表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
64/84

18.エリザベートとフローラ

申し訳ありません!

1話しか更新できませんでした(汗)


ですが、その分来週の更新日には5話更新したいと思います。

「――もう一度、話をしましょう」


 帰ってくるなり、エリザベートは先程の話題を持ち出した。


 まだアイリスは帰って来ていない。何をしているのかはわからないが、従者達がついているので、クリスティーナはある程度の自由をアイリスに与えていた。


「あ、あのっ、その前に聞きたいことがあるのですが……」


 エリザベートは、クリスティーナがあれ程熱っぽくなっていたのに、その話題を差し置いて口を開いたことが意外なのか、眉を上げた。


「……聞きたいこと?」


 エリザベートの鋭い視線にクリスティーナは一瞬尻込みしたが、気を持ち直し、はっきりと肯定した。


「はい」


 クリスティーナはエリザベートに座ってください、と告げると、フローラから届いた手紙をエリザベートの正面に差し出した。


「……これは、エリザベート様が席を外している間に届いたフローラ様からの手紙なのですが、ここを読んでください」


 クリスティーナはエリザベートが西領に来た旨の文を指し示した。

 エリザベートは訝しげに首を傾げた。だが、何も言わず視線を落とした。


「……このことが、どうかしたの?」


 無言で読み終えたエリザベートは、無表情で顔を上げた。


「……西領に来たことは、誰も知らないと言っていませんでしたか?」


「……言ったわ」


「では、どうしてフローラ様がこのことを知っているのですか?」


「それは……」


 珍しく口籠るエリザベートに、何かを隠していると確信し、クリスティーナは不信感を抱いた。

 単純に何も知らないのなら、誰かから漏れた可能性がある。しかし、エリザベートのこの反応からして……


「本当のことを言ってください」


 そう言うと、躊躇いながらも決心したようにエリザベートが言った。


「……フローラには、私が伝えたわ」


 予想外の答えに、クリスティーナはたじろいだ。数秒考えた後、慌てたように口を大きく開いた。


「ど、どうしてですか?エリザベート様はフローラ様のことを信用ならないと言っていたのに……」


 クリスティーナはエリザベートが西領に来たばかりのときに告げていたことを思い出し、純粋な疑問を抱く。

 すると、エリザベートは困ったように息をつき、言葉を考えながら話しだした。


「……別に、彼女の聖女としての能力は私も認めているし、その点、信用に足ると思っているは。そして、彼女には()私達を妨害する必要なんてないもの。だから、報告したのよ」


「……」


 返す言葉が見つからず、黙り込むクリスティーナに、エリザベートは更にこう付け足した。


「それに、フローラも西領(ここ)に来ようとしているのなら、伝えておいた方が良いでしょう?」


 その言葉に、俯いていたクリスティーナはぱっと顔を上げた。


「……フローラ様も西領に来るつもりだったのですが……?」


 クリスティーナが思ったままに尋ねると、エリザベートは一転し、言いづらそうに顔を顰めた。


「……まぁ、そうね」


「……そう、だったのですか」


 エリザベートの告白に、クリスティーナはほっとしたような、混乱が残っているような複雑な感情が心に広がっていた。


「ええ。話は済んだかしら?」


「……はい。――ですが、本題に入る前に、エリザベート様の、フローラ様に対する気持ちを全て話していただきたいです」


「全て?」


 不思議そうにしているエリザベートに、クリスティーナは深く頷いた。


「はい。フローラ様のことを、この前尋ねたら、また後でと仰られたでしょう?」


「そういえば、そうだったわね。まあ、いいでしょう。あなたにとっては、あまりいい話ではないかもしれないけれど……」


「お願いします」


 そうして、すっかり夜になった頃、フローラの秘密にクリスティーナは踏み込むのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ