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鉄血神話  作者: ゆっくり猫大佐
7/10

転生者

いや〜、最近寒くなりましたねー

私は最近ベットから出るのが辛くてしょうがないですw

雑談はこれくらいにしてそろそろ本編に行きましょうか。


では、本編どうぞ!

ベッドに腰掛けて、今日の出来事を思い返す。

森での生活から一転、人が住む街での生活。

皆親切で人間味があり、もう人間では無くなってしまった俺でも再び文化のある街で過ごせることが何より感謝すべきだと思った。


「システムコール」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前 アレックス=オブリソーコフ


種族 魔導幻戮生命体ファントムオートマタ


職業 冒険者(仮)


L v.25 魔素獲得量 2370/3000


魔術適正=2000


スキル

〈一般〉


幻惑魔法 短刀術 思念疎通


〈特殊〉


雷撃魔法 闘気鎧化


〈種族固有〉


剛腕 立体起動 魔素粒子全開放リミットブレイク


〈固有〉


双魔銃召喚コールデュアルガンズ


相棒パルトニョール


強奪


〈異能〉


超加速アクセル(魔素活性強化状態)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


冒険者(仮)というのが新しく追加されていた。

明日の朝の結果が楽しみだ。

能力を確認しながら闘い方を見直し、銃に頼らずとも無理なく闘えるように相棒と相談しながら構想を練り、イメージトレーニングを重ねた。

すぐに時間は過ぎ去り、女将さんから夕食が出来たと声が掛かった。


一階の食堂に入ると、ザムドは既に座っていた。

俺が席につくと他の宿泊客も何組か来て食堂は賑やかになった。

長テーブルに載せられた料理はどれも手作り感が溢れる温かいもので、ハンバーグのような挽肉の塊、キャベツのような草類がふんだんに盛られたサラダなど、前世と食文化にそれほど相違はない。

ハンバーグをナイフで切って食べると、口の中で肉の旨味が広がり、スパイスの効いたソースと絶妙な絡みが癖になる味わいだった。

野菜はシャキッとした、いかにも新鮮で瑞々しいものだ。


俺は人間ではなく魔導生命体なので食事は摂る必要が無く、魔素が動力源なのだが、人間に化けている時は食事を楽しむこともできる。

俺は転生して以来初めてのまともな食事に感動した。


「美味いな」


思わず出た俺の呟きにザムドは無言で頷き、女将さんは笑顔でサムズアップしてきた。

なんだか幸せな気分になり、俺は暫く無言で食事に没頭した。


「ところでザムド。今後の話、だよな?」


「あぁ、冒険者試験は合格したと言うことで話を進めるぞ。まず最初に自分のランクがライセンスと共に言い渡せる。恐らくランクはCランクだろう。ギルドの規定でいくら強くても最高でCランクからのスタートとなる。Bランクからは個人の人間性なども見られるのでな。話を戻すとCランクからなんだがいきなりSの俺といると絶対に他の冒険者に反感を買う。そこでだ、俺が飛行船で言ったよろず屋に行け」


「何でよろず屋なんだ?」


「とにかく行け。そこに解決策がある」


ザムドがこれだけ行けと言うのだ。ここは言う通りに行くことにしよう。俺たちは今後の話が終わると直ぐに分かれ、部屋へと戻った。

そして明日の事などを考えていると相棒パルトニョールが話しかけてきた。何でも重要な話があるから今夜俺が寝ている間に俺の精神世界に入り込んで説明するとのことだ。

それにしても精神世界……。なんだか嫌な予感がするのは気のせいか?

俺は不安を覚えながらベットに横たわり、疲れていたのか直ぐに眠りについた。


「うん……?ここは……」


目が醒めると俺は周りが全て白い靄が覆っている空間にいた。これがパルトニョールが言っていた精神世界だろうか?


「お目覚めになりましたか?マスター。」


「!?」


声のした方を向くとそこにはタキシードを着た赤目黒髪のイケメンがいた。


「お前パルトニョールか?」


「はい、私がパルトニョールでございます。」


「こんなことも出来るとはな……で、大事な話って何だ?」


「はい、実はここ数日マスターの体から何か違和感を感じまして、少し調べていたのです。」


自分自身では違和感など感じていなかったが、何か不味いことでもあったか?


「違和感?原因は分かったのか?」


「それがどうやら、体内の魔素の過剰流出が原因のようです。魔素粒子全開放リミットブレイクは体内に蓄えた魔素を一気に放出し、限界を超えて身体を活性化するものです。いくら魔導生命体の上位に位置する魔導幻戮生命体ファントムオートマタに進化した身であってもその負担はかなり大きいです。マスターは短期間の間に何度も魔素粒子全開放を使用したことに加えて、高エネルギーを放出する魔素粒子励起収束双滅波ツインデストロイ・キャノンも発動しています。負担に身体がオーバーヒートしてしまったのでしょう。」


森では連続で強敵との戦闘が続いたからな……

やはり無理したのが裏目に出たということか。


「まぁ仕方なかった状況ではあったがな。で、その違和感は今後重篤なものになる可能性はあるのか?」


「安静にしていれば次第に元に戻るでしょう。ですが今後は余程の事態に陥らない限り魔素粒子全開放の使用は控えた方がいいと愚考いたします。またマスターと先程行っていた戦闘方法の見直しと魔素を効率よく使える術式の完成を急いだ方がいいかと。」


経験上自分の持つものの吟味、改良は決して欠いてはならないものだと俺も知っている。

生前の敵地への潜入任務などでは現地での物資、武器調達などは幾度となくこなしてきた。


「分かった、色々とありがとう。これからもよろしく頼む」


「御心のままに、マスター。」


パルトニョールの言葉を最後に視界はぼやけ、俺の意識はそこで途絶えた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



目覚めると、俺は宿のベッドの上に仰向けになっていた。

パルトニョールのアドバイスと忠告は心に留めておこう。

カーテンの隙間から覗く空は淡い朝焼けに染まっていた。まだ早朝なのだろう。


俺は宿の外を少し散策することにした。多くの店はまだ閉まっていて、人もまだまばらだった。俺は特に何をするでもなく歩き回った。

朝の涼しさに頭がスッキリする。

30分ほど経ち、俺は宿屋へと戻った。

戻るともう朝食が準備されており食堂にはザムドの姿もあった。俺はザムドのいる食堂へと向かった。


「おはよう」


「おはよう、昨夜はよく眠れたか?」


「ああ、お陰でよく眠れたよ」


「そうか、なら良かった。取り敢えず俺は今日依頼があるから今日一日いない。お前は昨日言ったよろず屋マリシーに行け」


「分かった。そうさせてもらうよ」


俺たちは手早く朝食をすませるとザムドはギルドのある方へ俺はよろず屋がある街の西部へと向かった。


数十分程で、「よろず屋マリシー」と書かれた看板が見えた。

店の外観は、比較的新しいような感じがした。

ドアを開けて中に入ると、様々な武器や防具に魔道具アーティファクト、薬品類や骨董品のようなものまで品物の種類は多岐に渡り、整然と陳列されていた。

少し薄暗い店内には人の姿は無い。

勘定場に置かれていた卓上ベルをチーン、と鳴らすと奥のドアからポンチョのようなマントに身を包んでフードを目深に被った人が現れた。

服装から体系や性別は判別できない。


「いらっしゃい、この時間からお客さんとは珍しい」


少し低い女性の声だった。

俺はザムドに紹介されたことを伝えることにした。


「俺はザムドという冒険者にここを訪ねるように言われて来た。彼には『東の森』で出会い、それから世話になっている」


「ザムドが、か。分かった、奥まで来てくれるか?」


俺は彼女に連れられて奥のドアを通り、暖炉のある部屋に案内された。

彼女は暖炉の前に置かれた肘掛け椅子に座り、俺は黒い革張りの椅子に座るよう促された。


「気を遣ってもらってすまないな」


「こっちの方が落ち着けるからね。あんた、名前は?」


「申し遅れた、俺はアレックス=オブリソーコフという。この街で冒険者稼業をしている者だ」


「ほう。私はマリシー=トカレフ。ザムドとは前にパーティを組んで冒険者をやっていた。今はパーティを解散してよろず屋をやっているが、フリーの冒険者としても活動している。ランクはSだ」


ザムドとはそういう関係だったのか。


「しかしあんた、魔導生命体だね、見れば分かるよ」


あっさりと見破られた。まぁ、Sはそこまでの実力者ということだ。


「ご慧眼だな、恐縮した。しかし彼は何故俺をここに?」


「さぁね。あの人の事だから何か思惑があるんだろう」


そう言って立ち上がり、暖炉に向けて手から火を放った。

この世界の四季がどうなっているのかは分からないが、朝夕は寒く昼は暑い。

暖炉からの暖かい空気が部屋に流れ、安らぎを覚えた。

その時、マリシーのマントの隙間に驚くべきもの見えた。

それは、拳銃だった。


「その武器は……?」


マリシーは視線を落とし、腰に収められた拳銃を見た。


「これは、魔導回転式拳銃だよ」


そう言って取り出した銃はリボルバーだった。


「私の前世でも使っていた得物だよ」


そう言ってマリシーは薄く笑った。

前世……?

もしや、俺と同じ転生者と言う事なのか……?

俺は両手を挙げて呟いた。


双魔銃召喚コールデュアルガンズ


魔素が俺の両手に集まり、次の瞬間二丁のオートマチックハンドガンが現れた。


「これが、なんだか分かるか?」


マリシーは少し驚いたような顔をした。


「オートマチック……あんた、生まれは?」


「気づいた時には森にいた。前世で戦死してな」


「やはり……あんたは私と同じ『転生者』なのか」


「まさか同じ境遇の人物に出逢えるとはな……」


マリシーはフッと笑った。


「あんたとは仲良くなれそうだよ」

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