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「で、黒谷、次はどこにいくんだ」
「ん~。もうそろそろ帰ろうかなぁ」
帰る時間もそろそろだしね。
というかもう知っている人のクラスには行き終わったしね。
「というか、今どこに向かっているんだ?」
「え?正門だけど?」
「帰る気満々じゃん!」
だって紫音には各自で帰っていいって聞いたし。
帰る用意も私は持ってるしね。
「なあ、黒谷。一緒にかえ」
「私、先に帰るね。紅牙くんは帰る用意は持ってないみたいだし」
「なっ!?あっ!」
「また明日。またね」
「あ、ああ、うん。また」
紅牙くんをおいて、正門に向かう途中にある階段を下りていく。
前に鈴華から『男は狼なんだからね。特にアリスみたいな子は男子と二人だけで帰ったらダメだよ。絶対。約束』て言われてるから。
それからは気を付けるようにしてる。
さて、帰ろうか。
☆☆☆
「御早う、アリス」
「おはよう、紫音」
「昨日はどうだった?いい時間を過ごせたかい?」
「うん、楽しかったよ」
普通だったらここは紫音に聞き返す所なんだろうけど……。
明らかにほくほく顔で頬を染めてるし。
目が生き生きしてるし、むしろ一周回って怖いぐらい……
「さあ、今日の練習をはじめようか!」
「今日もがんばる~?」
「「もちろんがんばるぞー!」」




