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普通人転生-だけど前世知識で世界を変える-  作者: NOVENG MUSiQ
雪解け雷光のレゾナンス

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45/60

錬金キッチンと甘い失敗

氷原の疲労を癒やすには “甘味ポーション” ──そんな名目で、錬金術師エリーが深夜の台所をラボ化する

虹色花蜜、雷に似た痺れ、そして――エプロン一枚に透ける布。

 峠を越えた草海域の町で、私は錬金用ハーブを手に入れた。雷疲労を癒やす甘味ポーションを作るため、宿の台所を借りて夜な夜な実験を開始。

 「料理というより化学実験だね」

 見物に来たノーランが笑う。私はエプロンの紐を結び直し、煎じ鍋へ虹色の花蜜を垂らす。

 が、火加減を誤り、鍋がぼふっと膨張。花蜜が泡となり私の胸と腹に飛び散った。エプロンの下に染み込み、薄布がぴたりと肌へ貼り付く。

 「うぅ、冷たい……」

 ノーランは慌てて拭き布を投げ、「大丈夫?」と駆け寄る。私の胸元を拭こうとして手が止まった。「ここ……丸見え……」

 見ると布地が透け、下着のレースがかろうじて守りを保つ。私は真っ赤になりつつ意地を張る。「錬金失敗も記録が大事!」

 「裸エプロンは貴重な記録かも」

 「メモに書いたら凍らせるわよ」

 再び鍋を煮詰め、今度は浅い金皿で冷却。淡桃色のゼリー状ポーションが完成する。

 匙ですくいノーランの唇へ差し出す。「味見係」

 「えっ……間接キス……」

 「成分検査」

 彼は顔をこわばらせながら舌先でゼリーを舐め、一拍置き「甘い。あと電気が走るみたい」

 「成功!」

 私は嬉しさでエプロンを翻し、残るゼリーを冷蔵箱へ。だが布が跳ねた拍子に再び胸へぴとり。ノーランの視線が逃げ、私は鍋で湯を沸かし直した。

 夜更け、試作品を仲間へ配るとフレイヤが「甘すぎ」とこぼし、イヴが尻尾を振りながら「悪くない」と満足げ。トカリヤは雷紋を撫で「痺れが治まる」と喜んだ。

 台所の片隅、ノーランはまだ頬を赤くしながらメモ帳に「裸エプロン効果?」と書きかけ、慌てて線で消した。私は背後から覗き込み、「凍結符、使う?」と耳元で囁いた。

 実験も甘味もスリル満点。錬金キッチンの夜は、花蜜より甘い失敗で更けていった。

お付き合いありがとうございました!

失敗→透け→味見という三拍子で、エリーとノーランの温度が一気に上昇。

“裸エプロン”は決して狙ったわけじゃない――と言い張りつつ、実は全員をほんのり癒やす最高の調味料になったようです。

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