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魏府王国崩壊

新年スッカリ明けましたがおめでとうございます

今年もよろしくお願いします

じゃーん・じゃーん・じゃーん・じゃーん

不意に城から銅鑼の音が鳴り響く。

「孔明の罠か」

と思わず声が出る。

「なんでしょうか?」

側にいた紅い軽板金鎧(ライトプレート)姿のクワトロが不思議そうな顔をして尋ねる。

解るネタではないので、気にするなといった感じで手を振るとクワトロは城の方をみる。

やがてするすると城に白い旗のようなものがたなびく。

「降伏かな?」

「はい」

おれの問いをクワトロは即座に肯定した。

国として降伏したのだろうか・・・

「元、魏府王国国王の壇羽(ダンパ)十三世である。我が生きざまを見るがいい」

白い旗の下で巨漢の白虎人(ホワイトワータイガー)が大声で叫ぶ。

あれが魏府の王か・・・ん?元魏府王国国王だと?

白虎人(ホワイトワータイガー)はどかっとその場に座る。後ろには太刀を抜き身で構える豚人のレギュラーオークの姿が。

ざん

レギュラーオークの太刀が振り下ろされ白虎人(ホワイトワータイガー)の首が落ちる。そして・・・

かっ、どごん

一瞬の閃光。そして爆発音。

松永久秀かよ!って胴体を破壊することによる蘇生封じか。

<<魏府王国の前国王の死亡。及び後継選択の不備から魏府王国が分裂しました>>

<<特殊進化の条件を満たしました。鍵となるアイテムを見つけてください>>

久々の天の声に謎の指示。悪霊公(イビルデューク)の公は公爵だからこの上となるとキングかロードか、いずれにせよ種族としての進化の先は見えてきたな・・・

「入城して武装解除と軍事物資の徴発を」

「はっ」

近くにいたクワトロは直接、他の軍団長は思念で返事を返す。


「お館様。北、武装解除完了しましたが兵糧庫は見つかりません」

菜緒虎からの報告が上がる。

「こちらイヌガミ。東に兵糧庫はありません」

「リペッチオだ。西もないね」

「南もそれらしいものはありません。以上ヘウロパでした」

次々と残念・・・ではないか報告が入る。

これはあれか?おれが兵舎として利用している特異空間を無貌の子瑜は兵糧とか宝物庫に利用してたというクチか?

「この分では宝物関係も期待できそうにありませんね。いかがしましょう」

アルテミスも同じ結論に達したようだ。

「ハンゾウ」

「御身の前に」

影から仙人のような杖を持つ背の低い髭と眉毛が顔の大半を覆う老人が姿を現す。

諜報機関のトップで忍者のハンゾウだ。

「魏府の新王が宝を持って首都を放棄した、おれたちが情報収集を集めていると噂を流せ」

「御意」

ハンゾウはすっと姿を消す。

さて、鍵となるアイテムとやらはどこにあるのか。

「マスター。壇羽(ダンパ)十三世の首級です」

アルテミスが首桶を抱えたレギュラーオークを従えてやってくる。

オークらしく縦より横に育っているが、筋肉の鎧を脂肪で包んでる力士タイプだ。

「ご確認を」

アルテミスが首桶を差し出すようレギュラーオークに指示を出そうとするが、おれはそれを留める。

天の声が魏府王国の前国王の死亡したというなら首実検をする必要は無い。

むしろ・・・

「ぷううぎぃいいい。その首貰った」

レギュラーオークが首桶の底に手をやり円盤状の刃物を取り出す。

刃の部分には液状の何かが塗られているのが解る。

古典的な暗殺方法だが、いろいろと残念な攻撃でもある。

ざしゅ

繰り出される斬撃。しかしスケルトン系に斬撃の効果は薄い。

そしてその刃に塗られているのはおそらく毒。こちらに至っては完全に無効化である。

身もふたもないが、その巨体を生かした体当たりの方がまだマシである。

「雷槍」

鋭い声と共にレギュラーオークの胸に帯電した光の槍が生える。

そして次の瞬間にはレギュラーオークの全身がいろんなものでハリネズミになる。

「がぁ」

レギュラーオークは即死する。

<<デーモンのレベルが上がり進化の条件を満たしました>>

なるほど真っ先に攻撃したのはデーモンか

<<進化しますか?>>

Yを選ぶ。

<<レッサーデーモン(中位悪魔)>> デビル(魔神)

デーモンとデビルにシリーズが分化するのか・・・レッサーデーモンを選ぶ。

肌の色は濃い藍色。背中には蝙蝠の羽。赤目に瞳の色は虹色。肩まで伸びた銀髪にピンと尖った耳。頭に子ヤギのような小さな角をもつ少女デーモンを闇が包む。

背中の蝙蝠の羽は鳥のように大きく頭の子ヤギのような小さな角は太く大きく三日月状に、当然だが身長も顔立ちも小学生から中学生ぐらいになっている。

デーモンがレッサーデーモンに進化しました。

「よろしくマイロード」

レッサーデーモンは深く頭を下げる。

呼び方を統一すべきだろうか・・・

「お館様。井戸から光が放たれています」

菜緒虎から思念が入る。ふと孫堅が伝国の玉璽を拾ったというエピソードを思い出す。

話自体は三国志演義の創作らしいが。

「それだな。光を放つものを拾ってこれるか?」

「やってみます・・・」

菜緒虎からの思念が途切れる。

それから30分後、本多忠勝具足の鎧に身を包む侍大将の菜緒虎が姿を現す。

兜を脱ぐと兜はすっと消え、長い金髪を後頭部でまとめた若干のつり目の碧眼、笹穂状の耳のウッドエルフらしい顔が現れる。

「光の正体です」

菜緒虎が捧げるように手を差し出すとそこには金色の判子が・・・

<<伝玉璽のスペシャルパワーを解放しますか>>

ここで急いで進化することもないな。

Nを選ぶ。

<<4か所目の拠点を手に入れました。都市間の魔法門(マジックゲート)は領土が自国領とも同盟国とも繋がってないので使用できません>>

ああ、そうなるんだ・・・

<<拠点を4か所得たことで周辺国の動静を簡易ながら映像で確認することが可能になりました>>

これは便利になるのか?

いずれにせよ一度本拠地まで引くことにするか。


☆ ☆ ☆

新規モンスター


名前 レッサーデーモン

種族 悪魔

分類 魔族

性別 男・女

性格 イビル-カオス

STR:10 INT:15 DEX:13 VIT:14 AGI:10 LUK :8 

体力30/30魔力19/19

能力:飛行(地形効果無視)

魔法ダメージ減少

魔法:雷槍(電)

特殊能力:挑発(狙われやすくなる)

装備:なし

備考:人を困らせることに喜びを見出す悪の精霊。身長は150から160センチほどで全身は藍色背中には大きな蝙蝠の羽をもつ。

また耳は尖り頭には大きくなった雄山羊の角を持つ。

デーモンをレベル40にまで育てることで進化することが確認された。


ありがとうございました

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