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魏府王国への侵攻 その2


「雷槍」

アークエンジェルが指さすと指の先から閃光が迸る。

「雷撃」

人化したままのキングドラゴンのギドラがアークエンジェルの雷槍の呪文に対し雷撃の呪文で迎撃する。

バチン

破裂音とともにギドラの雷撃が飛来するアークエンジェルの雷槍を吸収し、そのままアークエンジェルの腕に直撃する。

炭化した腕を押さえて悶絶するアークエンジェル。

無傷のアークエンジェル二人が短槍を振り回しながら間合いを詰める。

「はあぁ」

アークエンジェルとギドラの間に入ったドラゴンバトラーのセバスの三節棍がアークエンジェルAの短槍を受け止め、ハイオークの大熊猫の戦斧(ウォーアックス)がアークエンジェルBの短槍を叩き折る。

「名前を頂いたのです。少しは派手にやらせてもらいますよ」

セバスは三節棍で短槍を軽く上に打ち上げるとそこから一気に懐に飛び込み、そのまま左肩によるショルダータックルをアークエンジェルの胸元に叩き込む。

アークエンジェルが身体をくの字にして数歩下がる。

「せい」

セバスの三節棍が水平に薙ぎ払われる。

ドゴ、ドガ

第一棍が背中を第二棍が脇腹を容赦なく叩く。

「うおぉぉ」

アークエンジェルが短槍を突き出して反撃する。

が、セバスはこれを左手の甲で弾いて逸らす。

「せい」

三節棍がビシッと一直線に伸び先端がアークエンジェルの顔面を貫く。

ばしゃ

熟れたスイカが破裂するようにアークエンジェルの頭部が爆ぜる。

<<ドラゴンバトラーのレベルが上がり進化の条件を満たしましたドラゴンスチュワードに進化しますか>>

是非もなし。

セバスの全身を水の渦が包み込む。

やがて東洋の龍のような顔に燕尾服。額や喉といった急所や肩から手の甲にかけては硬そうなメタリックでダークブルーの鱗。

単眼鏡をかけて首回りの髭がキッチリ切りそろえているセバスの姿が。

執事(バトラー)家令(スチュワード)になったぐらいでは変化はないか・・・あ、武器が三節棍じゃない。

「ふむ」

セバスは持っていた武器を二、三度振るい・・・

「延びよ神珍鉄の棒」

セバスが持っている棒を振るうと棒がグングンと伸びかなり離れたところにいた天馬(ペガサス)の側頭部を痛打する・・・っていま打撃音が連打されたな。

それに神珍鉄の棒ってなんだ?斉天大聖の如意棒みたいに伸びたぞ。

「まさにその通りでございます」

セバスからフォローが入る。

側頭部を痛打された天馬(ペガサス)が落下する。

ばく

ゴールドドラゴンが落ちてくる天馬(ペガサス)に器用に噛みついた。

ぶしゅう

天馬(ペガサス)が大量の血を吹き出しながら三分割される。真ん中はそのままゴールドドラゴンの胃の中に収まる。


「おりゃあ」

ハイオークの大熊猫の戦斧(ウォーアックス)がアークエンジェルの身体を掠める。

掠めるといっても大熊猫の戦斧(ウォーアックス)の装飾部分がアークエンジェルの身体をがっつり削っているのだが。

アークエンジェルの方は既に武器である短槍をへし折られているので躱すしか手が無い。

ちなみにうちのハイオークは豚人(オーク)族だが体脂肪率1桁のマッシブボディのお姉さんである。

脂肪もおそらく尻と乳回りにしかついていない変異体だ。

「せい」

ハイオークの一撃がついにアークエンジェルの右足を捕らえる。

あ、崩れた・・・

すかさずハイオークは大熊猫の戦斧(ウォーアックス)を振り上げアークエンジェルの頸を切り落とした。


「ヒャッハー」

肌の色は濃い藍色。背中には蝙蝠の羽。赤目に瞳の色は虹色。肩まで伸びた銀髪にピンと尖った耳。耳の少し上に生える雄山羊のような角。

絵に描いたような悪魔っ娘、レッサーデーモンが三又槍(トライデント)をぶん回しながら天馬(ペガサス)に襲い掛かる。

空中で複雑な軌道を描く格闘戦。

両者とも翼の生み出す揚力で飛んでいる訳ではないから当然ではある。

そして三又槍(トライデント)のある分リーチ的にも細かい動作的にもレッサーデーモンが優位に事を進めている。

ざしゅ

レッサーデーモンの三又槍(トライデント)天馬(ペガサス)の翼を貫く。

あ、天馬(ペガサス)の動きが極端に落ちた。

翼に生物的な意味はないが飛行フライの魔法を行使するのには意味はあるのか。

やがて天馬(ペガサス)は力なく落ちていき地面に激突し動かなくなる。

そして3頭目の天馬(ペガサス)は・・・これは赤っぽい金髪のハイエルフのアルファによるワンサイドゲームになっていた。

どんなに天馬(ペガサス)が機動に優れていても和弓を使った種族(エルフ)による対空特攻があるのだ。

程なく地面に落ちて動かなくなった。


「マスター。残ったアークエンジェルはいかがいたしましょうか」

ギドラが思念を送ってくる。

「止めは龍に刺させろ」

「育成ですね。承りました」

すぐにアークエンジェルの叫び声が聞こえてきて・・・

<<龍のレベルが上がり進化の条件を満たしました地龍に進化しますか>>

まあそうなるか・・・

Yを選択する。

龍の身体が水に包まれ・・・現れたのは、龍というより、どうみても大きなコモドオオトカゲだった。


☆☆☆


新規モンスター


名前 ドラゴンスチュワード

種族 リザードマン

分類 亜人間

性別 男

性格 ニュートラル-ロウ

STR:25 INT:15 DEX:12 VIT:22 AGI:12 LUK :15

体力45/45魔力15/15

能力:河川での移動ペナルティの無効化。海での移動ペナルティ低下。

魔法:なし

特殊能力:三連激(常に3回攻撃を繰り出し中確率で吹き(ノックバック)ばし攻撃が発生する。

装備:神珍鉄の棒・燕尾服・胸当て

備考:リザードマン男性の最終進化系。

執事(バトラー)が更なる研鑽を経て家令(スチュワード)に格上げされたというのはネタらしいが、礼儀正しさと戦闘力は格段にアップしている。

ドラゴンバトラーがレベル40になることで進化することが確認された。

※性格・能力値はレベル1のときの平均でありレベルによって変動します。


名前 地龍

種族 龍

分類 龍族

性別 雄・雌

性格 グッド-ロウ

STR:15 INT:8 DEX:12 VIT:11 AGI:13 LUK:5 

体力20/20魔力11/11

能力:地系のダメージ減少

火系のダメージ増大

魔法:地震アースクエイク(地)

装備:なし

備考:龍が大きくなり生活圏を山岳等に移した姿。さらに大きくなると再び生活圏を替え呼び方も変わる。

長らく地龍と龍は違う種類だとされていたが同じ種である。

龍がレベル20になることで進化することが確認された。

※性格・能力値はレベル1のときの平均でありレベルによって変動します。

ありがとうございました。

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