開戦準備
今回勢力を視覚的にしました。そして80話に矛盾が・・・修正しました
「魏府が動いた。数は確認された時点で2500。敵総大将は朱葛琴の旗印から朱葛琴子瑜もしくはその一族」
円卓に座る5人の軍団長・・・リッチで軍師のアルテミス、ウッドエルフで侍大将、軍団の総大将でもある菜緒虎。
騎士のクワトロ、ワーウルフのイヌガミ、ハイエルフのリベッチオを前に静かに告げる。
「朱葛琴は官僚のトップだと聞いていましたが?」
「魏府も周りは敵だらけ・・・任せられる武官がいないんだろ」
クワトロの問いをイヌガミが返す。
「その結論は少し待て・・・周辺国の動静を表示」
おれの声に反応して円卓の上に大陸地図が表示される。地図は縦に1、2、3。横にA、B、Cの9つに区分されている。
ハイオーク陶卓の陶国から東に矢印が伸び領土が2倍に赤く塗りつぶされていく。
これ以外の国に変動はない。
「同盟-マッサチン国を表示」
地図がマッサチン国と魏府王国と陶卓領。そしておれの領地を青く照らす。
マッサチン国は動かないことを選択している。
「同盟-陶卓領を表示」
地図が陶卓領と猿術領を青く照らす。ここは変わらないな・・・
「同盟-猿術領を表示」
地図が猿術領と陶卓領と孫呉領と魏府王国を青く照らす。
「同盟-孫呉領を表示」
地図が孫呉領と猿術領とワ国を青く照らす。孫呉はいまだ劉美か。
「同盟-劉美領を表示」
地図が劉美領と魏府王国とおれたちの領地を青く照らす。劉美は孫呉との対決を決めたようだ。
「同盟-ソウキ領を表示」
地図がおれたちの領地と劉美領とマッサチン国とワ国を青く照らす。
なるほど魏府王国は敵を北の南に絞ったわけだ。
「軍事行動」
魏府王国からア・バオア・クゥー目指して矢印が伸びる。
陶国は占領地域の安定のため軍を動かしていない。
猿国は4方に軍を展開しているが動きは・・・あ、魏府王国に移動しているのがいるな・・・魏府王国への援軍か?
そして注目すべきは孫国から劉国に向かって矢印が伸びているということ。
「カンゾウ聞こえるか?」
『はっお館様』
おれの思念に劉美の元いるカンゾウが答える。
「劉美に注進。孫呉が軍をそちらに向けて動かしたので迎撃の準備を。こちらは魏府の迎撃のため援軍は出せない以上だ」
『御意』
それだけ伝えて思念を切る。
どうやら魏府と孫国の間で利害が一致しての行動のようだ。
「さて、これで劉美の軍に魏府の横腹を突かせるという手は使えなくなった訳だが・・・」
「最初からアテにしてません」
アルテミスが静かに笑う。
「まあそうだな。さて、総大将が朱葛琴であると想定して今度は逃げないように包囲網を敷く必要があるのだが」
すっとクワトロが手を挙げる。
「逃げますかね?」
「逃げるは恥だが」
「イヌガミ。微妙に腐りかけたこと言ってるんじゃない」
イヌガミの言葉にリベッチオがすかさず茶々を入れる茶々を入れる。
「実際マスターの転移魔法の有効範囲はどのくらいあるのでしょうか?」
菜緒虎からもっともな質問がされる。
「最大で20キロだな。戦闘に入ると空間が封鎖されることが多いからそれ以下になることもあるし」
そうか。負けたときに魏府に素早く撤退することを想定して配置している部隊を探し出して先に潰せばいいのか。
となると砦に大きなジャイアント系やドラゴン系を配置して敵の攻撃を正面から受け止め打撃力の高い死騎士等で遊撃。
菜緒虎たち隠密性の高い部隊で背後を突く。
今回のための部隊を急遽編成する。
砦前本陣及び後方支援はドラゴンという壁の後ろからの間接攻撃がメインである。
おれ(悪夢王)・悪韋・黒瞳黒髪の少女(魔導士) ・茶瞳茶髪の青年(魔導士)・レッサーデーモン・アークエンジェル
砦前の第一軍も同じだ。
アルテミス(リッチ)・タイタン・ガシャドクロ・死の狙撃手・スケルトン魔導士・スケルトン魔導士
魏府軍迎撃隊はドラゴンという強固な防御で相手の突進を受け止めて跳ね返す。
第一軍
リペッチオ(ハイエルフ)・クップファードラゴンβ・ファイアードラゴンβ・アイスドラゴンβ・赤毛の青年(重盾士)・ジャンヌ(祓魔士)
第二軍
ドラゴンバトラー・ドラゴンメイド・クップファードラゴンα・ファイアードラゴンα・アイスドラゴンα・紅瞳坊主頭の少女(修道僧)
魏府軍への遊撃隊は機動力を活かしてヒットアンドウェイを行う。
クワトロ(騎士)・イヌガミ(ワーウルフ)・死騎士・オルトロス・ゴーゴン・エキドナ
そして隠密性の高い敵本陣への奇襲部隊。
菜緒虎・真祖吸血鬼・ゲシュペンスト・ヘウロパ(ダークエルフ)・赤っぽい金髪の兄さん(ハイエルフ)・黒髪ロングの少女(頭目)
なお多数を相手は難のあるメンバーは砦の守備隊として頑張ってもらう。
トラ美・鞍馬香良・ドワーフ娘・オーガ・ハイオーク
また堀には皇帝烏賊とミズチが自由に泳いでいる。
海洋生物じゃないのか?と突っ込んだのだが、魔力の膜があるので水深があればメガロドンでも大丈夫なのだという。
内地の堀で泳ぐ巨大サメというのは面白そうだ。落ち着いたらやってみよう。
さて準備は済んだ。出陣だ・・・
さあ出陣だ・・・
ありがとうございました




