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鉄血神話  作者: ゆっくり猫大佐
8/10

冒険者に

前回の投稿から時間が空いてしまい申し訳ありません。

これからも失踪だけはしないように努力していきたいと思います。


それでは本編をどうぞ!

マリシーと俺は、その後お互いの前世の話で盛り上がった。

マリシーは前世では工作員エージェントとして暗殺稼業や秘密工作任務をしていたそうだが、ある日、任務中に正体がバレて抹殺されてしまったとの事だった。そして、目覚めた時にはこの世界に来ていた。それが、10年程前のことだと言う。


「あんたの話も聞かせてくれないかね」


マリシーは寛いだ様子だ。

俺は掻い摘んで前世での職業、死亡してここに転生して来た経緯を語った。

話終わると、マリシーは興味深げな表情だった。


「私とあんたは同じ世界で死に、同じ世界に転生したのに、種族が違ったりすることもあるんだね」


「転生なんてものが起こるくらいだ。疑問なんて挙げ始めたらキリがない」


「ふっ、それもそうさね」


そう言ってマリシーは愉しげに笑った。

気が付けば、もう日は落ちていた。

この世界に来てこんなに会話が弾んだのは初めてだ。俺は久し振りに楽しい気分に浸っていた。

その時、玄関の方から知っている声が聞こえた。


「マリシー、アレックス、居るか?ザムドだ」


「ザムドだね。話もしたかったところだし丁度良い。あんたはここで待ってな」


そう言い残し、マリシーはドアの向こう側へ行った。

直ぐにザムドを連れて戻って来たが、ザムドは疲れた顔をしていた。


「疲れてそうだが、大丈夫か?」


「あぁ、心配には及ばん」


俺はザムドを気遣って声を掛けたが、何もないといった感じで返された。


「その様子だとアレックスの話は聞いたようだな?」


「あぁ聞いたさ、そりゃもう驚いたよ。転生者なんて滅多にいるもんじゃないのに、巡り会えるなんて思っても見なかったからね」


マリシーの言葉に、ザムドは満足そうに頷いた。


「よかったよかった。そこで頼みがあるんだが、俺はアレックスとパーティーを組む。だがどうしても2人では不便な場合もある。俺は任務で忙しく、ずっとアレックスと活動することはできないしな。そこで、マリシーにこのパーティーに加入して欲しいんだ」


ザムドの言葉を聞いたマリシーは暫く無言で考え込んでいたが、ふと顔を上げて答えた。


「わかった、任せな。私もパーティーに加入する正式な手続きをしたいから、今日は寝て明日ギルドに行くことにする」


ザムドは普段は無表情な顔を綻ばせて頭を下げた。


「例を言う。これからまた宜しく頼む」


俺も挨拶だな。


「これから、宜しく頼みます」



ーーーーー



そして空き部屋を寝室として貸してもらい、ザムドと2人部屋として共用することになった。

その晩、ザムドとベッドに横になりながら話をした。


「マリシーとうまくいったようで安心した。お前の武器があいつの得物と似ていたのも気になっていたし、話せる機会も作れればいいと思っていたんだ」


「どうやら、俺とマリシーは同郷みたいだ。ここではない、違う世界のな。こっちにきて、むこうの世間話ができる日が来るとは思っても見なかった。感謝する」


「礼には及ばん。これからパーティを組むにあたって、ある程度の親睦を深めておくのは大事なことだ」


「ああ。パーティを組んでからどう動くんだ?」


「俺は少々事情があって他のSランクと違ってかなり忙しくてな。だからお前といつも行動を共にできる訳じゃない。だから俺がいない間はマリシーと行動するんだ」


「分かった、そうするよ」


俺たちはこれからの流れを話し終えて後ベットにつき、1日の疲れを癒すべく眠りについた。




そして翌日。

俺の目がさめた時には、ザムドはもう居なかった。先に起きていたマリシーに聞くと依頼があるため朝早く出たそうだ。

俺は朝食を作るべく台所へと向かった。マリシーが自分が作ると言ってきたが部屋を借りた恩もあるため俺が朝食を作ることになったのだ。

台所には冷蔵庫の様な物があり中には卵やベーコンなどが入っていた。冷蔵庫がある事を疑問に思った俺はマリシーになぜ冷蔵庫がこの世界にあるのか尋ねた。マリシーによるとどおやら自分がこっちに来た時には既に冷蔵庫はこの世界にあったそうだ。

この世界はやはり技術力が色々とおかしい。相棒は中世並みの技術力だと言っていた筈なのだが……。

俺は直ぐに頭を切り替え、朝食を作り始めた。

朝食は冷蔵庫の中にあった卵とベーコンで目玉焼きと焼いたベーコンにするつもりだ。料理は前世で作っていたこともあり手際よく作ることができた。


作り終えた朝食をテーブルに運び、マリシーを呼んだ。

マリシーと食卓につくと、暫くの間お互い無言で食べた。


「昨日はしっかり休めたかい?」


「ああ。これからすぐギルドに向かうか?」


「そうだね。準備をパッと済ませて15分後には出よう」


「わかった、15分後だな」


空になった皿を片付け、俺とマリシーはそれぞれ部屋へ戻った。


ここへ来て間もないため用意は即座に済み、俺は玄関近くでマリシーを待つことにした。

マリシーもすぐ来て、俺たちはギルドへ向かうべく人通りもまだまばらな街道へ出た。


この街には様々な商品が流通しているが、この区域は冒険者が多いために薬草類や武具などを取り扱っている店が多い。

これからパーティを組み、任務に赴く際はここらの店を利用しようと、マリシーにオススメの店や商品、依頼に持って行くと便利な物などを教えてもらった。

マリシーはSランク冒険者なだけの事はあり、幅広く深い知識を持っていた。非常に心強い。


それから数分ほどで冒険者ギルドに着き、マリシーとともに中へ入った。

まずは俺のランクを聞きに行く。


「先日試験を受けたアレックス=オブリソーコフだ。合否確認をしに来た」


「アレックスさんですね……お見事、合格です!ランクはCランクとなります!ギルドカードを発行するので少々お待ちください」


なにやらガサゴソとしたのち、受付嬢から一枚のカードを手渡された。


「これがギルドカードです。ランクが上がった場合更新に来て頂くことになります。身分証明書としても使えるので、各国の入国審査などにもお使いいただけます」


見ると、名前やら身分やらの個人情報と、冒険者ランクが記載されていた。


「わかった。丁寧な説明感謝する」


俺は受付嬢に礼を言うと、待っていたマリシーの所へ戻った。

無事Cランクになれたようで安心した。

次はマリシーをパーティに加える手続きだな。

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