまとめて解説してみると…
一つ、この世界は十六年に悪魔と呼称された連中から攻められその際、世界中の一部の都市が奴等に占領されたこと、後に第一次悪魔侵攻と呼ばれるようになる、その際…人類の英知は役に立たずやられるしかなく、核兵器と呼ばれる禁断の炎も奴等がなんらかの手段によって無力化したらしい…
二つ、第一次悪魔侵攻の最中に天の使いと自称する者たち、後の大天使たちが現れ圧倒的な力を用いて悪魔軍を追い返した、その際にその力を目の当たりにした国連は天使達の出した要求を飲まざるを得ず、彼らは大天使たちに守護天使の育成に力を入れる機関、守護天使協会を設立せざるを得なかった。
その際、大天使側もある程度死者が出たらしい…
三つ、守護天使には年齢は関係なく才能があれば赤ん坊の頃から鍛えてるらしい、ベテランの守護天使は今のところ三十ぐらいだと言われてる。
四つ、キバについて尋ねてみるとどうやら彼は俺が飛ばされる数十年に飛ばされたらしく、二人の子どものおばあちゃんである人の護衛となってなんやかんやあって結婚し一人娘が生まれたらしいのだが…誰もその一人娘を覚えておらず、またどうやって二人が産まれたのかも分からないらしい…
五つ、悪魔軍は過去に4回大規模な侵攻作戦を起こしているがどれも大天使と守護天使たちによって防がれている、そのせいか最近は散発的に活動してるらしい…
まぁ、そんなところかな…黒服さんから聞いた限りの話を纏めてみたが、この世界はどうやら悪魔軍の侵攻によってかなりの危機に直面しているということが分かった。
「とりあえず、一般的に知られてる情報を自分なりにも纏めて見ただけなので図書館とかに行ってみるのもいいですよ」
「そうか、ありがとう…黒服さん」
「「おにーさん、近くの公園行って遊ぼう!」」
俺は黒服さんにお礼を言いおえると同時に向こうから女の子二人からそうか誘われたので立ち上がる、だが…
「ん?爆音?」
爆発音が聞こえて来たので、俺は何かしらの予感を察知して黒服にこう言う。
「この子達を連れて逃げてくれ、俺は爆音がした方に向かう!」
「わかりました、お嬢様方…逃げますよ」
それを聞いた黒服さんは察したのかもう一人の黒服と共に女の子を連れて逃げる。
「road」
それを見た俺は呪文を唱えると格好を勇者装備へと変えて、爆音がした方向へと走る。
「ウィンドエクスプロージョン!」
見えてくるとそこには一人の女の子が怯えてすくんでるのか身体が動かせないように見えたので俺は牽制用に編み出した爆発魔法エクスプロージョンと風魔法ウィンドを合わせた魔法、ウィンドエクスプロージョンを放ち牽制し、向かい合うと同時にお互いに名乗り上げてぶつかり合い今に至る。
「爆龍斬!」
「はぁ!」
「ちっ……これならどうだ!爆龍!連撃斬!」
「ウォーターランス!」
完全に傷が癒えていないこともあるが、やはり身体が鈍ってるな…魔法の威力、斬撃の威力、共に魔王討伐の時よりも下がってる(まぁ、魔王には魔法が効かなかったからやってないが)、まぁ……だからこそこれほどに強い相手は丁度いいと行っても過言じゃないな…少し遊びながら取り戻すか…と俺はそう考えてながら奴から放たれた斬撃の数々を捌くと同時に飛んで距離を取ると水の槍を魔法で作りだして奴に向かって放つ。
「はぁ‼︎‼︎」
それを奴は薙ぎ払うように弾くと俺に向かってこう言った。
「貴様!手を抜いているな!本気を出せ!」
それを聞いた俺は地面に着地するとこういった。
「いや、少し身体が鈍っていてな……それで身体を動かしてたんだ、誤解を与えるような真似をしてすまないな、それにお前も本気を出してないのでは?これでは人のことは言えないぞ」
「ほう、ならば少しだけ本気を出してやろう…ハァァァァァァァ‼︎‼︎‼︎」
それを聞いたグランはそう言ってすぐに剣を捨てて吠えると同時に光に包まれるそれを見た俺は刀を握りしめて構える。
「これが俺たちが使える力、〈覚醒〉だ…」
するとグランは先ほどとは違った姿に変貌していた、先ほどまでは赤い人型の龍だっただが翼が生え尻尾が生えており、何よりその手には二本の剣を携えていた。
「〈覚醒〉…」
俺は先ほどまでとは違うオーラの前にも少し怯んだが、変身して力の大きさが上がる敵は何人も見て来たので俺は驚かずに冷静に相手を見据える。
「ほう、これを見て驚かないとは…だが、これで貴様は終わりだ‼︎‼︎」
「⁉︎、は、はやい…」
それを見たグランは俺に向かって先ほどよりも速い速度で攻撃してくる、思ったよりも速かったので俺はそれをなんとか捌くことしかできずにいた。
「ぐっ…」
「ほらほら!どうした!まだ剣一本だぞ‼︎‼︎‼︎」
「なっ…」
俺はこれで剣が一本だと聞いて驚いた、これほどの使い手がこの世界にいるとは思っていなかったからだ、ならば俺もそれに応えなければ…
「だったら俺も本気でやろう…」
俺はそう言うと捌くのをやめて自ら剣に当たりに行った。
「血迷ったか…だが、これで終わりだ‼︎‼︎」
それを見たグランはそのまま俺に向かって剣を刺す、そして奴は驚愕した。
「な、バカな…剣が埋まって抜けないだと…」
「黙ってて悪かったな、俺は生まれつき身体が変わっていてな、常に身体の傷が"治る"というよく分からない体質になってるんだ」
俺はグランにそう言う、俺の体は生まれつき身体の傷が回復するような特異体質だ、その回復は魔力を消耗しておらず壊れ性能だ、だが魔力が底を尽きてはと回復は遅いため、魔法力が関係している。
「だが、これ以外の傷は癒えて…」
「他の傷は俺の力そのものを封じるような敵が相手だったからだ、俺を倒すなら……これ以上の火力と力で消しとばしてみろっっ!」
「がっ…⁉︎」
俺はそう答えるとグランの顔面を殴り飛ばして突き刺した剣を抜く、抜いた先から回復が働きすぐに傷が癒える。
「さて、どうする…これを見てまだ戦うというのなら止めはしないが」
「くっ…ならば!その身体を一変残さずに消し去るまで…」
俺はそう挑発するとグランはもう一つの剣を作り出した後に二本の剣に魔力らしき力を込める、どうやら奴の技が飛んでくるのには違いない。
「激怒竜牙‼︎‼︎紅蓮‼︎‼︎‼︎そうりゅ…」
「そこまでですよ、グラン…」
と突然、白髪の青年が割って入り彼を止めたからだ。
「ちっ…なんで邪魔をした?」
「大天使の奴らがここに向かってきています、流石の貴方も大天使数人とこの人の戦いなら勝ち目はありません…ここは後退するべきかなと思ったので」
「ちっ…」
するとグランは納得したのか変身を解かずにそのまま白虎と呼ばれた青年を担ぐ。
「また会いましょう、謎の剣士さん…」
「へっ…」
そして、二人はそのままビルを飛び越えて何処かへと飛び立っていった、俺は追撃しようと思ったが人がここにくると厄介なため、それを見届けた俺はその場を逃げるようにビルを飛び越えてそのまま走り去った、同時に頭の中で彼女との出会いを思い出した。
『あのウィゼル騎士団長の息子様なのね、私はノエル、貴方は?』
『僕はエドワードと言います』
『そう、エドワード……エドって今後は呼んでよろしいでしょうか?』
『はい、よろしくお願いします…姫さま』
それは幼い頃に魔法騎士団の団長だった父親に連れられて来た、舞踏会……俺はそういう華やかな場所が嫌いだったから父親と離れて噴水へと歩いていた時に偶々出会った。
「……嫌なことをおもいだしたな」
俺はそう呟きつつビルを飛び駆ける、その間に俺の瞳から涙が溢れる、過去は帰ってこない、変えられない……それはあの旅で学んだことの一つだ、あるのはただ未来だけ、だから俺はあの時に誓った……過去は振り返らないと……でも……
「姫、俺は……貴女のことが忘れられないみたいです、過去は振り返らないと誓ったのに……ずっとずっと貴女と過ごした思い出が頭をよぎるんです……」
俺は彼女に関してだけ振り返ってしまう、過去に戻ってやり直したいと…
「うう…ああ…」
だから、俺はあそこからだいぶ離れた後に立ち止まって人知れずに一人で泣くのだった
私、白虎は渋谷から離れてとある街に着地した後に話し合うために近くのレストランに来ていた。
「あの男と手合わせしてどんな感じでしたか…グラン」
「あの男、エドワード・ウィゼルと言ったな…奴は強い、並みの大天使なんかとは比べ物にならないぐらいに強い…あのまま戦っていたら負けていたのかも知れない」
グランはあの戦いのことを笑顔を浮かべ武者震いをしながら話してくれた、そこまで心踊る相手だったのかとそれを聞いた私は笑みを浮かべてからアイスティーを一口飲むと先ほどの戦いを思い出して、こう答える。
「確かにあの男は私たちの想像を超える強さでしたね…あなたが心踊るのも無理はないかもしれない、ですが貴方だって気づいてるでしょ?あの男は私達二人掛かりでも倒せないほどに強い男なのだということを…」
「ちっ…」
私はグランに冷静にそう伝えると、彼は舌打ちをして近くのゴミ箱を蹴る、ゴミ箱は木っ端微塵に粉砕し、私達では力不足か、という現実を突きつけられる。
「グラン、このことは大幹部ルシフェル様に報告するとしましょう……だから暫くは陽動に徹しましょう、あの計画の遂行のためにも今は無駄な戦いは避けるべきですね」
「ああ、そうだな……さて、報告しに行くとするか」
そして、私とグランはそう会話すると今いる路地裏にゲートを作りそのままそのゲートの中に入り帰還するのだった。
感想、アドバイスお待ちしております。