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BRAINS  作者: 愛猫私


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63/63

第63話

この話を最後に一時的に休載いたします。

現在、書いているストックがあまりに足りな過ぎて更新が間に合わなくなっているのが原因でございます。

ご精読いただいている皆様には、ご迷惑をおかけしますが、なにとぞご容赦ください。

第63話 作戦会議



 「サキお姉ちゃんの居場所は判明しました。しかし、屋敷の戦力については憶測でしかありません。諜報に割く時間もありませんので、ノリピーの力を借りたいと思います。」

 「ノリピー?」

 「紫水さんを僕はノリピーと今後呼びます。」

 「唐突にどうした、ハジメちゃん。」

 「ハジメ成りの仲間意識。」

 「そうなのね。」

 「では、ここからはノリピーの知っているだけの情報を聞きたいと思います。では、ノリピーお願いします。」

 「はい。まずは、戦力については、注意しなければいけない人物がいます。それが、天堂兄弟。兄のカイは最強と謳われる『念動力(サイコキネシス)』です。弟の方は、申し訳ありません。知りません。さらには、強力な能力者が複数います。私の知る限りの能力者の情報は、ハジメちゃんがまとめてくれているのでそちらをご覧ください。そして、具体的な屋敷の突入ですが、人数的にみても三方向からの同時攻撃が良いかと思います。」

 「三方向か。」

 「屋敷の周りにも能力者はいますが、対して戦闘力があるわけではなく、侵入者の伝達と足止めが主な目的です。なので、配置されているのは、ランクの低いBRAINです。」

 「ここからは僕が。ノリピーの三方向の同時攻撃を念頭に置いてメンバーを考えました。まず、屋敷を前にして右側を広瀬さんと大門さんと武藤さん。左側をウイちゃん、ユイちゃん、ノリピー。そして、正面、ユメトお兄ちゃんと黒木課長。」

 「正面の人数少なくて大丈夫なの?」

 「はい。これには考えがあります。左右の攻撃は派手に行ってもらいます。そして、手薄の正面から堂々と入っていくというシンプルですが、効果的な作戦だと思っています。」

 「戦力がわからないと判断しにくいのだが。」

 「申し訳ないのですが、天堂カイはすでに目的を達成していると考えられます。」

 「紫水、どういうことだ?」

 「青木さんから情報を得たということです。その根拠として、マリーが動いているということです。マリーが動いたということは、屋敷を移動するということで、ケイスケは殺されましたが、本来であれば、能力者の回収を目的にしています。能力者を回収するということは、目的が達成され新たな隠れ蓑に移動することを案じています。そうなれば、この屋敷には、しんがりが残されていると思います。トカゲの尻尾切りのようなものです。」

 「・・・なるほど。で、青木はどうなると思う?」

 「正直なところ、殺されていてもおかしくないと思います。が、わかりません。」

 「行ってみないとわからないというわけか・・・。」

 「ここで、青木が新たな場所に移されていると厄介だな。」

 「また場所を一から探さないといけないっすもんね。」

 「それは、考えにくいです。サキお姉ちゃんはBRAINではありません。情報を得た以上、連れて回る意味はないと判断されると思います。」

 「ハジメちゃん。それはあんまりだぜ。」

 「ごめんなさい。・・・言葉の選び方を間違えました。」

 「白中。今は青木を奪還することを考えているところだ。ハジメの意見は間違っていない。」

 「BRAINSが例え目的を果たしたからサキちゃんを切り捨てたとしても、俺ら仲間がその可能性を考える必要はないでしょう!」

 「いや、すみません。黒木課長。僕が間違ってました。サキお姉ちゃんが生存している前提で考えるべきです。」

 「ハジメちゃん。ごめん、熱くなっちゃったわ。」

 「いえいえ。僕のほうこそごめんなさい。」

 「確かに、白中の言う通りだったな。青木は生きている。そのうえで、屋敷に取り残されていると考えるならば、人質としてことを有利に運ぼうとするやつが屋敷に残っているはずだ。」

 「なにを要求するんすかね?」

 「それはBRAINSの目的にかかわることだと思うが。」

 「BRAINSの目的は、BRAINのみの世界を作ることです。」


 ノリピーの一言で、部屋の中が静まり返った。

 BRAINSの真の目的が特殊能力者調査部隊に知れ渡った。

 FQ3と真逆の目的であり、今まで謎に包まれていた全貌が明らかになった。

 

 「BRAINだけの世界・・・。」

 「過激な思想だが、着実に力を付けていたというわけか。」

 「誰が残っているかは、わかりません。しかし、手練れだと思います。」

 「相手の方が人数が多いことも考慮した方がいいが、そうも言っていられない。全力以上で臨まないと奪還は難しいだろう。」

 「少々いいでしょうか?」


 今まで黙っていた関西地区の課長の矢切が話を始めた。


 「実際のところ、屋敷周辺のBRAINに関しては、警察やほかの部隊に任せてもいいのではないでしょうか?」

 「確かに。すべてを我々で解決する必要はないな。」

 「紫水さんの能力者の情報もありますし、警察だけでも対応可能だと思います。しかし、屋敷内の手練れと呼ばれる能力者は、警察では制圧できないでしょう。そこは、我々で対処することで、力を温存することができると思いますがどうでしょう。」

 「緑川、聞いているか?」

 「黒木課長、聞いていますよ。わかっています、警察に連携協力ですね。かしこまりました。」

 「矢切、ありがとう。」

 「いえいえ。これくらいしか私はできませんので。現場にも行けませんし、調整ならいくらでもしますよ。」

 「あとは、いつ作戦を決行するかだな。」

 「警察の連携を願い出てから少なくとも一週間くらいはかかると思いますが・・・。私、病院にいるんですよ?無茶言わないでくださいよ?」

 「緑川、何とかして、三日後にしてもらえ。」

 「・・・。殴られた頭が痛くなってきたかも・・・。」

 「冗談を言っている場合じゃないんだ。よろしく頼んだぞ。」

 「・・・わかりました。」

 

 緑川は、ビデオ通話先で項垂れた。

 

―――――


 「関西地区も本気出す時が来たな!」

 「チームワークを発揮できるメンバー厳選で助かりましたよ、ハジメ君。」

 「右側の制圧は我々に任せてくれ。」

 「僕たちでやらなきゃいけないことなのにありがとうございます。」

 「そんな硬いこというなや!お互いさまっちゅうこっちゃ!」

 「そうですよ。我々は場所が違うだけで、同じ特殊能力者調査部隊なのですから。」

 「本当にありがとうございます。」

 「矢切。私からも礼をいう。ありがとう。」

 「いえいえ。困ったら助け合うのは当たり前ですよ。それに、同期ですしね。」

 

 作戦の方向性は話し合いの末、決まった。

 警察による屋敷周辺のBRAINの制圧、屋敷への三方向からの攻撃、その人選。

 唯一、不安要素があるとしたら誰が、屋敷に残っているのかがわからないことだった。

 目的がある組織である以上、用のなくなった屋敷に重要なポジションの能力者を残しているとは考えにくいが、障壁となる特殊能力者調査部隊を壊滅させる目的で強力なBRAINがしんがりを務めている可能性もある。

 その不安とは別に再び混沌が、屋敷突入作戦に迫っていた。



青木奪還作戦が気になると思いますが、お待ちください!

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